1. トップ
  2. レビュー
  3. その他
  4. サナギさん → おかえりなさいサナギさん

サナギさん → おかえりなさいサナギさん

作者 施川ユウキ サナギさん
作者HP 施川ユウキのみすぼらしい部屋
掲載誌 週刊少年チャンピオン(秋田書店)(連載終了)
 → もっと!(秋田書店・季刊誌)(連載中)
    Championタップ!(秋田書店・Web連載)(連載中)
単行本数 6巻(連載終了) + 1巻(連載中)
Wikipedia サナギさん
チャート
内容 ごく普通な空想好きな中学生のサナギさんとちょっと毒舌で不思議な発想のフユちゃん。
どこにでもいそうで思わずクスリとしてしまい、時には大笑いしてしまうネタがたっぷりと詰まった作品。
独特な感性から生み出されるネタと登場人物の幼さが見事にマッチし、オンリーワンの世界感を生み出している。
扱われるネタは何気ない空想から毒のあるものまで様々だが、小さく可愛らしいキャラクター達によりほっこりした雰囲気が醸し出されている。
また、強いネタたちに挟まるように時折サナギさんとフユちゃんの友情を感じるエピソードもある。
幼さの強く残る彼女達の紡ぐ空想と笑いがたっぷりと詰まった日常。
1話には毎回テーマがあり、1ページ目の扉(縦長)にはサナギさんと一言が描かれており、大抵そのテーマに関連したネタとなっている。
濃いネタでありながら非常に読みやすく読後感のいい作品。

一度は連載が終了したが、「おかえりなさいサナギさん」として再開した。
感想 小さくてみょうちきりんなキャラクター達が織りなすゆったりのんびりにな日常。
子供特有の空想や想像。それらを究極までギャグに昇華したかのような作品です。
メインになるのは「サナギさん」と「フユちゃん」で、クラスメイト達がその脇を固めます。
が、例外なく全員が個性の塊。
ネタは主にその個性が爆発したかのようでありつつも静かだったりシュールだったりするものばかり。
そう、このネタが最強の武器の作品です。
そんなネタを生み出すのが前述のように、個性爆発なキャラクター達。
基本的にツッコミはサナギさんですが、彼女自身もかなりのボケメーカー。
軽い天然で思考が中学生らしくちょっとズレています。
そして、彼女の親友のフユちゃんはちょっと毒舌で表情の読めない不思議な子。
基本はこの2人の可愛らしくも不思議な日常の会話。
さらに、日本を代表する短気さのタカシ君や奇跡のネガティビストのサダハル君。
ちょっと残酷で何でもかんでも踏みつけては涙するマナミさん。
ぽやッとしつつも鋭い観察眼を持つ詩人だけど、その前衛性は隠しようがないイマミヤさん。
他にも魅力満載なキャラクター達が登場します。
時々、殴ったり、踏んだり、涙したり、毒もありますが、基本的にはほのぼのな日常です。
中学生達のふわっとした日常。だから安心して読めるのです。
突飛に見えるネタも「子供の豊かな想像力」に、
毒のあるネタも「子供特有の残酷さ」に。
この設定が尖ったネタたちをマイルドにしてくれているように感じます。
読んだ皆さんもサナギさんと一緒にゲラゲラ笑って下さい。

かなりキャラクター数が多いです。
メインはサナギさんとフユちゃんの2人で、クラスメイトが1人、また1人と増えていくんですが、その数が多いんです。
また、全員個性が凄いんです。濃いです。
さらに、登場したキャラはその後準レギュラーとなってちょくちょく出てくるんです。持ちネタをそのままに。
ツッコミどころ満載だったり、子供特有の残酷さがあったり、予想の斜め上を行ったり・・・
でも、可愛らしかったり。
ネタはすんごく切れ味鋭いですが、くどさや後味の悪さはありません。
これが子供と、作風の力か・・・
あ、「子供」といっても中学生です。でも、見た目はほとんど小学生です。
諸事情で、設定が小学生から中学生に変更になったそうです。諸事情で(2巻折り返し参照)。

なんでしょう、もう「ネタ最強!」と言うしかないです。
どうやったらこういう発想が出てくるのか・・・
読みながら何度声を挙げたのか分からないです。
皆さんご存知のように、私は笑いの権化です。
大阪で生まれ育ち、ネタ番組は常に録画し、時には劇場へ行き、4コマも笑い基準で選びます。
そういう人間だという事を御承知の上でこの言葉をお聞き下さい。
「めっさ笑えます!」

各話の扉にサナギさんとの独り言が書いているのですが・・・それが一番のツボかもしれません。
この作品のタイトルにもなっているように、メインはこのサナギさん。
彼女の柔らかい雰囲気が強すぎるネタもマイルドにしているような気もします。
周りをほのぼのさせる力があるんじゃないでしょうか、読者を含め。
6巻P28は特にそんな感じですね。いつも不機嫌な人さえもほわっとさせてしまう。それがサナギさん。

実はウチの掲示板で常連さんにご紹介頂いて手にした作品。
そう、このサイトをやっていたからこそ出会えた作品。
サイトやっててよかった・・・
単行本 発売日 ・1巻:2005年7月8日
・2巻:2006年4月7日
・3巻:2006年12月8日
・4巻:2007年7月6日
・5巻:2008年3月7日
・6巻:2008年10月8日
・おかえりなさい1巻:2014年12月10日
試し読み 「サナギさん」サンプル(先生ご本人のサイト)
関連項目 ●ジャンル ロングセラー
中学生
●チャート 笑い
万人ウケ(高い)
●データ
-
●作品研究
-
●作者別
-
●各巻感想
-

戻る