作者 | 三笠山出月 | 作者HP | ||
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掲載誌 | 月刊少年ギャグ王(旧エニックス・1999年に休刊) | 単行本数 | 2巻 + 完全版(連載終了) | |
Wikipedia | うめぼしの謎 | |||
チャート | ![]() |
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内容 |
「ネタのみで勝負をする」 その一言に尽きる作品。 いわゆる不条理ギャグを扱っており、ネタも1本ずつが独立している。 一応「お馴染のキャラ」は設定されているが、その立ち位置や設定もその時によって違う。 設定・ネタ・絵が共に個性的な上に、欄外には落書きもあり、その内容もまた自由そのもの。 また、実験的要素もそここに見られ、4コマの様々な形を模索していた様子。 加えて落書きの内容からも作者自身がかなりとんがっていることも窺える。 単行本は2巻までだが、その内容に蔵出しを加えた「蔵出し うめぼしの謎 完全版」が出版されている。 当時まだ高校生だった(連載中に大学受験に成功して大学生に)作者の唯一にして代表作。 |
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感想 |
恐らく当サイトで扱う作品の中でも1・2を争う個性派です。 萌えだとか可愛さだとかを求めるならばお薦めはしません。 ただ、「笑いたい!」腹の底からそう言える方には黙ってこの作品をお出しします。 1巻が出たのが1996年とずいぶん昔の作品であり(うちのサイトで最古?)、絵も個性的です。 ネタもシュールで人を選びます。 ハマるかそうでないかで意見が真っ二つに分かれる作品である事は断言します。 それだけに、ハマれば強い! 普通では出てこないようなシュールで突飛で突っ走ったネタのオンパレード! そもそも主人公のような存在の人物(?)ですら生体どころか名前すら不明(一応「ムササビ」ということになってはいますが)。 何もかもが自由な作品です。 4コマとしての基本情報として、ストーリー性の全く無いネタがそれぞれ1本ずつ独立しているタイプです。 決まっているのはその1点くらいで、それ以外はホントに自由です。 大らかな時代だったんだなぁ・・・というのを感じさせるくらい破天荒。 絵もシンプルでトーンも基本使わない。時々全体的に白かったりセリフの量も多め。 ネタも作者自身も攻めている内容(作品内の落書きでガチバトルしていましたし)。 果たして今の時代だったら掲載に「GO!」を出す勇気ある出版社はあるのか? それくらい攻めに攻めた内容です。 「名作」と呼ばれる作品は後の世まで語り継がれます。 ただ、面白さよりも「懐かしさ」が勝ってしまう事も多いです。 例え読んだことが無い作品でも「なんか懐かしい」となる事もあります。 そんな中、今読んでもそのネタが通用するというのはそれだけネタがとんがっているからだと思います。 そういった意味で、「後の世でも通用する作品」というのはこういう個性爆発な作品なのかもしれません。 実はこの作品はうちの掲示板でご紹介頂き、「是非とも読んでみたい」ということで早速取り寄せて読んだ作品。 つまり、読んだのはごく最近・・・と言いますか、これを書いている日だったりします。 様々な最近の作品を読み、「古い作品にも現代でも通用する多くの名作があるんだなぁ」と感じた作品であります。 |
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雑記 |
先生の作品はこの1作品のみで、連載終了後は作品が出ていません。 ただ、個性的であるだけに根強いファンも多いようです。 そのため、こんなサイトがあります。 三笠山出月復活推進委員会 キャラクターの紹介や落書きの纏めなどホントに作品愛に溢れています! 完全版が出たのもこのサイトの存在が大きかったのでは? ウチのサイトもそういう存在になれたらいいなぁ・・・ |
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雑記 |
単行本は2巻まで出ましたが、その直後に連載が打ち切り。 ずいぶん出版社サイドとバトっていましたので、その影響でしょうね・・・ そのため2巻以降の内容は単行本化されませんでしたが、7年ほどの歳月を超えて復刻サイトの投票により「蔵出し うめぼしの謎 完全版」が出版されました。 これには1巻2巻の内容に加え、最終回までの内容。そして、それ以外に雑誌に載ったモノや描き下ろしの新作までもが掲載されています。 |
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単行本 | 発売日 |
・1巻:1995年12月 ・2巻:1996年9月 ・完全版:2002年12月 |
試し読み | |
関連項目 | ●ジャンル | ・シュール | ●チャート | ・万人ウケ(低い) |
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