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となりのフィギュア原型師

作者 丸井まお となりのフィギュア原型師
作者HP -
掲載誌 まんがタイムオリジナル(芳文社)
単行本数 4巻(連載中)
Wikipedia となりのフィギュア原型師
チャート
内容 フィギュアの原型、つまりは大量生産するための元になる最初のひとつを作る職人たちを描くお仕事4コマ。
 ※詳しくは本作1巻P39を参照
4人の原型師とその友人を軸に彼らの仕事風景を通じた日常が描かれる。
テーマである「原型師」が作品全体に強く出ている。
原型を作る作業についてもその段階や、最新技術であるデジタル原型や3Dプリンターまで幅広く扱っている。

個性のはっきりしたキャラクターたちによるテンポのいい掛け合いが心地よく、笑いとしてもパンチのきいたネタが多く満足度の高い仕上がり。
一般的に知られていない仕事に関する作品ではあるが、読みやすさもあって引っかかるところなく楽しく読める優等生。
キャラクターたちも可愛らしく、話が進むにつれて彼らの関係性(主に恋愛方面)が描かれることも増えてきた。
感想 テーマ的にマニアックな内容かな?と思っていたのですが、全くそんなことはありませんでした。
滅茶苦茶読みやすく、滅茶苦茶わかりやすいです。
必要なところにはちゃんと解説が入り、原型師という仕事の理解を深めながら笑えます。
そう、笑える。ネタがしっかりしているんです!
かわいい絵柄 × テンポのいい展開 × しっかりしたネタ = 最強!
4コマ勝利の方程式を完全に抑えております。
加えて普段知ることのできないお仕事、しかも物を目にすることがあってもその職人さんを想像したことが無いであろう「フィギュア」製作の裏側を覗くことができるという面白さ。
はい、あたくしの大好物でございます。

メインキャラクターは職人4人とその友人。
こんな賑やかな職場だったら楽しいだろうなぁ、という愉快なメンバー。
「漫画とは人を描くものだ」とドラゴンな球を集める某レジェンド漫画家さんもおっしゃっていましたが、それはお仕事4コマでも同じ。
このキャラクターたちだからこそ笑いながら造形師の事を知ることができる!という感じです。
物を作るということに対する難しさやこだわり、評価され続ける厳しさ、メーカーさんからの無理難題、フリーランス特有の悩み。
普段知ることができないお仕事の裏側を楽しいテイストで知ることができるのはお仕事4コマの最大の特権。
それができるのも彼女たちだからこそであり、それを描く先生の技量でもあります。

最近ははぐちゃん(クリーチャー系を得意とする気の小さなギャップ満載女子)の覚醒が目覚ましい。
工房メンバーである半藤とこるりの2人をくっつけようと画策したり、そのこるりをイジり倒したり(3巻P67とか1巻時点で考えられないセリフと表情だぜ)、かなりパンチのきいたキャラに成長しています。
こるりは工房の代表で見た目も中身もちびっこということもありイジられキャラ。
愛のあるイジりがメインでほのぼのさやアットホーム感が強いですが、たまにはぐちゃんのイジりが斜め上なんですよね。
根底に愛情があり、めさくさ仲がいいというのがあるので全く殺伐とはしていないのが可愛らしいですが。
そうなんですよね、ホントこの人たち仲がいい。
なので読んでいてほんわかするのです。
その中でいい感じのネタがふんだんに詰め込まれているのですから面白くないわけがない!
あたしも一読で引き込まれ、すっかりファンになってしまった良作です。
単行本 発売日 ・1巻:2020年7月7日
・2巻:2021年1月7日
・3巻:2021年12月7日
・4巻:2022年12月7日
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