作者 | 杜康 潤 | ![]() |
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作者HP | 居酒屋杜康亭 | |||
掲載誌 | まんがホーム(芳文社) | |||
単行本数 | 14巻(連載中) | |||
Wikipedia | 孔明のヨメ。 | |||
チャート | ![]() |
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内容 | 所は今でいう中国。時は三顧の礼の少し前。 若くして晴耕雨読の生活を行う書生がいた。名は諸葛亮孔明。 一方、良家の娘でありながら良縁に恵まれない娘がいた。名は黄月英。 変わり者の二人はひょんなことから結婚をすることに。 ところが、様々な偶然と誤解から月英はこの縁談を破談にしようと考え・・・ 三国志に数多く登場する魅力的な人物の中でも、ひときわ異彩を放つ天才軍師・孔明。 他では決して描かれない、彼のもう一つの魅力とその家族達を描く作品。 |
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感想 | 三国志もまた多くの方々がモチーフとする有名な名作。 特に「演義」の方が有名ですね。こちらは「正史」と違ってかなり脚色されています。 孔明自身についても「内政の腕は素晴らしいけれど・・・」や「奇策が苦手だったんじゃ?」と色々な意見がありますが、それはそれだけ人々の興味をかきたてる存在という証明でしょう。 そんな彼も、一般には蜀に仕官して、軍を動かして・・・という姿を想像する方がほとんどでしょう(最近はレーザー飛ばすイメージの方もいるかもしれませんが)。 この作品はそんな彼のもう一つの顔。温かみのある人間らしいサイドから彼を描いた作品。 恐らく、三国志史上最もかわいい孔明を描いたのでは? 特に演義での化け物じみた軍師っぷりを知っているとそのギャップに驚くかもしれません。 一方の月英もまた可愛らしいです。 家事の類は全くダメで学問や工作が大好き。 自宅には防衛設備を施し、凄い農具を作ったり書物を読んだり(一説には自宅に自動ドアを作ったとも)。 当時の女性としては超が付くくらい変わった人(当時は女性が学問を勉強することはあり得ないという風潮)。 そんな変わり者の二人が夫婦になったら・・・ どうして今までだれも手をつけなかったんだろう?というくらい魅力的な新婚生活です♪ 主なキャラクターは孔明に奥さんの月英。そして、孔明の弟の諸葛均。 何とも不思議な3人の共同生活。 しかも、月英は家事スキルゼロなので、均ちゃんが家事を。 そんな生活を軸に、主に二人の結婚に対する周囲(世間の噂や親族や関係者)の反応や絡みを中心に話が展開します。 その中で思い悩んだり、困難にぶつかったり、乗り越えたり。 そうやって少しずつ夫婦になっていく。 ハートウォームな内容です。 そのため、話が前回から続くという事が多いです。数話で一つの括り、という形。 出来れば単行本で頭から読んで下さい! 設定や人物も魅力的ですが、加えて先生のサイトをご覧になっても分かりますように、先生ご自身も当然三国志の大ファン。 舞台となった土地も何度も訪れてらっしゃいます。 孔明や月英に連載のご報告の様子がルポ漫画で描かれていました(ホームに掲載後、単行本2巻に全て収録されています)。 というわけで、物凄くお詳しいです。 時代考証や小物の描写にもそれが出ていますし、作中にも当時の生活や彼らの事に関する解説が多く出てきます。 楽しいだけじゃなく、「学べる作品」なわけで。 「三国志」といえば戦の繰り返し。 でも、こんなにほっこりで微笑ましい三国志。アリと思います! |
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雑記 | 日本で「三国志」といえば、横山光輝先生の漫画を思い浮かべる方が多いかもしれません。 私も読みました。 あれは、「演義」を基にしています。 「演義」とは、歴史小説の事です。 これに対して「正史」は実際の歴史に近いお話。 「演義」では物語を面白くするために色々と脚色や変更がなされているんですね。 他に「封神演義」なんかも有名。 日本ではこの「封神演義」も2つあります。 完訳版と安能版(安能さんという人が訳す際に大幅に根底から改変した内容)で、後者の方がメジャー。ジャンプで連載していた漫画『封神演義』もそちらがベースになっています。 あたしは完訳版を読みました。ふ、天の邪鬼な上に原作主義だからさ(でも、三国志正史はまだ読んでなかったり)。 |
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単行本 | 発売日 |
・1巻:2012年6月7日 ・2巻:2013年3月7日 ・3巻:2014年2月7日 ・4巻:2014年11月7日 ・5巻:2015年9月7日 ・6巻:2016年8月6日 ・7巻:2017年7月6日 ・8巻:2018年3月7日 ・9巻:2019年1月7日 ・10巻:2019年7月4日 ・11巻:2020年8月6日 ・12巻:2021年3月5日 ・13巻:2021年11月5日 ・14巻:2022年9月7日 |
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