作者 | 松田円 | ![]() |
||
---|---|---|---|---|
作者HP | ![]() おしごとザッキ(ブログ) |
|||
掲載誌 | まんがタイムスペシャル(芳文社) | |||
単行本数 | 2巻(連載終了) | |||
Wikipedia | トンネルの華子さん | |||
チャート | ![]() |
|||
内容 | 中学校の通学路にある古いトンネルには夏になると幽霊が出るという噂がある。 そして、その幽霊に悩みを相談すると解決するという噂も・・・ 自身過剰で基本的に偉そう。あんまり役に立たない筈なのに、なぜか彼女に相談したことは解決していく。 そんな不思議な華子さんの元に今日もやってくる悩みを持った人たち。 華子さんとのなにげないやり取りの中で、自ずと見えてくる答え。 当初は読みきりの予定だったため、季節は「夏」で場所は「トンネル」と限定条件が厳しい設定での連載。 その一方で、時系列が大きく前後する(華子さんは幽霊のため見た目がずっと変わらない)ため、それまでに登場した人物が成長して登場することも多いなど、本作独自の要素が多い。 話は幾つかの大きな塊があり、数話続けて一つの大きな話になっている(1話完結もある)。 それぞれの大枠の話の中で、メインとなるキャラクター達がおり、彼女達が一時的にレギュラーとして華子と絡む事になる。 2巻ではそれらのキャラクターが繋がり、絡み合っていく。 読み切りから半年後に連載化され、単行本としては2巻まで出た。 |
|||
感想 | いやはや・・・あとがきでも大変さを語っておられますが、「季節」と「場所」を固定されるという状態で、これだけ連載を続けるのは流石です。 その他の設定もあり、作者さんの他の作品とはまた一味違うものとなっています。 ただ、作品の持つ空気というものはやはりこの方らしいもの。 明るくて読みやすい作品です。 他にも作品としての大きな特徴があり、「レギュラーは華子さんのみ」です。 それ以外のキャラクターは「数話で一つの大きな話」のため、その話限定のレギュラーとなります(これが原因で「少人数」というカテゴリにしていいもかどうか悩みました)。 「大沢広海編」(すいません、勝手に名付けました)では、話のほとんどが華子と広海のたった二人だけで展開していました。 基本的に「悩みを持った人が華子に相談する」という図式になるため、どうしても二人だけという構図になっちゃんですね。 「三人娘編」(また名付けました)では三人登場しますが、「それぞれが華子のもとを訪れる」という形で話が展開しましたし。 2巻の途中までは同様にレギュラーが数話ごとに入れ替わるスタイルでした。 そして、2巻の真ん中くらいからは彼女達が成長した姿で出会い(再開含む)ます。 華子さんの過去や自分たちのこと。そしてそれから先の明日へ。 華子さん自身はほとんど登場しないのですが、華子さん中心に話が展開。 今まで「華子さんが誰かの悩みに関わる」でしたが、「華子さん不在で華子さんの話が展開する」という全く逆の展開。 登場人物も多く、重要なのは彼女達の「関係性」であったりもしますので、2巻を読む際は1巻を復習してからがいいかもしれません。 問題に直接関わるのではなく、「そこにいてくれる」ことでその人自身の背中を押してくれる。 最終的には自分自身の力と意思で悩みを解決させる。 そして、彼女達はほんのちょっぴり大人になる。 設定の前提に「悩みを持っていないと見えない」というものがあるため、やはり登場人物の成長というのが醍醐味の一つですよね。 そういった特異性もあって、本作はやはり他の作品とは違う、という印象を受けますね。 作品には個性が必要だとは思いますが、「連載化までの経緯」によって偶然生まれたこの個性がいいように作品の魅力になっている。そんな気がします。 ・・・話を作るのは大変でしょうが。 にしても、1巻表紙のイラストはやっぱり「華子さん」ですね。 人魂が無かったら全く幽霊に見えず、でもやっぱり華子さんはこうでなくっちゃ、という1枚。 2巻では足元が幽霊ですが、相変わらず元気で明るい華子さん。 「らしい」表紙です。 書かせて頂きました、Wikipediaの記事。そう、私は4コマ作品の記事を充実させる委員会会長です。ウソです。 でも、正味そんな感じです。本作の登場人物などはそちらを見て下さい。簡単に纏めています。 |
|||
単行本 | 発売日 |
・1巻:2011年6月7日 ・2巻:2012年7月6日 |
試し読み |
|
関連項目 | ●ジャンル | ・心霊モノ | ●チャート |
・感動 ・万人ウケ(高い) |
●データ |
|
●作品研究 |
|
|
●作者別 | ・作者別作品一覧 | ●各巻感想 |