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半透明勤務薄井さん

作者 来瀬ナオ 半透明勤務薄井さん
作者HP せなかでそだつ
(漫画家「来瀬ナオ」として)


(同人作家「ナオ」として)
掲載誌 まんがタイムジャンボ(芳文社)
単行本数 1巻(連載終了)
Wikipedia 半透明勤務 薄井さん
チャート
内容 どんな会社にも「影が薄い」なんて言われる人がいるもの。
でも、この会社には「存在自体が薄い人」がいるのです。
なぜなら、「薄井ましろ」は会社に住んでいる地縛霊だから!
新入社員の「麻生紅」を優しく指導する薄井さんのゆるやかあったかOL(この世での)残業ライフ。
先輩の「瑠璃」「琥珀」(双子の姉弟)らと共に日々仕事に勤しむ優しい日常が描かれる作品。
薄井が会社の地縛霊のため、舞台は会社に固定されていることも特徴。

優しい作風が特徴の作者の魅力が詰まった優しい作品。

1巻以降も連載が続き、単行本未収録分については同人誌という形で2巻が出ている。
感想 こんな幽霊なら大歓迎!
4コマ界には霊を扱った作品が意外と多く、大きく分けると「怖い霊」と「可愛い霊」があります。
この作品は完全に後者!
優しくて明るい薄井さんが魅力的な作品です。

ネタの多くは薄井さんが幽霊であることを活かしたネタで、エピソードも薄井さんと麻生さんを中心としています。
この二人が本作の主人公という立ち位置で、基本スタイルとしては新人の麻生さんを薄井さんが優しく指導しながらその中で起こるドタバタを明るく描きます。
そう、明るいんです。あったかいんです。
「霊」という存在を主軸に置いているんですが、その薄井さん自身と麻生さんがとにかく明るくてかわいくてがんばりや!
似た者コンビといった感じです。
もう、ホントに二人とも可愛らしい!
そして、先輩お二人もいいキャラしてます。
そして、社長も登場します。この方も飛ばしてます。
ホントに、この方の描くキャラクターはみんな毒がなくて愛らしいです。

ネタに話を戻しますと、基本的には明るく優しいエピソードなのですが、ネタ自体はしっかりしています。
インパクトのあるネタも少なくありません。流石です。
前述ですが、薄井さんの体質(?)を使ったネタがほとんど。
可愛らしさと優しさとあたたかさ、そういった点が注目されがちですが、ネタも魅力的。
優しいエピソードとインパクトのあるネタのコントラストはお見事の一言。
この方にしか描くことの出来ないメリハリの利いた作品です。

「この会社が大好きです」
半透明になっても働きたい会社。羨ましいです。
あ、私もそれなりに楽しく仕事させてもらってますけどね(このご時世にありがたいです。その分、大変ではありますが)。
でも、いつか入って来るであろう後輩には、彼女達の様に笑顔で「大好き」と言えるようにしてあげたいです。
そのためにはもっと頑張らなきゃなぁ。
「よし!今日もがんばるよ ばーちゃん!」(分かる人だけ、分かればいい)

爽やかな後味で心がほんのり温かくなる。
毒の無い優しい笑いもたっぷり。
誰にでもお勧めの出来る良作です!
雑記 先生ご自身の手で出された2巻。
同人誌ということで、先生がイベントに参加された際の入手が唯一の手段でした。
が、2014年9月15日にとらのあなさんとCOMIC ZINさんに委託され、通販での入手が可能になりました。
興味のある方はお急ぎください!
単行本 発売日 ・1巻:2012年4月7日 試し読み
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関連項目 ●ジャンル 心霊モノ
お仕事モノ
●チャート 感動
万人ウケ(高い)
●データ 単行本未収録
同人誌
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