作品ID:250
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Devil+Angel=Reo
小説の属性:一般小説 / 未選択 / 感想希望 / 初級者 / 年齢制限なし / 完結
前書き・紹介
第二部・第10話。
前の話 | 目次 | 次の話 |
璃維は長い槍を持ち、翼は短剣を両手に持っている。
「ガブリエル、刹那をそれ以上刺激したら本当に、アッラーフが復元されてしまう」
「璃維君の言うとおりです。莉梨、もう止めてください」
璃維は攻撃態勢を解こうとはしないが、翼は短剣こそ握ってはいるが、その頭を下げる。
翼は置いておくとしても、この紅來璃維だけは真正面からではとてもじゃないが、戦闘を起こしたくない。ほら。今にも腰を落とし、屈んだ姿勢。気を緩めると、少しでも動くとその槍で突かれそう。
突かれた状態を考えると、寒気がした。
……紅來璃維は桐生刹那のことになると周り関係なく、行動するのでそこが、怖い。
桐生刹那がそれだけ、紅來璃維に影響を及ぼすと考えられるが……。
〈それなら、早く、桐生刹那をアッラーフへと復職させないと〉
桐生刹那の紅來璃維への影響力をアッラーフへと生まれ変わった桐生刹那でも維持することができれば、もしかしたら、紅來璃維をこちら側に引き込むこともできるかもしれない。
元々、紅來璃維はこちら側としては厄介な相手なのだから。
こちら側、天使側としては。
……それを思い知らされたのは、天使も悪魔も関係ない合同訓練の際だった――。
「ラファエル? 言っておくけど、元々、桐生刹那をアッラーフへと復職させるという方向は貴女が決めたことじゃない?」
「それとこれとは違います」
「具体的に?」
翼と莉梨、そして頭痛を抑えることができない刹那以外のメンバーは翼と莉梨の間に火花が散っているように見えたと、後の紅來璃維本人の手記で語られている。
「確かに私はアッラーフ復職の意向を示しました。
しかし、貴女は復職の件どうこうよりも、貴女の意思で旧アッラーフを混乱状態へと陥れた。
アッラーフ復職への一歩だというのはいいですが、アッラーフ自体が居なくなれば、
アッラーフ復職も何もないのですよ?」
言葉こそ丁寧だが、言葉の一つ一つに棘みたいな鋭さがある。
これは完全にキレている、と璃維は心中で呟いた。
翼とは幼き頃出会い、それからも交流はあった仲だ。
それだけ交流があれば、朝日奈翼がどういう少女が大体、分かる。
これはキレてる。確実に。
「……第4大天使・ガブリエル」
翼の声色が変わる。無感情を込めた声。
「これ以上、旧アッラーフ様を混乱させようものならば、此処で貴女からガブリエルの肩書きを奪い取ってもよろしいのですよ?」
それは。
事実上の解雇宣言だった。まだ、選択の余地があるだけいいだろう。
一般に知られていないが。
朝日奈翼という少女は、雰囲気自体が和み、優しいというイメージをもたれる。
しかし、その実は、不必要とする人材も何もかも、不必要と判断すれば、即、手をきる少女であり。
彼女の本性を知る者は、彼女のイメージをこう言う。
たとえば、彼女の姉の騎士に聞いてみればこう答えた。
――翼を甘く見るな。
普段は牙を、その爪を隠してはいるが、時としてその牙を爪を突きたてる。
幼少から、天使として、その影響力を発揮していた騎士だが、そんな騎士でも翼は怖いという。
それだけ、この朝日奈翼は怖いという事だ。
「どうなさいますか? 第4大天使ガブリエル?」
レオ争奪戦に関する偉大な天使に与えられるナンバーをつけて呼ぶ名前。
翼は完全にキレていた。
そんな翼を止めたのが、一人の悪魔であり、一人の少年だった。
「翼。それはお前の権限で決めれるわけないだろう」
紅來璃維、その人だ。
「ガブリエル、刹那をそれ以上刺激したら本当に、アッラーフが復元されてしまう」
「璃維君の言うとおりです。莉梨、もう止めてください」
璃維は攻撃態勢を解こうとはしないが、翼は短剣こそ握ってはいるが、その頭を下げる。
翼は置いておくとしても、この紅來璃維だけは真正面からではとてもじゃないが、戦闘を起こしたくない。ほら。今にも腰を落とし、屈んだ姿勢。気を緩めると、少しでも動くとその槍で突かれそう。
突かれた状態を考えると、寒気がした。
……紅來璃維は桐生刹那のことになると周り関係なく、行動するのでそこが、怖い。
桐生刹那がそれだけ、紅來璃維に影響を及ぼすと考えられるが……。
〈それなら、早く、桐生刹那をアッラーフへと復職させないと〉
桐生刹那の紅來璃維への影響力をアッラーフへと生まれ変わった桐生刹那でも維持することができれば、もしかしたら、紅來璃維をこちら側に引き込むこともできるかもしれない。
元々、紅來璃維はこちら側としては厄介な相手なのだから。
こちら側、天使側としては。
……それを思い知らされたのは、天使も悪魔も関係ない合同訓練の際だった――。
「ラファエル? 言っておくけど、元々、桐生刹那をアッラーフへと復職させるという方向は貴女が決めたことじゃない?」
「それとこれとは違います」
「具体的に?」
翼と莉梨、そして頭痛を抑えることができない刹那以外のメンバーは翼と莉梨の間に火花が散っているように見えたと、後の紅來璃維本人の手記で語られている。
「確かに私はアッラーフ復職の意向を示しました。
しかし、貴女は復職の件どうこうよりも、貴女の意思で旧アッラーフを混乱状態へと陥れた。
アッラーフ復職への一歩だというのはいいですが、アッラーフ自体が居なくなれば、
アッラーフ復職も何もないのですよ?」
言葉こそ丁寧だが、言葉の一つ一つに棘みたいな鋭さがある。
これは完全にキレている、と璃維は心中で呟いた。
翼とは幼き頃出会い、それからも交流はあった仲だ。
それだけ交流があれば、朝日奈翼がどういう少女が大体、分かる。
これはキレてる。確実に。
「……第4大天使・ガブリエル」
翼の声色が変わる。無感情を込めた声。
「これ以上、旧アッラーフ様を混乱させようものならば、此処で貴女からガブリエルの肩書きを奪い取ってもよろしいのですよ?」
それは。
事実上の解雇宣言だった。まだ、選択の余地があるだけいいだろう。
一般に知られていないが。
朝日奈翼という少女は、雰囲気自体が和み、優しいというイメージをもたれる。
しかし、その実は、不必要とする人材も何もかも、不必要と判断すれば、即、手をきる少女であり。
彼女の本性を知る者は、彼女のイメージをこう言う。
たとえば、彼女の姉の騎士に聞いてみればこう答えた。
――翼を甘く見るな。
普段は牙を、その爪を隠してはいるが、時としてその牙を爪を突きたてる。
幼少から、天使として、その影響力を発揮していた騎士だが、そんな騎士でも翼は怖いという。
それだけ、この朝日奈翼は怖いという事だ。
「どうなさいますか? 第4大天使ガブリエル?」
レオ争奪戦に関する偉大な天使に与えられるナンバーをつけて呼ぶ名前。
翼は完全にキレていた。
そんな翼を止めたのが、一人の悪魔であり、一人の少年だった。
「翼。それはお前の権限で決めれるわけないだろう」
紅來璃維、その人だ。
後書き
作者:斎藤七南 |
投稿日:2010/07/28 14:41 更新日:2010/07/28 14:41 『Devil+Angel=Reo』の著作権は、すべて作者 斎藤七南様に属します。 |
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