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作品ID:681
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壊滅都市物語-Devastated City Story-

小説の属性:一般小説 / 未選択 / 感想希望 / 初級者 / 年齢制限なし / 連載中

前書き・紹介


episode:07 『Don't Stop Me Now』

前の話 目次 次の話







「了解――しかし、どうやって道を作るつもりだ?」



「あそこからガンガン狙撃してるって事は、64式だろ?流石にあの数は――」



大矢の言葉を遮るように、頭上から"ドォン"という音と共に何かが発射され、ゾンビの群れが文字通り"吹っ飛ぶ"。



「……なぁ、大矢。あの女、カール君ぶっ放したぞ?」



「あぁ、間違いなくグスタフ君だ。あ、ぶっ飛んだ車がゾンビの群れに突っ込んだ。なんちゅうコンボだよ……こぇぇよ」









壊滅都市物語-Devastated City Story-

episode:07 『Don't Stop Me Now』













泉美のハイテンションな叫び声と共に、今度は腹の底から響くような重低音が炸裂する。

勿論、連射で。



「ちょっと待て!今度は何だ!何が起こるんです!?」



「第三次世界大戦だ――って、滝本!何とかしろ今度はブローニングぶっ放してんぞ!?」



「泉美、聞こえるか!?俺達が前に進めん!射撃を止めろ!」







「――駄目だ、こりゃ。ランボーが憑依しとるわ」



「このままじゃ、一人でゾンビ軍団壊滅させそうな勢いだな。どうするよ?」



「まぁ、泉美がゾンビを引き付けている間に――"ドォン"……またカール君ぶっ放しやがった」



「グスタフだけは止めさせろ!着弾した時にこっちまで破片が飛んで来るんだよ!全身痣だらけだ!?」



「俺もだよ、畜生!泉美め、俺達をも殺す気かぁ!?親父さん、聞いてんだろ?あんたの娘が暴走してる!なんとかしてくれ!」







「「即答すんなぁぁぁぁぁ!!」」



爆風で吹っ飛んだ鉄帽を被りなおし、89式を両手で構える。



「こうなったら、仕方が無ぇ。壁伝いに進むぞ!」



「デルタの人は壁伝いに進むなって、言ってた」



「相手は民兵じゃなくてゾンビだ!間違ってもRPGなんて飛んでこねぇよ!」



「滝本、バイオ4と5をプレイした事あるか?」



「「…………」」



俺は大矢の肩を軽く叩き、そのまま駆け出した。



「すまん、俺が悪かった」



「思わず、銃乱射するゾンビを想像しちまったよ。勘弁してくれ、大矢」









5月2日 午後8時06分



「見えたぞ、大矢!」



「おう!俺が運転する、滝本は援護を頼むぜ!」



一番手前に停車していた車両(74式特大型トラック)の周りをうろついていたゾンビを排除し、大矢が転がり込むように運転席へと入り込んだ。

俺も、89式のバースト射撃で助手席側のゾンビを排除し、運転席の大矢を覗き込む。



「大矢、どうだ?」



「鍵は挿しっぱなしだ!いけるぜ!」



キュルル、という音の後にエンジンが動き始める。



「――良し、このまま北側の入り口に停めてくれ。俺はそこの高機動車で付いてくから」



「おう、任せとけ!バックすんぞ!」



――キュッコ、キュッコ、キュッコ



「……なんでバックするのにワイパー動かす必要があんだよ」



「あれ?シフトノブってこれじゃないのか?あ、これか」



――カチ、カチ、カチ



「そりゃウィンカーだ馬鹿野郎っ!つーか、そんな所についてる訳ねぇだろうがボケぇ!!」



「えー親父のキャラバンはここに着いてたぜ?」



「そりゃぁAT車だアホ!お前は免許持ってんのかよ!」



「AT限定で」



「一回ゾンビに喰われて来いクソタワケ!もう良い、俺が運転するからそこを退けぇ!」



大矢を助手席に移動させ、俺は運転席に転がり込んだ。



「いくぞ、大矢ぁ!」



「いや、滝本?俺はすごく不安なんだが。お前が軽以外を運転してる所を見た験しがない」



「お前よかマシだ――うぉぉぉぉぉ、パワァァァァァァァァ!!」



「ジェレミーが憑依してんのかよ!うぉぉ!前!前!ゾンビの群れに突っ込むぞ!」



構うものか、こちとら軍事車両だ!

減速どころか、むしろ加速してゾンビの群れを吹っ飛ばす。

その際、フロントガラスに血飛沫が飛ぶが、ワイパーで拭うから無問題。



「そーりー」



「ダイ・ハードのゲームかよっ!って、ここは制限時速20kmだろ!?どう考えても80以上出てるじゃねーか!」



「安心しろ、大矢。歩行者はゾンビ以外に居ないから」



「そうじゃなくて、急カーブだ!急カーブ!ガードレールを突き破る気なのか!?」



「大丈夫だ!今の俺にはスティッグが憑依している!」



「奴は喋らないだろうがぁぁぁ!イヤダァァァ!!降ろしてくれぇぇぇ!!」



ハンドルを思いっきりぶん回し、ガードレールを潰しながら急カーブをクリアする。

ついでに、ゾンビが何体か巻き込まれたようだが――まぁ、気にしたら負けだ。



「お、北側の入り口が見えてきたぞ?」



「……もう、やだ、こんな人生。やっぱ、MTで免許取っておくべきだった」



「今更遅ぇよ、大矢。なんなら今から車校にでも通うか?」



「ゾンビの教官に教えてもらえってか?間違いなく食われるだろ!」



そうこう言い合ってる間に、出入り口へと到着する。



「バックで停めるから、大矢はそこから後ろ見ててくれ。でか過ぎて一人じゃ無理だ」



「ゾンビが群れてるけど、轢き殺せば良いから大丈夫か。いいぞーそのままバックだ」



「りょーかい」



ハンドルを軽く操作しながら、運転席側から顔を出して後ろを見る。

うん、ゾンビが群れてるな。なんか、この光景にも慣れてきた。



「あー、もうちょい右ー」



「あいよー」



大矢の言葉道理に、ハンドルを右に切る。

――んん?このままだとぶつからないか?主に入り口に。



「おい、本当に大丈夫か?」



「おう、このまま真っ直ぐだ。ゆっくりとなー、そう、そのま――あ」



――バリン



――ガキガキキキ



――ドン。



「当たった!当たったって!」



「当たる前に言えよこの馬鹿!見事にのめり込んじまったじゃねーか!?」



「仕方ないだろうが!ゆっくりだって言ってんのに、スピード緩めねぇから!」



「俺のせいかよ!?ゾンビ殺さなきゃならんからしょうがないだろうが!?」



ギャーギャーと騒ぎながら、二人して助手席側から降りる。

……見事に挟まってんな、このトラック。







「あ、あぁ、親父さん。大丈夫だ。北側は封鎖した。か、完璧に」



「そりゃ、ここまでのめり込ませればゾンビも入れんわなぁ?」







「えぇ、大丈夫です。このまま、南と西も封鎖します」



俺達はそう親父さんに告げると、再び走り始めた。



「滝本、今度はそれぞれ別に運転しようぜ?後2回もお前の助手席に乗るのは嫌じゃ!」



「分かった、せいぜい、ゾンビに足を喰われんように気をつけろよ?」

後書き


作者:δ-3
投稿日:2011/05/11 16:12
更新日:2011/05/11 16:12
『壊滅都市物語-Devastated City Story-』の著作権は、すべて作者 δ-3様に属します。

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作品ID:681
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