作品ID:695
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悪夢ではない。これは現実だ。覚えておきたまえ
小説の属性:一般小説 / 未選択 / 感想希望 / 初級者 / 年齢制限なし / 休載中
前書き・紹介
さんわ 生き残りの奮闘
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「何でこんなに増えてんのぉぉぉぉ!」
駅に向かうにつれ、ゾンビの数が増えた。
今ではあたしの後ろに沢山のゾンビ。
振り返ると魘されると思うのでそのまま無視して走る。
しかし、そろそろ駅が見えてくるはず。
しかし、時折目の前にゾンビが出てくることがあった。
「へぁぁぁぁぁぁ!?」
その度に悲鳴を上げながらもう条件反射でそいつを問答無用で殴る。
やっぱり豆腐のように柔らかい。
そして女子のあたしが殴っても盛大に爆ぜる。
不思議なことに、血がまったくでない。
しかしその代わりとてつもなく臭い。
今すぐ手を洗いたいけど、命に代えられない。
だから走る!
でも。
「にゃあああああああああ!?」
猫のような金切り声を上げた。
油断していたのか、あたしは突如目の前に出てきたゾンビの一体に抱きつかれた。
「は、離してぇ!」
言葉なんて通用しない。
ゾンビの吐息を感じるくらい近い距離。
『アァァァァァー』
「は、はにゃしぇー!」
あまりの吐息の臭さにおかしい日本語を発しながら、あたしはそいつの体を思いっきり蹴飛ばした。
『アー』
という声と上げて。
「うっきゃああああああ!!」
胴体で体が切断されていた。
柔らかいにも程があるでしょぉ!!
が、構っている暇なんてない。
『アー』
「唸りたいのはあたしだぁぁぁぁ!」
一々あたしは叫びながら走り出す。
よくこんなんで、一キロも走れた。
そして。
「……何よ、これ?」
駅についてあたしは愕然とした。
何でって。
ゾンビの死体(?)が山積みになってるんだもの。驚かない方がおかしい。
「あ、椎名!」
「緑!」
ようやく、親友の篠崎緑と会えた。
「だいじょぶ?」
「平気だよ。椎名は?」
「何とかね…」
お互いに無事を確認してから、現状を話す。
「あんたも変なメッセージが残ってたの!?」
「椎名も?うん、わたしたち以外にもいるみたい」
「わたし達?」
「うん。ここ、避難所なんだよ?」
「災害時じゃないんだから…」
父さんの言っていた、取り残された連中だろう。
「ここで立て篭もって、篭城してるんだよ?幸い、ここならライフラインは生きてるし」
「そうなの?」
てっきり、全部駄目になってるかと思った。
「自衛隊の人は、生存者を確認するとか言って、でてちゃった」
「何その死亡フラグ!?」
そんなことしたらゾンビになって襲ってこない!?
「うん。わたしもそう思う」
緑もうんうんと頷く。
「…父さんが早く町を出ろって。封鎖される前に」
「もう封鎖されてるらしいよ?」
「……そうだと思ったわ。もういい。ここで休ませて」
ここまで期待通りだと、死にたくなる。
死ぬつもりはないけれど。
「じゃあ、みんなのところにいこう」
緑に引っ張られてあたしは連れて行かれた。
後書き
作者:ゾンビの方程式 |
投稿日:2011/05/14 13:19 更新日:2011/05/14 13:19 『悪夢ではない。これは現実だ。覚えておきたまえ』の著作権は、すべて作者 ゾンビの方程式様に属します。 |
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