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作品ID:694
「悪夢ではない。これは現実だ。覚えておきたまえ」へ

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悪夢ではない。これは現実だ。覚えておきたまえ

小説の属性:一般小説 / 未選択 / 感想希望 / 初級者 / 年齢制限なし / 休載中

前書き・紹介


にわ 死体との命がけの鬼ごっこ

前の話 目次 次の話







「きゃあああああああああああああああああ!!!!!」



『アァァァァァー』



 キモい、臭い、うざい!



 やっぱり鬼ごっこに発展した。



 うちを出てから早速ゾンビ一行に襲われた。



 思ったほど数がいないけど、何このしつこさ! どこまでも一体が追いかけてくる。



 皮膚の色は土気色、どうみても人間としておかしい運動で追いかけてくる。



「ひぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!」



 足は決して速くない。というかブリッジで追いかけてくる。



 その動きがキモい!



「だ、誰かぁぁぁぁぁ!!」



 と叫んでも町には誰もいない。



 想像と違って、町は燃えたりはしてないけど、異様に静かだ。



 ゾンビの呻きと、あたしの叫び声だけが木霊する。



 戦う、という選択肢はとっくに捨てている。



 今は緑と早く合流しないと!



『アァァァァー』



 こんな声、バイオのゲームで十分よぉ!



 しかしそんな上手くいかないのが世の中。



 目の前にもう一人現れた!



 そいつはあたしに両手を突き出し。まるで抱きつくように襲い掛かる。



『アァァァァー』



「いやぁぁぁぁぁぁ!!!」



 無我夢中で、同世代の少年ゾンビの顔を、殴った。



 ぎゅちゃり!という何ともいえない音と共に、爆ぜた。



 元人間に顔が、である。



 しかも臭い。



 腐臭が目の前で解放される。



「うえっ…」



 豆腐を殴ったような感触がした。



 立ち上る吐き気を精神で抑え、倒れ掛かる体を避けて振り返る。



 ゾンビは倒れて痙攣していたが、そのうち動かなくなった。



 振り返ってその様子をみていたのがいけなかったらしい。



 追いかけてきたゾンビとの距離が、だいぶ縮まっていた。



「しまったぁぁぁぁぁ!!」



 あたしは叫びながら全速力で駅へと走り出した。

後書き


作者:ゾンビの方程式
投稿日:2011/05/14 12:42
更新日:2011/05/14 12:42
『悪夢ではない。これは現実だ。覚えておきたまえ』の著作権は、すべて作者 ゾンビの方程式様に属します。

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