作品ID:1707
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人魚姫のお伽話
小説の属性:一般小説 / 未選択 / 感想希望 / 初級者 / 年齢制限なし / 完結
前書き・紹介
「サプライズな招待状」
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――――お姉ちゃんが笑ってる。幸せそうに、嬉しそうに。婚約指輪っていうのを先生達に茶化されながら、お姉ちゃんが笑ってる。
「あ、よかった!! 愛(うい)ちゃん!!」
自分のレッスンが終わってから、心(こころ)をお姉ちゃんの教室まで迎えに来ると、お姉ちゃんがなんでかあたしの名前を呼んだ。
「長谷川先生、こんにちは」
「はい、こんにちは。愛ちゃんにね、渡したいものがあったの」
お姉ちゃんの言葉に首を傾げると、お姉ちゃんは一通の封筒を取り出した。それは、弟の心とうちのお母さんに宛てて、家の郵便ポストに入っていたもの。
「これ、なーんだ?」
「シンデレラの舞踏会の封筒、これ、心に来てたやつ? 結婚式の……」
あたしの言葉に、お姉ちゃんは優しく微笑んだ。
「正解。で、これは、愛ちゃんの分。正式なご招待は心くん宛に連名で書かせてもらっちゃったけどね」
「え?」
「愛、先生のクラスじゃないし…………」
「うん。でも、春に先生が参っちゃったとき、貴悠さんの病院に、『長谷川先生を置いて、結婚するって言い出した人、殴らせてよ!!』なんて、乗り込んでくれたの、愛ちゃんでしょ?
春先の一件、あのまますれ違ってたら、先生、こうして結婚式の準備も、笑ってることも出来なかったのよ? その愛ちゃんをご招待しないのは違うでしょ」
お姉ちゃんの言葉に瞳を真ん丸くさせると、お姉ちゃんがふんわりと笑った。
「大丈夫。愛ちゃんのお母さんと教室の先生方、貴悠さんにも、プランナーさんにも了承を得てることだし、正式なご招待状にも愛ちゃんの名前はあるの。
ただ、愛ちゃんの分のご招待状、こうして愛ちゃんに直接、先生がお渡ししたかっただけだから。ね、来てくれるかしら?」
心だけが招待されたと思ってた。自分はクラス違いだから仕方ないって。お姉ちゃんの様子がおかしくなって、乗り込んだのはあたしなのに……って。
でも、お姉ちゃんはちゃんとあたしのことも考えてくれてた。長谷川のお姉ちゃんの、こういうとこが、あたし、大好きなんだ。
「行く!! 絶対に行く!! 馬鹿の顔、まだ見てないもん!! お姉ちゃん泣かせた馬鹿を思い切り睨んで、お姉ちゃんのウエディングドレス、絶対に見る!!」
「…………あまり貴悠さん、いじめないでね?」
「あ、よかった!! 愛(うい)ちゃん!!」
自分のレッスンが終わってから、心(こころ)をお姉ちゃんの教室まで迎えに来ると、お姉ちゃんがなんでかあたしの名前を呼んだ。
「長谷川先生、こんにちは」
「はい、こんにちは。愛ちゃんにね、渡したいものがあったの」
お姉ちゃんの言葉に首を傾げると、お姉ちゃんは一通の封筒を取り出した。それは、弟の心とうちのお母さんに宛てて、家の郵便ポストに入っていたもの。
「これ、なーんだ?」
「シンデレラの舞踏会の封筒、これ、心に来てたやつ? 結婚式の……」
あたしの言葉に、お姉ちゃんは優しく微笑んだ。
「正解。で、これは、愛ちゃんの分。正式なご招待は心くん宛に連名で書かせてもらっちゃったけどね」
「え?」
「愛、先生のクラスじゃないし…………」
「うん。でも、春に先生が参っちゃったとき、貴悠さんの病院に、『長谷川先生を置いて、結婚するって言い出した人、殴らせてよ!!』なんて、乗り込んでくれたの、愛ちゃんでしょ?
春先の一件、あのまますれ違ってたら、先生、こうして結婚式の準備も、笑ってることも出来なかったのよ? その愛ちゃんをご招待しないのは違うでしょ」
お姉ちゃんの言葉に瞳を真ん丸くさせると、お姉ちゃんがふんわりと笑った。
「大丈夫。愛ちゃんのお母さんと教室の先生方、貴悠さんにも、プランナーさんにも了承を得てることだし、正式なご招待状にも愛ちゃんの名前はあるの。
ただ、愛ちゃんの分のご招待状、こうして愛ちゃんに直接、先生がお渡ししたかっただけだから。ね、来てくれるかしら?」
心だけが招待されたと思ってた。自分はクラス違いだから仕方ないって。お姉ちゃんの様子がおかしくなって、乗り込んだのはあたしなのに……って。
でも、お姉ちゃんはちゃんとあたしのことも考えてくれてた。長谷川のお姉ちゃんの、こういうとこが、あたし、大好きなんだ。
「行く!! 絶対に行く!! 馬鹿の顔、まだ見てないもん!! お姉ちゃん泣かせた馬鹿を思い切り睨んで、お姉ちゃんのウエディングドレス、絶対に見る!!」
「…………あまり貴悠さん、いじめないでね?」
後書き
作者:未彩 |
投稿日:2016/01/19 13:06 更新日:2016/01/19 13:07 『人魚姫のお伽話』の著作権は、すべて作者 未彩様に属します。 |
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