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作品ID:849
「一緒に居れたら。」へ

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一緒に居れたら。

小説の属性:一般小説 / 未選択 / 感想希望 / 初級者 / 年齢制限なし / 連載中

前書き・紹介


気持ち

前の話 目次 次の話





稜哉の誕生日会が終わった後、私は一人だけ稜哉の家に残り後片付けをしていた。



「奈子、別にいーよ、おばさんも心配するだろうし。帰ったら?」



「いいのいいのっ後片付けくらいさせてよね!」





私は稜哉の家の台所で使ったお皿などを洗っていた。



偶然にもその日稜哉の家には稜哉ののお母さんがいなかったため、この会を稜哉の家で行ったのだ。



この会を提案したのは私で、中学時代仲の良かった凛や亜魅、翔貴を読んだのも私だった。



「・・・・嬉しい?」



「・・・・・・・あ?」



私は小さい声で、稜哉に聞いた。



「・・・・嬉しかった?凛とか?・・・・翔貴とかに会えて」





「当たり前じゃんかよ、久しぶりすぎて最初はビクったけどな」



笑いながらそう話す稜哉を、私は黙ってみていた。





去年までは、私と稜哉の二人だけで行っていた誕生日会。



なのに今年、いきなり凛たちを呼んでやった理由を、稜哉はわかってなかった。





「・・・・・・改めて・・・・だけど、さ」



「ん?」



「おめでと、誕生日。」



「あぁ、おう。ありがとな、奈子。奈子の誕生日も、奈子に楽しんでもらえるように俺頑張るわw」





稜哉の笑顔は、私にとってとても大事なものだった。



稜哉が些細なことでも笑ってくれると、私もなんだか幸せになれた。





「ねえ、稜・・・・・・」



「あっ!」



「? どしたの?」





「俺、今からちょっと用事あって・・・・ごめん、奈子。後片付けだいたい終わったら帰っていーよ」



「・・・・え、あ、そか。じゃあ帰るね、ごめん」



「俺急ぎだからー、先行くわ。

ごめん、ありがと、じゃ!」









ドアのしまる音が聞こえた。







私は少しうつむきながら、かりていて着けていたエプロンを取った。







「どーせ・・・・・・・。」





私は震えた声で呟いた。





こんな風に呟いたって、何にもならないと分かっているのに。

後書き


作者:はつき
投稿日:2011/08/17 14:06
更新日:2011/08/17 14:06
『一緒に居れたら。』の著作権は、すべて作者 はつき様に属します。

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