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ぼくの家庭教師

作者 師走冬子 ぼくの家庭教師
作者HP

とことこ日記
掲載誌 まんがライフ(竹書房)
単行本数 1巻 + 完全版(連載終了)
Wikipedia ぼくの家庭教師
チャート
内容 「川端幹夫」は高校2年生なのだが、親が勝手に家庭教師派遣センターに家庭教師を依頼。
やって来たのは美人の女性家庭教師「四条なつみ」。
美人で有能な家庭教師だが、自由奔放な性格でひたすらマイペースでまったく勉強できない日々が始まる。
先生にとって初の竹書房での連載(連載自体はこの時点で芳文社の「女クラのおきて」を連載している)、初の最終回を迎えた作品。
そのため、画風もネタ風も今の作品とは雰囲気が異なる。

家庭教師豆ちゃん
有能な家庭教師(P124・1コマ目)もう一人のヒロイン・豆ちゃん(P77右4コマ目)

先生お得意のラブコメ要素ではあるが、主人公の幹夫(ミッキー)を軸とし、それをからかう家庭教師(なつみ)・ピュアな年下幼馴染(豆ちゃん)・実兄(ユッキー)・・・
先生としてはちょっと特異な構図となっている。
初期の作品ではあるが、先生らしい変り者達の賑やかな作品に仕上がっている。

なお、タイトルは「かていきょうし」ではなく「カテキョ」と読む。
感想 メインとなるのは「セクシーな家庭教師に翻弄される男子」という構図から生み出されるスタンダードなネタが多いです。
まあ、基本的に傍若無人な言動が多いので、それ以外にも周囲の皆さんが振り回される様子も多いですが、なんにしてもなつみ先生の存在が中心であることには変わりありません。
ただ、やはり師走ブランド。それだけでは終わりません。
4コマ的に「いいキャラ」達の巣窟です。
なつみ先生は勿論、小動物系いじられ役の豆ちゃんや、ブラコン兄さん。ヤンデレ風味のモデルに自由人母さん。
先生の初期の作品ですが、この自由度は既に本領発揮、という印象を受けます。
ただ、「さらに雑記」で書いていますが、ベースがお色気カテキョですので女性ウケはあまり高くないです。

なんと言っても豆ちゃん(本名「安藤さや」)の空回りっぷりが見ていて可愛いです(薄幸な子だなぁ・・・)。
それでいてノせられやすいところとか(P81左4コマ目)。
もう、みんな「豆」って呼んでますし(あ、私もだ)。
そして何よりも、健気で(P118左はまさに健気・・・かつ薄幸)。
ちなみに、メインヒロインであるなつみ先生より人気が高かったのだとか。
ああ、やっぱり。

格言武勇伝
自由奔放な家庭教師(P66左4コマ目)優秀な家庭教師・・・?(P42右4コマ目)

なつみ先生は読みながら「この手のキャラは先生の意思とは関係なく動くタイプなんやろうなぁ・・・」と思っていたら、やはりあとがきで「本人が何か勝手に動いててホッとしました。」とありました。
やっぱり。

全体的に今の先生の作風とは若干違う印象を受けるものの「これはこれで好き」という作品です。
考えてみれば、「セクシーなお姉さんに翻弄される男の子」っていうのは先生の他の作品には無い構図ですし。
「スーパーメイドちるみさん」のちるみさんは同じように「思わせぶり」なところがありますが、本人は完全に無自覚ですからね。) 「自由奔放な女性キャラ」というのは毎度のごとく登場しますが(そこがまたイイ♪)。
雑記 この方の作品にしては珍しく、他の師走冬子ブランドとの繋がりが描かれない作品です。
数少ない「竹書房作品」ということもあるのでしょうが、珍しいです。
その代り、ラストの1ページが後日談になっており、3人ともそれぞれの道をしっかりと歩んでいてよかったです。
なぜか作品が完結する時って、キャラクター達の「親目線」で感情移入しちゃう傾向にあるので、自分で道を見つけて歩んでいく姿って好きなんですよね。
さらに雑記 男性読者獲得のために、という依頼を受けてお色気カテキョ、となったそうです。
ただし、「女性票がとれない」という理由で終わったのだとか・・・
ちなみにそのお話はご自身の同人誌「トコバコ」にて語られています。
あとがきにその事を書き忘れたことも・・・
なお、「トコバコ」は師走ブランドのオールキャストで贈る「師走冬子のおもちゃ箱」です♪
さらにさらに雑記 2013年7月27日に描き下ろし(エピローグ)を加えた完全版が発売されました。
発売から9年経っての再登場!です。
最大の違いは・・・やはり髪の色?
なつみ先生の髪の色が茶色からブロンドに変わっています。
単行本 発売日 ・通常版:2004年7月27日
・完全版:2013年7月26日
試し読み 竹書房 -TAKESHOBO-:1巻
関連項目 ●ジャンル アルバイト ●チャート 万人ウケ(高い)
●データ 身長 ●作品研究 師走冬子ワールド
●作者別 作者別作品一覧 ●各巻感想
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