作品ID:759
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Reptilia ?虫篭の少女達?
小説の属性:一般小説 / 未選択 / 感想希望 / 初級者 / 年齢制限なし / 休載中
前書き・紹介
第一章 日常に生きる少女 2
前の話 | 目次 | 次の話 |
獲物は四人。
サキは雑居ビルの勝手口から通じる階段の踊り場に身を潜めて、地肌の荒れた狭い空き地を見下ろしていた。四方を背の低いビルに囲まれている薄暗い空き地で、元はこの場所にも何かが建設される予定だったらしいが、計画は頓挫したようでずっと更地のままだ。
サキは今年で十六歳になる。しかし、自分の正確な生年月日を彼女は知らない。物心ついた時から、この虫篭と呼ばれる人工島の街の路地裏にいた。無機質を思わせる、感情のこもらない表情は彼女のデフォルトである。そのつり上がった冷たい眼つきで地上を睨んでいた。
その空き地では、派手な柄シャツを着て髪を金や赤に染めた血気盛んな若者三人が、学生風の眼鏡の男を囲っていた。なぜこのような状況になったのかというと、よくある話で、道を歩いていた眼鏡の男がすれ違いざまに、誤って三人組の一人の肩にぶつかってしまった。そして、三人組が因縁をつけ恐喝、人目を忍んで場所を空き地に移したという次第だ。
サキはそれを一部始終見ていたのだが、彼らがこの場所に移ってくれたのは彼女にとって都合がよかった。巡回の警察官に追いかけられるのはやはり気分がいいものではないからだ。
「とりあえず、眼鏡ごと顔面いっちゃう?」 金髪の男が拳骨を鳴らしながら言うのが聞こえた。
空の濃厚な青と浮かんだ真白な雲の対比がクリームソーダを連想させる。階段から見上げるサキは、それが無性に食べたくなる。今日は暑い。
「パンツ脱がして街走らせるのも面白ぇんじゃね?」
「それ、マジ最高かも」
ひーひひ、といかにも下劣な笑いが上がった。
それを聞き流しながら、サキは空を眺め続ける。微風は時々、潮の匂いを街中にまで運んでくる。街の建物がどれも例外なく錆びかけているのはその為である。
パキッと小枝を折るような音がして、サキは目線を戻す。学生風の男が顔面を手で押さえて倒れていた。結局、眼鏡ごと殴られたらしく、血塗れになって泣いていた。レンズの砕けた音か、それか鼻骨でも折れたのだろう、いずれにしても、随分いい音がしたものだ。
許しを乞う言葉が聞こえたが、金髪の男はにやついたまま、倒れている男の脇腹を蹴り上げた。呻くような悲鳴が上がる。表の通りまで聞こえているはずだが、誰も助けようとはしないだろう。この街の市民の間では、そういう暗黙の了解が成り立っているのだ。
「まだ終わらねぇぞ、てめぇッ!」 金髪が怒鳴った。
サキは溜息をつく。雑魚の粋がる声ほど耳障りなものはない。虫酸が走る。
彼女は階段の手摺りに脚を掛け、四階下の光景を睥睨した。男達は気付く様子もない。そのまま、膝を深く折り、思い切り飛んだ。
視界が一転する。
身体がふわりと宙を滑る。
耳元で風が鳴る。
毎度、この瞬間が堪らない。
ただ、伸びすぎた前髪がなびいて鬱陶しい。ちらちらと視界に入った。
やっぱり、終わったら真澄に切ってもらおう。
そんな事を一瞬の内に考えた。
やがて、身体が重力を思い出し、物凄い速度で落ちていく。クリームソーダの空が遠くなっていく。
代わりに、捉えていた空き地の四人の影がぐんぐん近づいた。
サキは咆哮を上げた。
ばっと全員が振り返るが、もう至近距離だった。眼が合った者もいた。
サキは空中で体勢を反らし、一番手前にいた赤毛の呆けた顔をサッカーボールのように蹴り上げる。脚の感触から、頬骨を折ってやったのがわかった。
くるりと独楽のように回って、サキは四つん這いに近い姿勢で着地する。
ざざざ、と土埃が舞った。
赤毛の男は蹴られた顔を押さえて転がっていた。指の隙間から血が流れていた。歯も折れたのかもしれない。
「てめぇ、誰だッ!」 金髪とは別のもう一人、これ見よがしに腕に刺青を入れた男が、後退りしながらも威勢よく叫んだ。
サキは思わず笑ってしまった。
わたしの事、知らないんだ。
じゃあ、こいつら、新人だ。
彼女は答えず、すぐさまその刺青男と間合いを詰め、脇腹に肘打ちを入れた。貧相な絞った声が上がる。
そして、刺青が体勢を前屈みに崩した所で、すかさず顔面蹴り。大抵のチンピラはこの連携で片付く。顎先へ狙い通り綺麗に決まって、刺青が落ちる。失神して、それ以上喋ることはなくなった。
残るは金髪のみ。
そちらへと向く。しかし、金髪はサキに背を向けて一目散に駆け出していた。
逃がすか!
サキは追い掛けようとしたが、すぐに踏み止まる。
金髪は逃げようとしたわけではなく、転がっていた鉄パイプを拾おうとしていたのだ。それをバットのように構えて、金髪は悪鬼の表情でサキを睨んだ。
ひゅう、とサキは口笛を吹いた。
「殺すッ!」 金髪が唸った。
しかし、サキは不敵に笑っていた。可笑しくて仕方なかったのだ。右手を伸ばし、ポケットから刃渡り十四センチのバタフライナイフを取り出す。ぱちん、と刃を跳ね出し、鋭く光る切先を向けると、明らかに金髪が怯んだ。しかし、それでも鉄パイプを振りかぶっている。
「上等……」 サキは呟いた。 「勲章を刻んでやるよ」
「ガキがぁッ!」 金髪が突進してきた。
鉄パイプが風圧に唸って横払いに迫る。
サキは見切って、頭を屈めて難なく避けた。
瞬時に、飛び掛かるように、逆手に握っていたバタフライナイフを相手の顔面に向かって振り抜く。
金髪の左頬から、鼻っ柱を通って右目の瞼まで斜めに肉が裂けた。刃の軌道を追って、鮮血が吹く。
鉄パイプが金髪の手から滑り落ち、絶叫が上がった。そのまま間髪入れず、蹲る金髪の後頭部へ膝蹴りを喰らわせる。今度は静かになった。
目に掛かる前髪を払い、サキは一息ついた。ナイフを畳んでポケットに納める。
あっという間に三人片付けた。蹲った学生風の男へ首を向ける。
「あ……」
腰が抜けているのか、尻餅をついたまま男は雑居ビルを見上げ、そしてサキへと交互に視線を移す。喧嘩の決着よりも、己の鼻血の始末よりも、彼女がどこから降りてきたのかが気になっている様子である。
しかし、礼も言わないというのは腹が立つ。あのまま狩られるのを待っていてやればよかった、とサキは舌打ちした。
「財布」 サキは苛立ちを抑えて言う。
「え?」 男の目が丸くなった。
「財布よこせって言ってんだけど」
男の顔色が見る見る内に蒼くなる。自分の置かれた状況がよくわかっていないらしい。
「三秒以内に出さなかったら、耳切り落とすぞ」 サキは凄みをかけた。
ひっ、と男が呻き、薄っぺらい財布が投げ出される。サキはそれを遠慮なく拾い上げ、中身を根こそぎ回収した。同様に、倒れている男達のズボンからも財布を取り上げ、現金を全て抜いた。
札を揃えて一枚一枚数え、小銭も検めた。合計で六万と三千五百二十円もあって、サキは少し驚いた。これだけあれば当分は困らない。今日のノルマを早くも達成できた。
サキが戦勝金を自分のがま口に納めていると、まだ学生風の男が呆然と眺めているのに気付いた。
「なに見てんだよ?」 サキは冷たく訊いた。
男は短く息を漏らしたが、逃げ出しはしなかった。否、動けなかったのだろう。
のろのろと男の腕が上がり、雑居ビルの四階辺りの階段を指差す。先程までサキが潜んでいた場所だった。男の体が小刻みに震えていた。
「き、君っ、さっき、あ、あのビルから、飛び降り、て……」
失礼な奴。サキは声に出さず呟いた。
まるで、化物でも見るかのような目付きだった。
しかし、予想以上の現金を得られて上機嫌だったサキは、サービスで微笑んでやった。普段の彼女なら絶対にしない事である。彼女が真澄の前以外で微笑む事は皆無と言ってもいい。
空き地を駆けて、ビルの壁面に向かって跳んだ。体は金網のフェンスを越え、換気口を越え、壁の出っ張りへ到達する。その出っ張りへ一度脚を乗せ、思い切り蹴り上げた。さらに上昇し、手が壁面から僅かに伸びた足場へ届くと、宙に浮かんだ状態のまま、引っ張るように体を持ち上げた。トランポリンの選手のようにアクロバティックな宙返りを決め、足場へと着地した。
見下ろすと、地表から六メートル程の高さだった。男はまだへたり込んでいて、こちらをぼんやり見上げていた。
サービスが過ぎた、と反省した。最後の宙返りは余計だった。全く、無駄な動きである。
もう男の方へは目も暮れず、サキは狭い足場を猫のように駆け出した。髪を切ってもらう前に銭湯へ行こうと、もう別の事を考えていた。
サキは雑居ビルの勝手口から通じる階段の踊り場に身を潜めて、地肌の荒れた狭い空き地を見下ろしていた。四方を背の低いビルに囲まれている薄暗い空き地で、元はこの場所にも何かが建設される予定だったらしいが、計画は頓挫したようでずっと更地のままだ。
サキは今年で十六歳になる。しかし、自分の正確な生年月日を彼女は知らない。物心ついた時から、この虫篭と呼ばれる人工島の街の路地裏にいた。無機質を思わせる、感情のこもらない表情は彼女のデフォルトである。そのつり上がった冷たい眼つきで地上を睨んでいた。
その空き地では、派手な柄シャツを着て髪を金や赤に染めた血気盛んな若者三人が、学生風の眼鏡の男を囲っていた。なぜこのような状況になったのかというと、よくある話で、道を歩いていた眼鏡の男がすれ違いざまに、誤って三人組の一人の肩にぶつかってしまった。そして、三人組が因縁をつけ恐喝、人目を忍んで場所を空き地に移したという次第だ。
サキはそれを一部始終見ていたのだが、彼らがこの場所に移ってくれたのは彼女にとって都合がよかった。巡回の警察官に追いかけられるのはやはり気分がいいものではないからだ。
「とりあえず、眼鏡ごと顔面いっちゃう?」 金髪の男が拳骨を鳴らしながら言うのが聞こえた。
空の濃厚な青と浮かんだ真白な雲の対比がクリームソーダを連想させる。階段から見上げるサキは、それが無性に食べたくなる。今日は暑い。
「パンツ脱がして街走らせるのも面白ぇんじゃね?」
「それ、マジ最高かも」
ひーひひ、といかにも下劣な笑いが上がった。
それを聞き流しながら、サキは空を眺め続ける。微風は時々、潮の匂いを街中にまで運んでくる。街の建物がどれも例外なく錆びかけているのはその為である。
パキッと小枝を折るような音がして、サキは目線を戻す。学生風の男が顔面を手で押さえて倒れていた。結局、眼鏡ごと殴られたらしく、血塗れになって泣いていた。レンズの砕けた音か、それか鼻骨でも折れたのだろう、いずれにしても、随分いい音がしたものだ。
許しを乞う言葉が聞こえたが、金髪の男はにやついたまま、倒れている男の脇腹を蹴り上げた。呻くような悲鳴が上がる。表の通りまで聞こえているはずだが、誰も助けようとはしないだろう。この街の市民の間では、そういう暗黙の了解が成り立っているのだ。
「まだ終わらねぇぞ、てめぇッ!」 金髪が怒鳴った。
サキは溜息をつく。雑魚の粋がる声ほど耳障りなものはない。虫酸が走る。
彼女は階段の手摺りに脚を掛け、四階下の光景を睥睨した。男達は気付く様子もない。そのまま、膝を深く折り、思い切り飛んだ。
視界が一転する。
身体がふわりと宙を滑る。
耳元で風が鳴る。
毎度、この瞬間が堪らない。
ただ、伸びすぎた前髪がなびいて鬱陶しい。ちらちらと視界に入った。
やっぱり、終わったら真澄に切ってもらおう。
そんな事を一瞬の内に考えた。
やがて、身体が重力を思い出し、物凄い速度で落ちていく。クリームソーダの空が遠くなっていく。
代わりに、捉えていた空き地の四人の影がぐんぐん近づいた。
サキは咆哮を上げた。
ばっと全員が振り返るが、もう至近距離だった。眼が合った者もいた。
サキは空中で体勢を反らし、一番手前にいた赤毛の呆けた顔をサッカーボールのように蹴り上げる。脚の感触から、頬骨を折ってやったのがわかった。
くるりと独楽のように回って、サキは四つん這いに近い姿勢で着地する。
ざざざ、と土埃が舞った。
赤毛の男は蹴られた顔を押さえて転がっていた。指の隙間から血が流れていた。歯も折れたのかもしれない。
「てめぇ、誰だッ!」 金髪とは別のもう一人、これ見よがしに腕に刺青を入れた男が、後退りしながらも威勢よく叫んだ。
サキは思わず笑ってしまった。
わたしの事、知らないんだ。
じゃあ、こいつら、新人だ。
彼女は答えず、すぐさまその刺青男と間合いを詰め、脇腹に肘打ちを入れた。貧相な絞った声が上がる。
そして、刺青が体勢を前屈みに崩した所で、すかさず顔面蹴り。大抵のチンピラはこの連携で片付く。顎先へ狙い通り綺麗に決まって、刺青が落ちる。失神して、それ以上喋ることはなくなった。
残るは金髪のみ。
そちらへと向く。しかし、金髪はサキに背を向けて一目散に駆け出していた。
逃がすか!
サキは追い掛けようとしたが、すぐに踏み止まる。
金髪は逃げようとしたわけではなく、転がっていた鉄パイプを拾おうとしていたのだ。それをバットのように構えて、金髪は悪鬼の表情でサキを睨んだ。
ひゅう、とサキは口笛を吹いた。
「殺すッ!」 金髪が唸った。
しかし、サキは不敵に笑っていた。可笑しくて仕方なかったのだ。右手を伸ばし、ポケットから刃渡り十四センチのバタフライナイフを取り出す。ぱちん、と刃を跳ね出し、鋭く光る切先を向けると、明らかに金髪が怯んだ。しかし、それでも鉄パイプを振りかぶっている。
「上等……」 サキは呟いた。 「勲章を刻んでやるよ」
「ガキがぁッ!」 金髪が突進してきた。
鉄パイプが風圧に唸って横払いに迫る。
サキは見切って、頭を屈めて難なく避けた。
瞬時に、飛び掛かるように、逆手に握っていたバタフライナイフを相手の顔面に向かって振り抜く。
金髪の左頬から、鼻っ柱を通って右目の瞼まで斜めに肉が裂けた。刃の軌道を追って、鮮血が吹く。
鉄パイプが金髪の手から滑り落ち、絶叫が上がった。そのまま間髪入れず、蹲る金髪の後頭部へ膝蹴りを喰らわせる。今度は静かになった。
目に掛かる前髪を払い、サキは一息ついた。ナイフを畳んでポケットに納める。
あっという間に三人片付けた。蹲った学生風の男へ首を向ける。
「あ……」
腰が抜けているのか、尻餅をついたまま男は雑居ビルを見上げ、そしてサキへと交互に視線を移す。喧嘩の決着よりも、己の鼻血の始末よりも、彼女がどこから降りてきたのかが気になっている様子である。
しかし、礼も言わないというのは腹が立つ。あのまま狩られるのを待っていてやればよかった、とサキは舌打ちした。
「財布」 サキは苛立ちを抑えて言う。
「え?」 男の目が丸くなった。
「財布よこせって言ってんだけど」
男の顔色が見る見る内に蒼くなる。自分の置かれた状況がよくわかっていないらしい。
「三秒以内に出さなかったら、耳切り落とすぞ」 サキは凄みをかけた。
ひっ、と男が呻き、薄っぺらい財布が投げ出される。サキはそれを遠慮なく拾い上げ、中身を根こそぎ回収した。同様に、倒れている男達のズボンからも財布を取り上げ、現金を全て抜いた。
札を揃えて一枚一枚数え、小銭も検めた。合計で六万と三千五百二十円もあって、サキは少し驚いた。これだけあれば当分は困らない。今日のノルマを早くも達成できた。
サキが戦勝金を自分のがま口に納めていると、まだ学生風の男が呆然と眺めているのに気付いた。
「なに見てんだよ?」 サキは冷たく訊いた。
男は短く息を漏らしたが、逃げ出しはしなかった。否、動けなかったのだろう。
のろのろと男の腕が上がり、雑居ビルの四階辺りの階段を指差す。先程までサキが潜んでいた場所だった。男の体が小刻みに震えていた。
「き、君っ、さっき、あ、あのビルから、飛び降り、て……」
失礼な奴。サキは声に出さず呟いた。
まるで、化物でも見るかのような目付きだった。
しかし、予想以上の現金を得られて上機嫌だったサキは、サービスで微笑んでやった。普段の彼女なら絶対にしない事である。彼女が真澄の前以外で微笑む事は皆無と言ってもいい。
空き地を駆けて、ビルの壁面に向かって跳んだ。体は金網のフェンスを越え、換気口を越え、壁の出っ張りへ到達する。その出っ張りへ一度脚を乗せ、思い切り蹴り上げた。さらに上昇し、手が壁面から僅かに伸びた足場へ届くと、宙に浮かんだ状態のまま、引っ張るように体を持ち上げた。トランポリンの選手のようにアクロバティックな宙返りを決め、足場へと着地した。
見下ろすと、地表から六メートル程の高さだった。男はまだへたり込んでいて、こちらをぼんやり見上げていた。
サービスが過ぎた、と反省した。最後の宙返りは余計だった。全く、無駄な動きである。
もう男の方へは目も暮れず、サキは狭い足場を猫のように駆け出した。髪を切ってもらう前に銭湯へ行こうと、もう別の事を考えていた。
後書き
作者:まっしぶ |
投稿日:2011/06/10 23:40 更新日:2011/06/10 23:55 『Reptilia ?虫篭の少女達?』の著作権は、すべて作者 まっしぶ様に属します。 |
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