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特ダネ三面キャプターズ

作者 海藍 作者HP セラミックガーリー
掲載誌 まんがタイムラブリー(芳文社)
 → 月刊コミック電撃大王(アスキー・メディアワークス)
単行本数 1巻(連載終了・全2巻予定)
Wikipedia 特ダネ三面キャプターズ
チャート
内容 高校の新聞部を舞台に、部長の「秋山みずほ」、超高校生級サドの「冴木たから」、ツッコミかつ唯一の男性キャラの「風間慎太」、軽い天然の「小田とみか」の日常を描く。
新聞部であり、内容もその活動を描くものが多く、熱心に活動はしているが発行禁止の常習犯でもあり、理事長によって旧校舎に隔離されるほど。
極めてフットワークもよく、部活動以外でも様々なイベントや雑用を4人でこなしている。

同作者の「トリコロ」と比べ“笑い”により特化した作品。
そのため、いわゆる感動オチの類は少なく、「4コマ目が面白い4コマ」となっている。
作者お得意の、どこか抜けた大人(顧問ではないが頻繁に登場する「三沢美里」など)はやはり本作品でも健在。
また、同作者としては珍しく、男性レギュラーがおり、ほのかな恋愛模様(当然ネタにつながる)が見られるのも特徴(とはいえ奥手&鈍感なため全く進展しない)。
背景や小物の繊細な描写と個性の強いキャラクターたちが非常に魅力的である。
非常に作りこまれており、完成度が高い分、1話のページ数が他に比べ少なく、単行本化がゆっくりなのが残念。
その分、1冊の密度(満足度)は濃い。
また、その完成度への飽くなき追求から脱稿することもあり、その際は代替原稿がサイト上で公開されることがある。
現在までに2回(+ 1ページ分 × 2回)公開され、その内容は双方とも作者の作品でも人気の高かった「ママはトラブル標準装備」である(1ページ分の時は特ダネの場合もあり)。

2011年8月号にて、次回をもって連載終了する旨が発表されたが、その後に9月号も休載が決定。
実質的に8月号が最終回となった。
2巻の発売については、作者の体調回復次第「まんがタイムラブリー」(芳文社)での掲載分も纏めて刊行予定とのこと。
感想 「トリコロ」が凄く面白くてツボだったので、同じ作者さんの作品、ということで読んでみました。
ええ、非常に大満足な内容でございます。
魅力的なキャラに作り込まれた描写、そして見事なネタと、非のつけどころがございません。

たからの超高校級のサドっぷりなど、「トリコロ」と比べるとやや毒のあるネタがあるのが特徴でしょうか。
個人的にはとみかの天然ぶりと「巡洋艦とみか」シリーズが大好きです(ある意味、これも無自覚の毒)。
もう、この子は的確に急所を突くことに長けているったらないです。
そんなこんなで、全体的に、より“笑い”を強調した作品という印象を受けます。
慎太という男性キャラ(=いじられキャラ=被害者キャラ)がいるというのも大きな特徴かもしれませんね。
先生の作品で、メインのメンバーに男性キャラがいること自体が珍しいですし。

新聞部のメンツを描いていますが、どちらかと言えば新聞部としての活動以外が多いですね。
4人で集まってはいますが、取材と称して騒いだり、全く関係なく集まって賑やかに過ごしたりが多いです。
というか、そういう日常を描くことがほとんどです。
ネタ風も賑やかですし、テンションも高め。
先生の作品に共通する大きなリアクションも勿論健在。
元気な作品です。
女の子達の毒の無い日常を切り取った「トリコロ」・ピリッとしたネタを加えてより笑いを強調した「特ダネ」。
双方共に作り込まれたネタがベースにあって、風味の違う2作品。
どちらも魅力的ですよ♪
雑記 たからが時々バイトをしている「ルマン」という喫茶店、「喫茶ルマンでピットイン」という作品と同じ名前の喫茶店ですね。
んが、後者は車が展示していたり制服が違っていたりするので、おそらく同名の別のお店でしょう。
「喫茶ルマンでピットイン」については『稀刊ツエルブ』でちょびっと解説しています。
さらに雑記 「内容」でもちらりと触れましたが、美里先生は顧問ではありません。勘違いされがちですが。
1巻P34にて顧問でないことをみずほが発言しています。
さらにさらに雑記 1巻P86にて美里先生が「いつか馬に蹴られるわよ」と発言していますが、これは
『人の恋路を邪魔する奴は、馬に蹴られて死んじまえ』
という言葉からきているんですね。
ちなみに、この言葉自体は江戸時代の都々逸(作者不明)だそうです。
まあ、人の恋を邪魔するような人は無粋の極み。歩いていても馬(今で言えば車?)に蹴られるだろうよ。って意味です。
さらにさらにさらに雑記 1巻P90・91ではそれぞれ「6パーセク」「6ポッド」というタイトルがあります。
まぁ、後者はMTBやバイクののブレーキの「ポッド」のことだと思います。
「たからの動きを止めるほどのブレーキ」ということで。
んで、前者は天文学で使用される距離の単位、約3.26光年を表します。
6パーセクなので約19.56光年。ざっと20光年弱です。
ん〜・・・この「6パーセク」についてはいまだに納得のいく解釈が出来ていません。
この方の作品のタイトルは難解なものが多いです。
「トラベラー」というSFのTRPGの「ジャンプ航法」での最長距離がこの距離ですが、関係ないんでしょうね。
ん〜、関係あるとしたら、「みずほとたからの言っていることが一気に飛んでいる」ってことでしょうか?
さらにさらにさらにさらに雑記 タイトルネタもう一つ。さらに増えたらレポート化も考えにゃ・・・
P97の「青色レーザー」は「ブルーレイ」(厳密に言えば綴りは異なりますが)を表しています。
で、4コマ目のとみかの「バータサタイル」とは、DVDの正式名称の「Digital Versatile Disk」のことです。
単行本 発売日 ・1巻:2006年2月27日 ●試し読み
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関連項目 ●ジャンル 未単行本化作品 ●チャート 笑い
●データ 学校
誕生日
資格(普通自動車運転免許)
●作品研究
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●作者別 トリコロ ●各巻感想
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