作者 | 海藍 | ![]() |
||
---|---|---|---|---|
作者HP | セラミックガーリー | |||
掲載誌 | まんがタイムきらら(芳文社) → 月刊コミック電撃大王(アスキー・メディアワークス) |
|||
単行本数 | 実質3巻(不定期連載中:ほぼ休載状態) | |||
Wikipedia | トリコロ | |||
チャート | ![]() |
|||
内容 |
高校生の「八重」と母「幸江」の二人暮らしの七瀬家に幸江の友人の娘「青野真紀子」「由崎多汰美」が同居することになる。 3人は同い年で同じ高校(県立道星高校)で同じクラスに通うことに。 そこにクラスメイトの「潦景子」が加わり、賑やかかつハートフルな作品に仕上がっている。 ※作品のサブタイトルに「tricolour-sisters+1girl nanase family's 4koma story」とあるがこの+1girlが潦のこと。また、このサブタイトルのためにキャラの追加が出来なくなり登場できなくなったキャラがいる 非常に丁寧な描写で、背景や小物に至るまで繊細に描かれている(モデルになった製品が分かるレベル)。 キャラクターは目が大きく髪の毛が長い女性が多い。 作者の特徴でもある、どこか子供じみた(抜けている)大人とそれをツッコむ子供、という構図は本作品でも健在。 細かい描写と確かなネタで安心して読むことのできる作品。 最後のオチは4コマらしく笑いでオトす時と、いわゆる“いい話”とする時がある。 まんがタイムナチュラルやまんがタイムスペシャルにも掲載されたことがある。 電撃大王に移籍後、同作者の「特ダネ三面キャプターズ」が連載開始(「まんがタイムラブリー(芳文社)」で連載していたのが大王に移籍しての連載開始)。 以降「不定期掲載」という立ち位置になったが、「特ダネ三面キャプターズ」の連載終了まで本作が掲載されることは無かった。 なお、本作の1巻がきららコミックス最初の単行本でもある記念すべき作品。 |
|||
感想 |
一読でファンになって色々調べ、雑記でも書いたファンブックや特装版まで入手(マーケットプライスでかなりの高額になっていました)しました。 他人な筈なのに家族。それもとびきり仲のいい。そんな不思議な共同生活です。 ほのぼのしたファミリーモノではありますが、飛び出すボケは鋭く破壊力抜群。 たった一言で爆笑を生み出す一撃必殺や、シュールな味わい深さのあるネタまで。 時にはかつてのお話に引っ掛けたネタもあるので、読む時は1巻から順に読む事をお勧めします。 綿密な描写と温かい雰囲気に見事なネタ。 ファンになるには十二分過ぎる条件です。 この方のネタは凄く好きですね。 特に鳩のななせのネタはツボです。もはやこの子は鳩なのか何なのか。 そういえば、この先生の作品に登場する動物は皆高い知能を持ってますね。 あと、しっかりした子供がどこか抜けている大人を叱るという構図は大好物です。この作品は的確に私のツボをついています。 主要メンバーは初期に固まり、「内容」でも触れていますが、それ以降変化しません。 タイトル通り、3人 + 1人。それに幸江さんを加えた5人でほとんどの話が展開されます。 そして、全員が一つ屋根の下で暮らします。 にわちゃんは普段は自分の家に住んでいるんですが、頻繁に七瀬家に通い(ほぼ毎日?)、よく泊っていくので、もう家族でいいですよね? まったくもってちなみになのですが、八重ちゃんに影響されて一時期懸賞によく応募していました。 いや、車は当てたことないですよ。 一番の高額賞品はiPodなの・・・もとい、iPod nanoです。 あ、影響されたと言えば2巻P60右4コマ目の多汰美の「ボンガボンガ」という発言、稀に使っちゃいますね。 なんかもー、響きが気に入っちゃって(大阪人は擬音が大好きなのさ)。 ちなみにこの時のエピソードはちょっと難解ですね。カバディのお話とか。 ファンブックではその辺りの事も解説されていました(実は本作、それ以外にも直接的な表現を避けるため、難解になっているところが時々あります。また、各話のタイトルもかなり難解なものがあり、一部はファンの方のブログやスレッドで議論・研究され、ある程度解明されています。ウチでも「さらにさらに雑記」で書いたように、解説コーナーを作りました)。 東香ちゃんの衣装が最後の一本で変わっていること(時間の表現)、クロがしつけのされた犬であること、多汰美のセリフ、そしてカバディの例え。 これらが一本に繋がった時、きっとこの話の本当の姿が見えてきますよ。 それにしても東香ちゃん、ファンブックにも登場し、しっかりとした設定があり、本作としてはそれなりの位置付けのキャラクターとしての扱いになっていましたが、その後の出番は今のところありませんね(出す予定はあるそうです)。 長期連載作品ですので、初期と後期では絵の感じがだいぶと違います。 初期はどちらかと言えばさっぱりした絵で、背景や小物もそれほど描かれていなかったんですが、徐々に綿密な背景や小物が描かれるようになり、電撃に移籍する頃にはその緻密な描写が作品の大きな特徴にまでなっています。 あと、個人的には方言が綺麗なのが印象的でした。 先生は広島と近畿に住んだことがあるそうで、そのため広島弁と大阪弁が凄く自然です。 作品で方言を使う時は、単なる記号ではなく「自分がその方言を使いこなせるか」ってことも重要だと思っています。 「賑やかなキャラにしたいから大阪弁・・・」も一つの方法だとは思いますが、「不自然な大阪弁」になってしまっては作品全体の質が落ちちゃいますからね。 本作、少なくとも真紀子の大阪弁に関しては生まれも育ちの大阪の私が太鼓判を押させて頂きます♪ 好きな作品であるだけに連載がストップしているのは物凄く残念です。復活望む。 ちなみに特装版に付属の「稀刊ツエルブ twelve」には先生の過去の作品が載っている(単行本化される機会がなかった作品たち)のですが、 その中でも「ママはトラブル標準装備!」は特にお気に入りです。 うなが・・・猫のうなが可愛いのなんの。行動の全てが面白くて可愛い。 ママトラも連載休止となって終了したようですが、トリコロ共々復活してくれないだろうか・・・ |
|||
雑記 |
きららにて連載がスタートし、表紙も度々飾り、ドラマCDも出るなど大人気。単行本も2巻まで出ました。 その後、電撃大王に移籍。大王にてしばらく連載を継続しました。 そのため移籍後の“MW-1056”が実質の3巻に当たります。 この移籍の際に“MW-1056”にはきらら連載時代の末期の分の原稿も掲載されましたが、全てが単行本に載ったわけではないのです。 未収録分に関してはファンの手によりニコニコ動画に補完する内容がアップされていますので、ご紹介します。 ちなみに、BGMに使用されている曲は本作のドラマCDに収録されている「Between Greens」という曲です。 ドラマCDについては下の「さらにさらにさらに雑記」をご覧下さい。 また、“MW-1056”の特装版(初回限定版)には先生の単行本未収録作品が収録された冊子「稀刊ツエルブ twelve」が付属しています。 現在この特装版は入手困難で、マメに古本屋を巡るかAmazonのマーケットプレイスやオークションで入手するしかありません。 ちなみにこの付属の冊子、単行本本体よりも厚いです。 なお、掲載誌(電撃大王)にて同先生が「特ダネ三面キャプターズ」を連載開始。元々「トリコロ」の休載が多かったのですが、これにより完全に不定期掲載(実質休載)になりました。 |
|||
さらに雑記 |
感想でも書いた「稀刊ツエルブ twelve」について、纏めてみました。 題して、『稀刊ツエルブ』。 ・・・ええ、そうです、全然ボキャブっていないレポートタイトルです。 まあ、たまにはそのまんまというのも・・・ね。 ちなみに、ツエルブに載っているトリコロは単行本には収録できないお蔵入り予定の単発モノの原稿だそうです。 |
|||
さらにさらに雑記 |
本作では直接表現を避けたために難解であったり、凝ったタイトルが多く存在します。 それが作品の大きな魅力でもあるんですが、それらにスポットを当て、独自に解析してみました。 んまあ、読んでいて迷った時に読むレポートかな? 『トリコロ解説コーナー』 まあ、あまりアテにしないで下さい、私も自信がないレポートです。 かなり独自の解釈が入っていますので、その点だけご承知置きの上ご覧下さい。 |
|||
さらにさらにさらに雑記 |
トリコロには関連商品が2つあります。 一つはファンブック。もう一つはドラマCD。双方共に芳文社時代のものです。 ファンブック「トリコロプレミアム」はかなり豪華な内容で、本作はきららでも頻繁に表紙を飾っていたのでそのコレクション。 さらにはその表紙を基にした書き下ろしの4コマが大量に。 そして、キャラクターの背景や設定、解説(八重ちゃんの企画段階での名前も明らかに)。 舞台や服、その他諸々の設定ラフがこれまた大量に! その中には・・・幻となってしまった追加2人目のキャラについても描かれています。 入手はちょっと大変かもしれませんが、ファン必読の内容ですよ♪ で、それらを纏めましたので、 『トリコロ関連商品』 をご覧下さい。 |
|||
さらにさらにさらにさらに雑記 |
MAXは最初のVol.1のみがきららの増刊として出ました。 そう、「最初のきららMAX」。その時の企画に「トリパロ」というパロディ企画がありました。 まだ本作がきららで連載されていた頃なのです。 先生ご自身ではありませんが、豪華執筆陣(ホントに現在もご活躍中の方多数)がトリコロを描くいわゆるアンソロジー企画。 興味のある方は是非バックナンバーを手に入れて・・・って、まず手に入いんねー! あまりに昔すぎて滅多に流通しないっ! かく言う私も毎日探しに探して2年。ようやく入手出来ました。ホント苦労した・・・ では、その豪華執筆陣をご紹介しましょう(敬称略)。
|
|||
単行本 | 発売日 |
・1巻:2003年7月28日 ・2巻:2004年3月26日 ・MW-1056(特装版):2008年2月27日 ・MW-1056(通常版):2008年3月14日 |
試し読み |
まんがタイムきららWeb:1巻 まんがタイムきららWeb:2巻 |
関連項目 | ●ジャンル |
|
●チャート |
・感動 ・癒し |
●データ |
・資格(一般資格) ・関西のキャラクター ・主婦なお子様 ・作品の舞台 ・休載中 |
●作品研究 |
|
|
●作者別 | 特ダネ三面キャプターズ | ●各巻感想 |
・1巻 ・2巻 ・MW-1056 |