きららの初期の文字通り看板作品でした。
その後舞台は電撃へ移り、高い人気を誇り続けたのですが・・・現在は休載中。
先生のご体調がすぐれないとのことで、1日も早いご回復をお祈りしております。
実はこの1巻こそが何を隠そうきららコミックスの1作品目でもあります(きららレーベルのマークが今のものと違います)。
つまりは、全ての萌え4コマはこの作品から始まりました。
ドラマCD化もして、先生ご自身がそれに深く関わった事も特徴。
さらにはファンブックも出すなど、それからしばらくの「売れている4コマ」が辿るべき道を作り上げた作品です。
第1話にて青野と由崎が家族に加わり、この時点でタイトルの「トリコロ」の3人が揃います。
そして、すぐににわちゃんも加わる(P41)とメインメンバーは勢ぞろい。
この後はメインメンバーの追加は一切なく、ほとんどの話もこの4人とお母さんズだけで進みます(単行本化の際に「tricolour-sisters+1girl nanase family's 4koma story」と加えられたことで追加投入が不可になったというのもあるのですが)。
あ、でも2巻であの子が増えますね。八重ちゃんじゃない方の「ななせ」が。
すんごくシンプルなメンバー構成と高い描写力。それに緻密な話の組み立てとちりばめられたネタ。
ファンブックで分かるんですが、設定も物凄く詳細に作られていて、地盤の強さが大きな武器になっている事が分かります。
登場人物が少なく、しかも家族。加えて家の中の描写が多い事からそれぞれの繋がりが濃く、加えて温かみが強く感じられます。
ネタも彼女達の掛け合いがほぼ全て。
それぞれが個性豊かな武器を持っていますのでシンプルながらも姦しくて楽しいです。
いや、シンプルだからこそよりその個性がダイレクトにネタになっているんでしょう。
近年のキャラクターに属性を乗せまくる作品と違い、分かりやすくシンプル。
その一方で、ネタは難解なものもあります。
この1巻ではそういうネタはほとんどないですが、各ネタのタイトルでは難解なものが多いです。
それらについては『トリコロ解説コーナー』で解説していますのでご参考にどうぞ♪
これ以前の作品では画風が結構変化していましたが、この作品に関しては画風が安定した後という事もあり連載開始以降大きな変化はありません。
ただ、当初から小物とかの描写は丁寧だったのですが、それがさらに加速。
圧倒的な描写力となって作品の大きな魅力の一つになっていきます。
小物や背景。物語を引き立てる重要なスパイス達が繊細に描かれることで、作品全体が引き締まっていく感じです。
ステルスネタはP20にて初登場。
ハイエナジーもP28で早速登場(当初は幸江さんもでした)。ちなみに、正式にその名前が登場したのはP61です。
メンバーもそうですが、ホントにこの作品の基礎は物凄く早い時点で固まっていました。
そして、伝説の「かきみーら」(P57)。
実はファンブックでもネタで使われています(このファンブック、構成もネタも描き下ろしも凄く凝っていて満足の1冊でした)。