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ひだまりスケッチ - 6巻

この巻からは3年生組の受験の話が本格化。
それと並行して将来や自分自身について向き合うようなお話がちらほら。
季節としては夏休み前から2度目のやまぶき祭の準備まで。
1年間で成長したゆのの姿。P102は2巻からの成長ぶりを見てあげて下さい。
2巻から6巻へ。長い長い時を超えてのゆのっちのリベンジです。
そして、何よりも3年生組はその悩みがそのまま将来へと直結します。
受験となると「合格か不合格か」というお話が多いかもしれませんが、そもそもの志望校。
それ以前に、そのさらに先である将来について。
サブカルではその将来がはっきりしているため、そこに辿り着くためにどうするかを悩むシーンが多いと思います。
沙英はやりたい事がはっきりとしていながらも、そこに辿り着くための2つの道で悩みます。
これについてはこれ以前からも時々描かれていました。
そして、ヒロはというと・・・これが実際の高校生に多い悩みなんじゃないでしょうか。
将来に対して漠然としたものはあっても「今のままでいたい」という気持ちが強くて明確なビジョンが描けない。
いつか嫌でも踏み出さなきゃいけない一歩に戸惑い、自分がどうしたいのかも分からなくなる。
私自身も高校を卒業する時が一番きつかったです。
その時点で自分の将来に対するビジョンなんてありませんでした。得意科目もなく、成績もよろしくない方でしたし。
勉強もスポーツもイマイチ。特に数学と英語は壊滅。趣味らしい趣味も・・・
当然、将来の展望や夢なんて・・・
でも、その時の友人たちとは一番仲が良かったですし、ホントに毎日学校へ行くのが楽しかったです。
勉強が出来る方でもなく、運動も(いいとこ無いなぁ・・・私)。授業は面倒でしたし通学も時間がかかる。
それでも、アホなメンバーが集まってワイワイするのが何より楽しかったです。
だからこそ卒業してその楽しい時間が終わってしまうのが辛かったです。
でも、P114の沙英の言葉が本当だとはっきりと言います。
今でもその「アホなメンバー」とは時々集まっては賑やかにやっています。
学生の時の様なノリで付き合える唯一の仲間。
そこに、新しいメンバーが加わることもありますし、変わらない所や変わっていく所をお互い楽しんでいます。
沙英とヒロも、そしてひだまり荘のみんなもそういう「今よりもっと良くなる関係」にきっとなるんでしょうね♪
・・・おおう、テーマがテーマなので長々と語ってしまった。
作品の内容に触れねば・・・
取り敢えず、進路に悩んでいる現役高校生の皆様、大人になるって面白いですヨ♪

お約束ではないですが、好きなネタについて語るコーナー。
P42「ファイっ!」好きです。ホントよくこういう発想が出てくるなぁ。
いかにも宮ちゃんらしいネタです。
あと「ネタ」で言えば当然触れねばならないでしょう。P50「芸」。
ええ・・・私も大阪人ですから。
大阪人とは「他地方の方が想像するステレオタイプな大阪人を演じる」という謎の義務感を抱き生きている生き物。
「他地方の人は大阪人にこういうリアクション取って欲しいって考えてるんやろうなぁ」という事を考えちゃうんです。
それに、何もリアクションを取らないと振ってくれた人が寂しいじゃないですか!
というわけで、私もこの手のベタな振りの返しなら数パターン持っています。
特に「大阪」とは明言されていませんが、乃莉スケさんは「関西」の中でも大阪の可能性が濃厚ですね。
他にも大阪弁っぽかったり、某虎さんチームのグッズを持っていたり。
何よりもP54の発言。
「関西」よりも「大阪」なんでしょうね。
取り敢えず、551の豚まんは絶品ですので、大阪にお越しの際は是非ご賞味下さい。
「肉まん」ではありません。「豚まん」です。551がある時ー!
P71の「西ではよく使います」というネタもありますし、蒼樹先生は関西の事に精通してらっしゃるんですね。
ネタがしっかりしているのもだからこそなのかも。
自分達、「話にオチを付ける」という民族ですから。
ちなみに蒼樹先生自身は1〜3巻の作者紹介によると「兵庫県出身で福岡県育ちで東京都在住」。
兵庫県時代が生きていますねっ!

お〜・・・今回はあんまり内容自体に触れていないような・・・
重いテーマが2つ(「進路」「大阪」)あったのでそれに集中しちゃいました。

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