連載は長いですが割と作画が安定しているのが印象的です。
何より、連載が続くとメインテーマから離れたエピソードが多くなるのが萌え4コマのよろしくないトコロ。
が、この作品に関しては決して本筋から大きく外れる事はありません。
個人的にはそこがホントに素晴らしいと思います。
4巻に渡って描かれる4コマとしては長期連載に属する作品でありながら、メインテーマである「吹奏楽」をこれだけ描く。
それって凄い事!
それに、がっつり吹奏楽や音楽に関しても深掘りするところは深掘りしています。
萌え4コマでそれが出来るって凄い事!
萌え4コマは特にメインテーマが置いてけぼりになりがちやから(日常がメインになったり)。
中には先生ご自身がそのメインテーマについて触れた事がない場合も(憧れや想像で描いてらっしゃる方もいます)。
この作品では先生の吹奏楽に対する愛が溢れておりますよん♪
メインメンバーの変更が多くないところも好印象。
初期メンバーはひとり・ゆみ・コハルの3人。
その後、すぐにとんこつが参戦。
1巻の後半でつつじ先生が加わりしばらくはその4人でお話が進みます。
内容的には時間の経過に従って吹奏楽に関するイベントがマイルストーンになります。
まずは定期演奏会。2巻以降でも様々なイベントをこなしていきます。
そうやってイベントを超えていきながらちょっとずつ成長していく姿も描かれます。
当初は「オナラっぽい音しか出ないゆみ」「指が霊長類未満のコハル」「不器用ってどころじゃないとんこつ」でした。
一方でひとりに関しては「なんでもできる」という感じ。
フルートは当然ですが、後輩3人に教える事が出来るレベルで様々な楽器に関する知識や技術を持っています。
んで、この1巻ではまだ発揮されていませんが、つつじ先生も相当な実力者。
やる気を出せば凄い人なんですよねぇ・・・
この作品の好きな所の一つに「昭和ノカヲリ」があります。
P72/73で早速「ドリフ」や「前座のマジシャン」、P95右のようなファミコン世代のネタも。
かと思えばP95左やP102右のような最近のバラエティー番組のネタも。
加えて、P112右のような芸人さんネタ。
このバラエティーに富んだネタ。これらのネタは私の様な人間にはホントツボ♪
意外とそういうネタがちりばめられている作品です。
あんまり本編とは関係ないですが、P39に出てきた2曲はこのメンバーでは無理です。
「トランペット吹きの休日」は“休日”と言っているのにトランペット無双の曲。運動会でお馴染の曲ですね。
トランペットが3本必要な上にほぼ休み無し。加えて「霊長類以下の指」では演奏どころではないです。
「G線上のアリア」はそもそもヴァイオリン独奏のための曲。
アリアをヴァイオリンのG線のみで演奏するように編曲したもの。とはいえ、他の楽器で演奏する事もありますが。
こちらはシャープのCMなどでお馴染です。
んで、P63右のタイトル「エッシャー」というのは昔の画家さんで、この手の「現実にあり得ない絵」を得意とされた方です。
ちなみに、甥が作曲家。
本編とはあまり関係のない解説でした。