作者 | 都桜和 | ![]() |
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作者HP | ![]() |
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掲載誌 | まんがタイムきららキャラット(芳文社) | |||
単行本数 | 4巻(連載終了) | |||
Wikipedia | うらバン! | |||
チャート | ![]() |
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内容 |
浦和泉高校の吹奏楽部の見学に来た「鈴杉冬美」。ところがそこにいた先輩は「川坂千夏」ただ一人だった。 同じく見学の「速馬コハル」と共に成り行きで入部することになり、たった3人の吹奏楽部がスタートする。 冬実たちと同じ学年の「恩田秋桜美」、顧問の「黒目つつじ」、そして3巻からは「京浜萌葱」、4巻で彼女達の後輩「本内ほたる」が加わり、ゆるゆるっと練習や演奏会を経験していく。 多くの楽器が描かれ、それも作品の大きな特徴である。 同様に、音楽に関する知識や楽器に関する小ネタなども描かれており、音楽や楽器に触れた事のある人はにやり、そうでない人にはためになる内容も多い(3巻P28のネタは音楽経験者ならよ〜く分かるネタ。)。 実際、フルートひとり(千夏)や黒目先生による音楽解説は分かりやすくかつ詳しいものになっている。 時間経過は非常にゆっくりで、1巻が春、2巻が夏、3巻が秋〜冬、4巻が冬から翌年の千夏の引退までのお話になっている。 単行本のカバー裏の表はおまけの4コマ、裏は「こんな夢をみた」という一枚絵のネタシリーズが連載されている。 また、各話の1ページ目は扉とタイトルがあるのだが、単行本ではタイトルは枠の外にちょこっと「URABAN!」と記載される(雑誌では通常表記)。 |
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感想 |
この作品のレビューも数度書き直しています。 その、最初のレビューのタイミングは3巻の発売日でした。 元々このサイトを立ち上げる時に「これは絶対にレビューしよう」と思っていた作品群の一つなんですが、3巻からはネギ(萌葱)が参戦するので、3巻が出たらレビューを・・・ということにしてサイト立ち上げ約3カ月後に初レビューをしたという経緯があります。 つまり、この作品もこのサイト誕生のきっかけとなった作品の1つです。 きらら作品では部活モノが多いですが、そのテーマから徐々に外れて・・・という作品も少なくないです。 んが、この作品はがっつり吹奏楽!な作品です。 そのため、楽器類の描写が丁寧で繊細。音楽モノの作品は皆さん想い入れが強いのか、描写が素晴らしいです。 作品の雰囲気がおっとりしていて、楽器の繊細な描写。それに加え個性的なネタ。 見事なバランスが魅力的です。 サザンの曲、ドリフのネタ(ちょくちょく出てきます)、演奏前の前座にマジシャン、初代マリオ、カラオケでとんこつ(秋桜美)が歌った井上陽水先生の少年時代、等々、一定年齢以上がにやりとするネタもあります。 2巻P81の「スーパーファミコン=こんにちは」、めっさ懐かしかったです。 また、ぐるナイネタやレッドカーペット、狩野英孝兄さんのネタなど、お笑いネタも出てきて、何となく作者さんと波長が合いそうな気がします(なんかもー、色々な意味で近いものを感じます。)。 ちなみにですが、1巻P116右のネタのタイトルは「スタンドバイミー」という映画が元ネタです(線路を歩くシーンが有名)。 その他、細かいネタも多いのですが、小さな文字で吹き出しの外で書かれることも多く、意外と読むのに時間がかかるタイプの作品。 ただ、その細かいところがまた凝っているんです♪ 実は吹奏楽って文化系の中で一番体育会系に近いんですよね(実際、体育会系のコハルは吹奏楽に向いていると思います。体育会系真っ青な筋トレをする学校もありますからね。)。 私自身は楽器はギターしか経験していないので、吹奏楽を直接はやっていないのですが、従姉が苦労話をしていました。 「ひかるファンファーレ」という作品が一番吹奏楽あるあるに近い感じで、この作品はそれらに加え、キャラクターネタを増やした感じですね。 実際の練習や筋トレなども描かれていて、経験者の方はにやりとするんでしょうね(かなり詳細に楽器や演奏方法を解説しているシーンもあり、私のような音楽好き・雑学好きの好奇心の塊には大好物な内容です。というか、マウスピース無しで演奏できるゆうれい先生(つつじ先生)、凄いっス。)。 他にも音楽ネタが多いです。当たり前ですが。 楽器や演奏方法、技術面や音楽記号。リズムの取り方に至るまで、音楽色いっぱいです。 勿論音楽に触れたことが無い人でも楽しめますが、やはり音楽の事が分かった上で読むとなお一層楽しめます。 吹奏楽ではなく、ギターしか触ったことの無い私でニヤリとしてしまうんですから、経験者の方はそりゃもう笑顔満開になるんでしょうね。 単純な演奏技法や進行だけでなく、楽器のメンテのお話や楽器の構造、練習方法まであって本格的です。 こういった吹奏楽ハウツーとしての側面が作品の大きな魅力の一つなのです! 話が進むにつれてメンバーも成長していきます。 最初は音すら出なかったコハルは音が出るようになり、指を動かそうと悪戦苦闘。その後バルブのフィンガリングを霊長類並みに成長させ・・・ バチがあちこちに飛んでしまうとんこつも目覚ましい成長(ひとりが感心するほど)。 「内容」でも書いているように、実はゆっくりとですが時間は進んでします。 そして、2巻終了時点で1年目の夏休み終わり。3巻終了時点でまだ1年が経過していないんです。 成長が早い学生かつ、練習時間もあるとはいえ、経験者1人だけで夏にコンクールに出たり、秋のアンコンで銀賞をとったり、結構なハイペースでの成長ですね。 にしても、2巻P52・3巻P51でトンコツが西鉄ライオンズ(現在の埼玉西武ライオンズの前身です)のメガホンを持っていましたが・・・ 九州弁だからでしょうか?。西鉄は福岡の球団ですしね。とはいえマニアックな・・・(この子のチョイスはいつもマニアック) ちなみに、2巻P72のはっぴ、湯布院も九州ですね。 「ひかるファンファーレ」と並んで、「ちっちゃい子にはチューバ」、を完全に定着させた作品です。 個人的にはスーザフォン(同じく大型で、演奏者が動くことを想定して作られた低音金管楽器)でも可。 |
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雑記 |
実は意外と様々なネタが使用されているこの作品。 加えて、当たり前ですが音楽に関するネタ満載♪ そのあたりを個人的に深掘りして解説してみました。 題して、『ねたバン! 〜浦和泉高等学校吹奏楽部研究部〜』。 ただ、音楽関係に関しては私はキャリアが浅いのであんま信用しちゃ駄目っスよ。 |
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単行本 | 発売日 |
・1巻:2008年11月27日 ・2巻:2009年11月27日 ・3巻:2011年1月27日 ・4巻:2011年11月26日 |
試し読み |
まんがタイムきららWeb:1巻 まんがタイムきららWeb:2巻 まんがタイムきららWeb:3巻 まんがタイムきららWeb:4巻 |
関連項目 | ●ジャンル | ・音楽モノ | ●チャート |
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●データ |
・作品の舞台 ・学校 ・4コマ作品に登場する楽器 ・身長 ・資格(普通自動車運転免許) ・資格(自動二輪車運転免許) ・名前の規則(季節) ・名前の規則(その他) |
●作品研究 | ・ねたバン! 〜浦和泉高等学校吹奏楽部研究部〜 | |
●作者別 | ●各巻感想 |
・1巻 ・2巻 ・3巻 ・4巻 |