「個性がにじみ出る」?いえ、そんな生ぬるいもんじゃないです!
「個性しかない!」そういうべきでしょう、この作品は。
それくらいオンリーワン!そして、2013年の時点で掲載誌であるMAXの最長寿作品。最古参です!
個性的な作品というのは目を引きます。その一方で長期連載は難しいもの。
「1クールのレギュラーより1回の伝説」を豪語する芸人さんもいますが、漫画の世界でも似たようなもの。
伝説的な個性を発揮する作品というのは短命に終わり、それが語り継がれるのが普通。
にも拘らず、個性の塊のような作品でありながら長期連載を続ける。
驚異的としか言いようがない作品です。
表紙、折り返し、カバー裏、描き下ろし、内容。どれも個性的です。
まあ、それくらいなら他の作品でもたまにはあります。
が、「帯の裏」までネタに使う作品は珍しいのでは?
帯の表でのりこがレシートを見て「げ」と声を挙げています。んで、その帯の裏がレシートの内容になっているという遊び心が溢れ出す内容。
兄の買い物のレシートになっているんですが、内容がまた・・・
手に入る方はじっくり1つ1つ見ていって下さい。芸が細かいです。
「スマイル(ネコナデゴエ)×8」で2,400円とか。
内容に入る前の時点でこれだけ語ってしまう。それくらい語るべき所の多い作品。
作画は初期はずいぶん違います。長期連載作品ですからね。この1巻の途中から安定し、それ以降はほとんどブレません。
そして、作風は一切ブレていません。
冒頭で語った「個性しか無い!」を全力でやっています。
特にちーちゃんは登場時点から発言の大半が意味不明。それでこそちーちゃんです。
兄の作品も訳が分かりません。
「フジツボ未亡人の逆襲」「金のダフ屋 銀のダフ屋」「スク水長者」
まず他の作品で出てこようものならネームの段階ではじかれるのでは?というものばかり。
この作品だからこそ成立している不思議な不思議なネタの数々。
きらら作品で最も爆笑率の高い作品の1つであることは間違いありません。
ネタが個性的過ぎるため、ツボに入るかどうかで評価が真っ二つに分かれてしまうとは思いますが。
1巻ではP48左やP50右の謎なおとぎばなしとかのネタが好きです。ホントに好みの分かれるネタですが・・・
P59左とかも「この作品でなければ」というネタ。突拍子無さ過ぎ!あと、ワードのチョイスよ!
個性満タンのキャラクターだからこそ成立するネタがほとんどですね、この作品は。
そして、そのキャラクターのほとんどはこの1巻で揃っております。
のりこ・兄・ちーちゃん・みかちゃん・さなえちゃん・かに頭・体育・ちーちゃんのじーちゃん・穂高君や鳥海君らクラスメイト・ホビーショップの皆様。
・・・のりこはツッコミとして、それ以外の全員がボケ?
というか、普通の人ゼロ?