きららの黎明期、すなわち萌え4コマの幕開けを支えた長期連載作品の1つ。それがこの作品です。
探偵と自称吸血鬼という一風変わった設定でありながら、実は「THE・きらら作品!」というべきドタバタでコミカルな内容。
ネタとしても初期は「ホントに吸血鬼?」というものもありましたが(序盤は毎回の様にイジっていました)次第に消えていき、先生ご自身でもおっしゃっていますが探偵要素も・・・
既にこの1巻P66で「そういえば探偵だったんだっけ」という発言があるくらい探偵要素は薄めです。
いや、一応「依頼」という形式を取る事は多いんですけどね。
メインが身内からの依頼・・・
ショコラとアリスを中心としたドタバタ日常がメインとなっていきます。
あと、貧乏ネタが多いですね。
探偵業で探偵のお仕事の描写が少ないってことは・・・ね。
おまけに吸血鬼の筈のアリスがツッコミで自称(探偵の)敏腕助手のショコラがボケ。
立場も何もあったものではありません。
ちなみに、一般の萌え4コマで男性キャラはほとんど登場しませんし、出てきても残念な役柄(父親すら存在しない作品多数)。
本作での(ショコラが助手を務める探偵事務所の)所長がまさにそう。ヘタレ所長。ショコラの尻に敷かれっぱなしで色々と残念な人。
が、アリスのご主人の神父様はハードボイルドな渋いおじ様(セリフがまた個性的ですが)。
イジられ役や苦労人で無いステキな男性キャラが登場する珍しい作品でもあります。
男は40越えてからですよっ!・・・根拠は無いですが。
メインとしてボケに回るのは前述の通りショコラ。
所長のヘタレに対しては鉄拳制裁という形でツッコミもこなしますが、メインはボケ。
貧乏ということもあり、食べ物とお金にめっぽう弱いという分かりやすいタイプです。
アリスもボケないわけではありませんが多くはありません。あってもメインはノロケですし。
神父様に対するラブ方面ではぶっ飛んでいますが、それ以外は至って常識人。自称吸血鬼ですけどね。
嗚呼・・・素直に「吸血鬼」と言えずについつい「自称」を付けてしまう。
ラブ方面といえば初っ端からアリスの神父様ラブは全開ですが、それ以外にも時折ラブコメ要素を見せる事があるため、ラブコメ作品の側面も持っています。無論、それがメインではないですが。
とはいえこの1巻ではアリスを除いてそちら方面の描写は全くありません。
賑やかな日常がメインで、ラブ方面のスイッチが入るのはまだ先です。
ショコラも所長に関しては「たまたま一緒に居るだけ」の一点張りです。
ラストにちょっとそれっぽいのはありましたけどね♪
実は単行本、ラストのエピソードだけはいつもラブコメ風味なのです。