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となりのカワンチャさん

作者 月見里中 作者HP
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掲載誌 まんがタイムきらら(芳文社) 単行本数 1巻(連載終了)
Wikipedia となりのカワンチャさん
チャート
内容 「橘さやか」の同居人、「カワンチャさん」は見た目は幼い女の子だが実は病魔。
腹を立てると相手を呪って腹痛を起こさせる事が出来る。
そんな二人の愉快な日常を描くちょっとハートフルな4コマ漫画。
最大の特徴は喜怒哀楽のはっきりとしたカワンチャさんの天真爛漫な言動(“言”と言っても言葉は発さず、表情と漫符のみ)。
また、作中のそこここにちりばめられた小ネタも特徴(作中に出てくる商品や袋に描かれている文字はほとんどがネタ)。
また、1ページ目の扉絵は独立したネタ(カワンチャさん観察日記など)になっている事が多い。
若干だが、エロスネタも入っている。
ちなみにカワンチャさんのモデルは「三歳の頃の作者の妹」とのこと。

なお、「カワンチャ」「カタキラウワ」「キュクロプス」は当然ではあるがモチーフとなる妖怪が存在する。
感想 コメディ要素とカワンチャさんの可愛らしさ満載の作品です。
そう、最大の魅力はやはりカワンチャさんの無邪気で感情むき出しの所作でしょう。
言葉こそ発しませんが、全身でその感情を伝えてくるその姿には愛らしさを感じずにはいられないでしょう。
それに加え、ネタもしっかりしているので、笑いと癒しの見事な融合作品です。
言葉を発しないからこそ、シュールなネタも多いです。

同様に多いのがさやかの「彼氏いないネタ」「貧乳ネタ」。
後者に関してはP103の「強めにしばくぞ!!」のセリフが好きです。
あの手この手でこの2点(特に後者)をイジり倒します。
そして、そのさやかによるカタキラウワ(豚の妖怪)いじり。
主に、「食用」としていじります。
さらにキュクロ(一つ目妖怪)の一人暮らしネタや被害者ネタ。
この4人(3人と1匹?)がメインキャラ。
さやか以外は妖怪の類ですが、皆マイナーなところから取ってきているあたり、こだわりを感じますね。
キュクロプスは「サイクロプス」といった方が馴染がありますか。
前者はギリシャ語読み、後者は英語読みです。
ネパールのカワンチャさんに日本(奄美)のカタキラウワ、ギリシャのキュクロ。
実は国際色豊かな作品なのです!

個人的に本作の大きな魅力は、随所に見られる小ネタだと思っています。
一例を挙げるなら表紙の二人が持っている袋に書かれている「この安さ神の領域 スーパー絶対神 毎日が聖域!!」「八本足の甘い罠 たこ焼きオクタゴン」などなど。
正味、秀逸です。そして、この傾向は後の作品にも受け継がれております。
P26の「冷やし中華界のセオリーを打ち破ったネタ」も絶品。
P46のネタも好き!(大阪にリアルにありそう・・・。あと、張り紙右下のネタも好き)
この方は言葉の魔術師か?
雑記 単行本冒頭の書き下ろしで、さやかが両親と死に別れた風な描写があるのですが、
作中ではカワンチャさんと二人暮らし(途中から +一匹)です。
んで、P55では携帯を持つ事に反対していた親をまじないで説得したあっちゃんに「私にも教えて」と言っているということは、親がいる・・・?
その辺りの設定は作中では明らかになっていませんが、どっちなんでしょう?
単行本 発売日 ・1巻:2007年7月27日 試し読み まんがタイムきららWeb:1巻
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