本編は大和の国大名・松永久秀が治める多聞山城へ千鳥が忍び込むところからスタート!
この松永という男・・・ホント曲者。
性格もそうですが、とにかく頭が回る!
悪知恵も働く上に情け容赦なく、判断基準は自身の利益につながるかどうかだけ。
よりこちらの方がいいと思えば主であっても切り捨てる男。
しかし・・・ただの油断ならないじーちゃんではありません。そういう人物だからこそ部下としては非常に有能。
「自分に従うことが利益につながる」という状態ならば最大の働きを見せてくれるのです!
また、本編でも語られていますが、何かと凄い人。
特にP17左4コマ目は・・・
ホント、凄い人・・・
物語はその後、足利義昭が第15代将軍に就く展開になります。
ここまではまさに破竹の勢い。
・・・がここでまさかの斉藤龍興が再登場!しかも華麗に変身して!
本作で描かれる信長最初の危機です。
そして・・・ボケしかしない将軍のお陰で光秀は完全にツッコミとして覚醒。
元々ツッコミでしたが、キャラが完全に固まりました。
とはいえ、キャラで言えばまるで別人のようになった斉藤龍興でしょう。
まるで漫画のような再登場ですが、ちゃんと史実なんです。
事実は小説より奇なりと言いますが・・・ホント別人。
そして、この作品にはいくつもの伏線やフラグがちりばめられています。
後の展開を知っている人にとってはニヤリとするものばかり。
知らなくても十二分に楽しめる。
歴史マニア、そうでない人。どちらからでも満足できる作品なのです。
歴史マニア垂涎ものの存在。『最強』の名を誇る北畠具教も登場。
あの塚原卜伝の弟子であり、一の太刀を伝授される程の剣豪。
何をもって最強とするかで評価は分かれるところではありますが、本作での解説の様に「個人的武力」という点で最強の人だそうです。
もう、それだけで個性の塊ですな。
そんな彼との戦いは千鳥中心。つまり、創作が入ります。
実は割とここまでは信長の覇道もかなり順調。
実質的な敗北というものは描かれていません。
そう、この3巻のラストでも語られているように、まだまだ序章・・・
4巻以降の戦いはこれまでとは大きく変わったものへとなっていきます。