作者 | 重野なおき | ![]() |
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作者HP | 重野なおきのページ | |||
掲載誌 | ヤングアニマル(白泉社) | |||
単行本数 | 19巻(連載中) | |||
Wikipedia | 信長の忍び | |||
アニメ | TVアニメ「信長の忍び」 | |||
チャート | ![]() |
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内容 |
時は戦国。数多くの武士達が天下を競い合った乱世の中、一人の男が天下布武に動き出す。 戦国の世で最も魅力的な男の一人・「織田信長」。 これは彼と、彼に仕える忍び「千鳥」、そして多くの乱世に生きた者達の物語である。 作者である重野なおき先生は中学校社会科の教員免許を持っており、ストーリーは史実に忠実。 それでありながらベースはギャグ漫画であり、作者の画風と相まって非常に読みやすく仕上がっている。 また、関連する逸話や豆知識も豊富に含んでいることも特徴。 タイトルが「信長の忍び」となっているが、あくまでも「史実」がメイン。 これは「『忍び漫画』ではなく『忍びの目から見た戦国漫画』」であるため。 単なる4コマ漫画ではなく、戦国時代をよく知ることも出来る学べる作品。 なお、スピンオフ作品に「戦国雀王のぶながさん」があり、これは作者が麻雀好きであることに由来する。 現在はスピンオフ作品である「尾張統一記」がヤングアニマル嵐にて連載中。こちらは本作の物語が始まる以前、信長が尾張を治めるまでの若き日を描いている。 また、掲載誌は4コマの専門誌ではない。 |
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感想 |
いやはや・・・この方の作品はいつも「この方にしか描くことが出来ない」作品ばかり。 その極みと言っていいかもしれません。 中学校社会科の教員免許は伊達ではない!と言いますか、その域をはるかに逸脱した世界。 ちなみに、先生はコーエーマニアでもあります。なるほど、だからこそこの情報量と多大なる愛情。 歴史への知識と情熱、そして4コマ作家としての高い技術と実績。 全てを兼ね備えた先生にしか生み出すことの出来ない作品です。 先生のファン、そして戦国時代好きには是非とも読んで頂きたい。 ただの戦国漫画ではありませんし、ただの4コマでもありません。 面白くて学べる『忍びの目から見た戦国漫画』なのですっ! 「ひまじん」の対極は「たびびと」ですが、この作品もある意味対極に存在します。 なにせ、「ひまじん」は場所固定かつメインキャラが2人だけ。 この作品は、舞台は日本各地を移動し続け、登場人物は数えきれない武将達。 彼らの強い個性。それを漫画的に強調こそしていますが、全て史実を基にしたもの。 なるほど、無数の漫画がこの時代を基にしていますが、モチーフにしたくなる方ばかり♪ この作品ではそんな強い個性を4コマという表現の限られた中で見事に表現しつつ、それをネタに変えています。 それでありながらも史実を変えず話を見事に進める技法は流石の一言。 また、「戦」という非常に重い内容を扱っているのですが、画風やネタ風からシリアスにもなり過ぎず、「先生らしい」作品に仕上がっています。 戦いは苦手で・・・という方でも読みやすいと思います。 それでもやっぱり有名な武将たちの活躍は見どころの一つ。 それだけでなく、「あの人とあの人にそんな繋がりが!」という発見も。 信長って・・・人間関係を見るだけでもドラマチックな人生送っていたんですね。 また、目立つのは武将達だけではなくその奥さん達も。 そう、戦乱の世にあって彼らを支え続けた女性たちもしっかりと描いているのです。 歴史マニアや歴女と呼ばれる人たちもいますが、なぜ多くの人たちがこの時代に心惹かれるのか。 それが少し分かった気がします。 ただ争っていたのではなく、それぞれに譲れない想いがあり、だからこそ命をかけて戦った。 そんな戦乱に生きた多くの人間を描くヒューマンドラマの一面もある作品です。 ちなみに下の試し読み、読めるのは物語のプロローグ部分。 本作の魅力に直に触れて頂くには是非とも単行本、若しくは雑誌で! やっぱり天下布武に邁進する信長とそれに仕える千鳥の姿こそ本作の最大の魅力ですので! |
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雑記 |
「内容」でも少し触りましたが、スピンオフ作品に「戦国雀王のぶながさん」というのがあります。 登場人物そのままに、「戦」ではなく「麻雀」で覇を争います。 同じ卓を囲むために、時代や設定を若干変更こそしていますが、本編同様に史実のネタを織り込む等の「らしさ」は健在。 題材が「麻雀」であるため、やはり麻雀のルールや役を知っていないと分からない所もありますが、基本的に「先生の中で最もギャグ漫画してる」作品。 麻雀の事を知らなくても楽しめます。 と言いますか、私は麻雀全く知りませんから。 や、基本的なルールくらいは多分知っているようないないような・・・ 役に関しては名前だけ知っている・・・程度。 麻雀打つ人なら、もっと楽しめるんだろうなぁ。 ちなみに、重野なおき先生も、奥さんの藤島じゅん先生も麻雀大好きです。 作家さんのお友達や編集さんと打っている事がエッセイ漫画で時々ネタに出てきます。 |
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単行本 | 発売日 |
・1巻:2009年6月29日 ・2巻:2010年2月26日 ・3巻:2010年8月27日 ・4巻:2011年6月29日 ・5巻:2012年3月29日 ・6巻:2012年12月26日 ・7巻:2013年10月29日 ・8巻:2014年8月29日 ・9巻:2015年7月29日 ・10巻:2016年9月29日 ・11巻:2017年2月27日 ・12巻:2017年8月29日 ・13巻:2018年3月29日 ・14巻:2018年8月29日 ・15巻:2019年3月29日 ・16巻:2019年9月27日 ・17巻:2020年10月5日 ・18巻:2021年7月29日 ・19巻:2022年7月29日 |
試し読み | ヤングアニマルweb | 白泉社 |
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