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墨色えれくとろ

作者 黒渕かしこ 墨色えれくとろ
作者HP
掲載誌 Namaikiッ!(竹書房)
単行本数 1巻(連載終了)
Wikipedia 墨色えれくとろ
チャート
内容 転校生「物部愛里」は何を書くでも墨と筆を使う生粋の書道ガール。
授業のノートも当然墨と筆で、そのノートを見た「藤戸花」の発案でクラスメイトの「モニカ・U・グラッセ」と共に書道部を立ち上げることになるが・・・
書道と4コマのまさかの融合。
作者自身が書道をやっていたわけではなく、時々書道と関係の無い話も挟まる(多くはJKライフを描いたもの。「書道しないこと」自体を作者自身がブログに掲載した4コマでネタにもしている)。
作品のテーマが書道なのは作者の友人・植田凌仙氏の提案によるもの(大学時代に書道科で書家になるため日々修行中とのこと)。

読めない忘れてたー
物部さんのノート(P8右4コマ目)こういうノリです(P52右4コマ目)

「メジャーでもなく、かといってマイナー過ぎない部活動」ということでのテーマ決定。
なお、作中には植田氏が書かれた作品も複数登場している。

作者にとっての初単行本でもある。
感想 ネタよりも、書道要素よりも、「緩やかJKライフ」のイメージが強い。
端的な印象はそういう感じでした。
恐らくご本人も「がっつり書道」というイメージで描かれているのではないと思いますし。
下に試し読みへのリンクも貼っていますが、内容は書道とは全く関係の無いお話です。
そのためパンチやインパクトは控えめで、彼女達のゆるっとした日常を味わうタイプの作品です。
テーマやキーワードとして書道に関する話題も出てきますが、それほどネタや話に深く絡めるという感じではないです。
むしろ、キャラクターの個性や関係性に重きを置いています。
でも、よくある空気4コマとも違います。
しっかりとネタをやっています。
「4コマ目が面白い4コマ in 書道部」です。

作中に出てくる習字や愛里のノートの字がやたらリアルやなぁ・・・というか、レベル高すぎ。どこの素材なんやろう・・・
と思っていたら、ご友人の植田先生が「その道」の専門の方だったんですね。
そりゃ上手いわけだぁ。
作品のテーマに「書道」が選ばれたのもその方の提案によるものとのことで、こうやって互いの作品に影響し合える関係というのは羨ましい限りです。
作品テーマで書道を提案して、それが作品になって、その中で協力をして、それをお互いにブログでネタにして・・・
それに、この作品を通して書道に興味を持つ若い方もいるでしょうし。
なんかそういうのって、ええよネ♪

リアル書道天然エピソード
植田先生凄げぇ・・・(P90右1コマ目)絶賛天然中!(P106右4コマ目)

珍しく左利きのキャラクターが2人登場します。花(部長)と石毛先生(顧問)です。
んが、石毛先生はどうやら矯正しているのか左利き描写が無いです(左利きと習字の関係について説明している時はパイポを右手で持つ=左利き描写、でした。次のコマでは、立ち位置の関係もあって、指し棒を右手持ちでした)。
花は左手で筆やシャーペンを持ったりしていますね(あ、でも「片手で何かをする」シーン自体多くないですが。基本的に、この子は両手での大きなアクションが多いので。)。
あと、関西弁キャラがいます。・・・牛ですが。ヨシエさんです(そして、作中一番の常識人です、多分)。

ちなみに舞台はがっつり東京のようですね。
P23で思い切り「上野駅」と扉で出ていますからね(先生も東京在住ですし)。
でも、植田先生は大阪の方なんですね。

にしても・・・掲載誌、知らない雑誌やなぁ・・・と思っていたら、成年向け雑誌なんですね。
そりゃ知らんわけです(ロンモチ、本作はエロス要素無しの健全作品です。そもそも年齢制限付きの作品は私が全く読まないので本サイトで出てくることはあり得ませんし)。
本作も「まんがライフWIN」さんの試し読みが無かったら今も知らなかったかもしれませんし・・・
やっぱ、作品を告知する場所や試し読み出来るサイトって、大事ですね。

あ、毎度おなじみWikipedia職人です。今回は既に記事があるのでお休み・・・
のつもりなんですが、その記事が登場人物については名前のみとちょっと寂しいもの。
ポリシーが「無かったら作る」であって、「自分が作る」ことにこだわりはありません(そのわりには50本近くも書いているわけですが)。
最終的に作品の事を広く知ってもらえる場があるならそれでいい、ってことなんで(究極目標は、4コマ界が今よりほんのちょびっとでもさらに元気になること)。
で・・・記事を補完して情報を充実させた方がいいのかどうか、ちと悩んでいたり。
ま〜・・・人物の詳細以外は結構しっかり書かれているので、敢えて人様が書いたものに手を付けなくてもいいかな?なんて思ってます。
雑記 7話目以降の扉絵は全てCDジャケットのパロディです(単行本カバー裏より)。
当時とあるミュージシャンの訃報あった事から、ご冥福を祈るという想いから始まり、そのまま続けられたそうです。

・フジファブリック「TEENAGER」
・the pillows「Another morning Another pillows」
・Perfume「GAME」
・TLC「Now&Forever-The Hits」
・The Rolling Stones「Get Yer Ya-Ya's Out!」
・ELLEGARDEN「ELEVEN FIRE CRACKERS」
・YMO「SOLID STATE SURVIVOR」
・Jamiroquai「A Funk Odyssey」
・BEAT CRUSADERS「LET IT GO」
・hitomi「h.」
・Flipper's Guitar「ヘッド博士の世界塔」
・Aphex Twin「Richard D James Album」
・椎名林檎「無罪モラトリアム」
・The Beatles「ABEEY ROAD」

カバー裏のボツ絵:monobright「monobright one」
まんがライフMOMO6月号掲載の扉絵:PIZZICATO FIVEの「OVERDOSE」
書店の購入者特典の絵:Kraftwerkの「人体解体」

P84で波多野さんが利いてノリノリになっている曲:Jamiroquaiの「Canned Heat 」:ノリノリな動きはPVより
単行本 発売日 ・1巻:2011年4月27日 試し読み 竹書房 -TAKESHOBO-:1巻
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