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数学女子 - 1巻

ここまですっぱりと「数学!」という色を前面に押し出した作品は他にないでしょう。
終盤になって、恋愛に関するはなしや進路に関する話も出てきますが・・・基本は数学!
なにせ、進路などについてもやっぱり「数学科」としての進路。就職に大学院に・・・
その現実をリアルに描く。
大学の学部の中でも謎に包まれた「数学科」に光を当てた不思議な作品。
この1巻では特にその「数学色」が濃いです。
まなの個性的な言動も多く、数学・・・というか、数字中毒のような個性の塊のような子。
ちなみに1巻の時点で2年生です。
作中でゆっくり季節は過ぎていき、卒業までを描いている様子。
P45で4月を迎え、ここで2年生になっているためそれ以前は1年生でのエピソードと思われます。
P15でも入学半年である事が語られていますし。

力説珍説
数学を熱く語る女子(P20右3コマ目)数学で言い訳をする女子(P92右4コマ目)

基本的には数学科の苦労や数学の面白さをネタにしたもの。
数学トリビアなども満載です♪
証明が人によって性格が出るっていうのも高校数学以上を経験している人ならだれもが共感できます♪
何より優れているのはそれが「非数学人間でも抵抗なく読めて笑える」ということ。
「こんな世界が同じ大学の中にあったのか」という楽しさもあります。
また、「異性多数の中の少数派」という特殊な環境。
80人中女子がたった4人。しかもそれで4年間・・・
数学界は女子が少数派ですからね。だからこその女性数学者の苦労なんかも後々登場します。
1巻では「少数派の中で『補集合入り』は避けたい!」というホンネ。

証明の性格補集合
証明には性格が出る(P35左2コマ目)補集合入りは避けたい!(P47左4コマ目)

「上手いこと言うなぁ」というネタも多いです。
や、ほんと数学的なネタですが。
P62の「高次元への道」はホント「凄い!」と思いました。
あと、至言。「虚数なんて現実逃避した数さっぱりだ!!」
そういえば私も虚数やら証明やらが出てきたあたりでつまずいたなぁ・・・
実は中学までは数学エリート(?)でした。得意科目だった上に、わざわざ通信教育で数学の問題を解くようなある意味中毒者。
高校に入学して半年で数学劣等生になりました。追試の常連に・・・
そして、リアルガチな話をすると私は就職を優先して同じ理系でも就職先が多いであろう情報系に流れました。
そこでも数学はずっと付き纏ってきましたが・・・
あの時に「数学は苦手だけど嫌いではない」となっていたらまなみたいになっていたかもしれませんね。
計算なんかは今でも好きですし。
だからエンジニアやっているのに簿記検定を受けたりしているのかな?
数学に恋する4人の乙女たちステキ数学ライフはさらに続いていきます♪

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