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数学女子 - 3巻

それぞれのゼミ、それぞれの進路。
高校生を描く作品でも大学受験は登場しますが・・・それとはまた違うのが「大学生の進路」。
実は、院というのは「修士」と「博士」があります。
それぞれ2年。修士が終われば再び選択肢があり、就職するのか「博士課程」に進むのか。
いわゆる社会で「院卒」と言われるのは「修士」を修了した人。
就職においても「新卒」という扱いです。
が、「博士」に進んだ場合は「新卒」ではなくなります。
やっぱり就職を・・・と考えた場合、キャリア採用になるんです。
それだけに大学生における進路は重要。
今までの勉強を活かせる仕事に就くのか、それが出来ない仕事を選ぶのか、院へ進むのか・・・
どの道も種類の違う大変さがあります。
まなたちもいよいよその岐路に立つことになります。
4人の4人なりの事なる道。
3人は早々に進路を決め、まなもインターンに参加するなど動きが活発化。
個人的によく分かる言葉はこのインターン先の人が言った「勉強してる子は考えるクセがついているからすぐ伸びる」というセリフ。
社会人1年目に即戦力なんて期待していません!
ようは、そこからどれだけ伸びるか。それ以上に、「伸びようとするか」です!
勉強してきた事がそのまま活かせる仕事に就く人はほとんどいません。P64でまなが数学科の知識が全く役に立たなかった事を語っていますが、それは数学に限った事ではありません。
当然ある程度の基礎知識は活かせる仕事も多いです。
が、「自分で勉強できる」「勉強の仕方を知っている」が重要なんです!

それぞれの道ラマとまな
残りわずかなキャンパスライフ(P40右2コマ目)まなとラマの関係性に変化が(P9左1コマ目)

3年生になって後輩も出来ました。
しかも・・・彼氏持ち。
これによってちょっと新しいパターンも生まれます。
他にも今までになかったキャラの組み合わせによる新たな数式が。
渡教授とラマ・・・新たな組み合わせです。
全く正反対の2人。
また、ラマのまなに対する態度も一気に軟化します(それだけでなく、P89〜 の様になかなかお茶目な面も見せてくれるように)。
まなは単純な子なのでそれだけで自分も態度を軟化。それがこの子のいいところ。
そして、まなと渡教授の関係も。
渡教授にとっては数少ない数学女子(?)仲間なのがまな達4人。
そのまなに(教え方がわかりやすいということで)認められ、やはり嬉しいようです。
特に女性の数学者は苦労が多いとラマも語っています。
まなたち数学女子も通る事になる道。その茨の道を先に歩んでいる先駆者。
テーマが進路になっていくにしたがい、その存在はますます重要になっていく人なのです。

理解者気持ちの定義
まなと渡教授にも友情が(P93左2コマ目)数学よりも好きなのは・・・(P110右4コマ目)

え〜、この巻の至言。
P51の「どうして男子って自分に余裕ある時しか恋愛しないのかしら・・・」
「あ〜・・・そういう人いるなぁ」ではなく、「あ〜・・・男ってそういう生き物やんね」です。
P14でも語られているように、「狭く深く没頭しやすいのが男子の脳」「広く浅く同時進行できるのが女子の脳」のせいなのかなぁ?
他のやる事に集中すると恋愛する事自体の余裕が無くなる。
理系は特にねぇ。
そんな理系の極み、典型的数学男子の今田。
突然恋バナが始まります。
まなはA教授にゾッコンLOVE(古い・・・)。
そして今田は意識しないようにしていましたがまなが気になって・・・
特にこの3巻で自分の気持ちを「定義」しちゃいます。
こうしてまなを中心として今田・ラマ・A教授。まなは果たして誰の事を想うのか・・・
進路に恋愛に。
大きなテーマを抱えたまま4巻へと続いていきます。

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