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数学女子 - 5巻

初っ端からラブ要素全開!
ここにきて一気にまなを中心とした恋愛模様が動き出します。
そして、卒業や別れ、進路などなどが怒涛のごとく押し寄せます。
これまでの総決算。
それでいて数学らしさも失わないのがやはりこの作品らしいところ。
4巻まででまな以外の3人については進路が決定!まな1人のみが大学院の受験に失敗して・・・という状況。
そんな状況で恋愛に諦めかけていた院への道に最後チャンス。そして母親の襲来と、まな大忙し!
正直、これだけいっぺんに来られたらパニックになっちゃいますよ、ホント。
というわけで、最終5巻は完全にまなメインです。

恋愛要素思い出
恋愛要素!(P10右2コマ目)思い出(P84右3コマ目)

これまでも散々語られていますが、やはり数学を志す場合の進路というのはホントに大変そう。
四者四様の未来を選んでいますが、どれも一筋縄ではいかない狭き門ばかり。
就職が大変なのは皆さんもご想像の通り。教師になることができるのもほんとに限られた人間だけ。渡米してさらに本格的に学ぶことができるチャンスなんて相当少ないです。
そして、院に行くのも勿論厳しい道。
かくいう私も情報系ではありますが院へ進んだ人間(前期のみなので博士課程は取っていませんが)。
その後社会に出て多くを見てきましたが、「院」という世界はホントに特殊な環境だったんだなぁ、としみじみ感じています。
先輩がそのまま大学に残り教員をされていることもあり、思うところも大きいです。
そういった意味で巻末描き下ろしの7年後のまなたちの姿は「院」も「就職(しかもエンジニア)」も知っている身としては感慨深いです。

友達お別れ
数学な友情(P97左3コマ目)それぞれが選んだ道へ(P103左2コマ目)

数学要素は相変わらず多いですが、どちらかというと「数学女子」です。
「数学に触れる」というよりは「数学を愛してやまない女子たちに触れる」というように感じることが強い最終巻でした。
特にまなに関しては「数学が何よりも好きだけど決して優秀でない上にネジが外れている」というハチャメチャスペック。
そんな彼女を中心に恋愛に進路にという人生で最も大きな選択肢を描いているわけで。
ドタバタで、にぎやかで、「難しいだけ」じゃない数学の世界。
この作品を通じて、ちょっとでも数学に興味を持つ人が増えたらいいなぁ。
理系ながら数学の単位がほぼ全滅状態だったけど、この作品と出会えたことで「もっと数学のことを勉強してたらよかったな」と思った私のように。

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