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天国のススメ! - 2巻

2巻になると妖怪サイドからもお馴染みとなるキャラクター達が出てきます。
幼い天狗の子・翡翠はこの2巻で初登場し、それから何度も登場するようになりました。
先生も(リアクション要因として)登場機会が増え、この2人が準レギュラーとしての地位を獲得した様子です。
そして、表紙にもなっている十子ちゃん。この巻では彼女の色々な面が見られます。
最初は「霊能力目的で太一に婿入りを迫る女子」として登場。
その後、「霊能力が無くても太一に惹かれている様子」や「乙女な一面」が描かれました。
そしてこの2巻では、彼女の「男前な一面」が強く描かれます。
当然、乙女な部分もね♪
P14では「優しいところが好き」と発言。霊感だけではなく違う彼の人間性に惹かれている事を吐露しています。
何にせよ、「ラブレター事件(P73〜)」での十子ちゃんの男前っぷりは女子からの人気が高まりそうなくらいです。
いや、格好良すぎでしょ!

草間君についてもエピソードによる深堀。
友達のいなかった子供の頃のエピソードが描かれたのですが・・・
面白く、悲しく、心があったかくなるお話。
こういう純粋で真っすぐな子だからこそ、物にも魂が宿ったんでしょうね。
大切にされた物に魂が宿るという九十九神。
魂が宿るほどに大切にされる。だからこそその想いに応えたい。
人と人、霊と霊。
それだけではなく、人と霊。それを繋ぐエピソード。
本当にこの作品に登場する方は皆さん純粋で真っすぐな心をお持ちです(P62とかもその純粋さの象徴のような笑顔)。
太一のお父さんもカーネーションの精から「さては・・・天使?」と言われるほど(P28)。
先生も霊の類が大の苦手ですがそれ以上に生徒たちを大切に思っている優しい人(P54の『ふたりが自分を隠す必要なんてないんだよ』は凄く好きなセリフ♪生徒たちからも愛されています♪)。
そして、「蝶」のエピソードの先生。
大人たちも魅せてくれます♪

妖怪たちを除けば大きな入れ替わりはなく、メインとなるキャラクター達の深堀と霊たちとの絡みが中心。
そのため、読めば読むほど感情移入していく作品。
賑やかで、多数のキャラクターが登場するのですが、コアにいるのは太一たち3人組と太一の家族。
軸がしっかりとしているからこそ安心して読めて、そしてそのエピソードがすっと心に入ってくるのかもしれません。

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