人気作だからなんでしょうが、ページ数が他の作品の1.5倍あります。
つまりは、1話12ページ。
これ、涙を誘うお話に関しては特に有効。
確かに8ページの短い間で導入からエンディングまでは難しいもの。
12ページあることで読者もじっくり感情移入できます。勿論、そこにはネタ満載で(本作は4コマ目が面白い生粋の4コマ漫画!)。
実は初期は6ページ、その後8ページに増えたのですが、今までは2話に渡って話が展開される事が多くありました。
3巻からは増ページもあって1話に纏っている事がほとんどです。
恒例の新規霊紹介っ!
・布ゾンビ(中身はエロ猫)
・守屋先生の初恋の少女
2巻以上に「お馴染の霊」達の魅力全開!なので新人さんはほとんど無しです。実質的には少女の霊だけですね、新しい顔は。
花子さんが「ボクッ娘」だったり、メリーさんがお茶目だったり。
代返侍はすっかり「天海さんの一番近くにいる霊」が定着。
「たくさんの霊の中の1人」から完全にランクアップを果たしています。
P29のように大切な人から頼られたらそりゃテンションもMAXになりますよネ♪
一方で天海さんの井上さんラブも加速中♪
P6の「名前を呼ばれただけで大粒の涙」やその後の「霊感封印メガネ」でのエピソードとかはもう重症では?
もしかすると天海さん、友情というものに飢えていたのかもしれませんね。
1巻P69でも男子達がイジメと無縁であることを不思議がっていましたが、もっと小さい頃はそういうのがあっても不思議ではないですからね。
少なくとも、避けられる事は珍しくなかったでしょうし。
実際、4巻では中学時代に疎外されていた事が語れています。
そして、それについて不思議なことも・・・
だとすれば、「怖がりながらもいつもそばにいてくれる人」というのが特別な存在になるのはごくごく自然なことかも。
初恋の少女の話も胸にじんとくるエピソード。
「大人に『なれたら』」
この作品はテーマが『霊』。つまりは命を失った存在。
それだけに自由度も高く、様々なネタを生み出せます。
その一方で『命の重さ』も併せ持つことになります。
だからこそこの作品の言葉やエピソードには他の作品には無い重さがあります。
当たり前のように大人になる。それが出来なかった子もいる。
賑やかで楽しい作品。でも、それだけではない作品。
その両方を描くとどうしても「どっちつかず」の中途半端な作品になる事が多いです。
特に4コマ漫画ではほろりとくるエピソードというのは非常にやりづらいです。実際、感動方面が強い作品というのは少ないです。
その中で、「笑い」と「涙」を両立するこの作品はホントに貴重な存在。
さてさて、2巻のラスト、そして3巻のラストと井上さんの記憶について何やら伏線らしきものが。
井上さんの過去に何があるんでしょうね?