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Smileすいーつ

作者 佐野妙 作者HP
掲載誌 まんがタイムファミリー(芳文社)
まんがタイム(芳文社)(並行連載)
単行本数 3巻(連載終了)
Wikipedia Smileすいーつ
チャート
内容 姉の「園原塔子」は外ではしっかり者のOLさん。「園原果歩」はそんな塔子の妹の女子高生。
妹が大好きな姉とそんな姉の世話をしつつもちゃんと尊敬している妹。
頼り頼られ、甘え甘えられ、本沸かした雰囲気の中で綴られる優しい姉妹愛に満ちた日常ほのぼの作品。
近年では少なくなってきた「一本独立タイプ」の作品。
そのため、一本ずつがその前後の話と時系列的に全くつながっていない事が大きな特徴。
特異な設定もないため、完全に「どこから読み始めてもOK」な作品。
また、非常に身近なネタや、多くの人が体験していそうなことがネタになることもあり、非常に共感しやすい作品になっている。
作品の一番の特徴は、やはり「姉妹愛」がギュッと詰まっているという点。
作品のそこここにそれがあり、メインテーマでもある。
時にそれがネタとなり、時にそれが心温まるエピソードとなって作品を形作っている。
内容としてはその姉妹愛を軸に、それぞれの恋愛模様も描かれ、果歩は同じクラブの男子「飯田」と付き合っており、塔子は後輩の「中津」から想いを寄せられている。
作中ではその姿もコミカルにネタとなっている。

雑誌連載は終了しており、単行本は全3巻。
しかし、3巻のラストも「終わり」という感じではなく、いつもの日常で閉じられている。
これはラスト3話が単行本に収録されていないため(先生の出産・育児があったため)。

アニメ化された「森田さんは無口」等、多くの作品を手掛ける佐野妙先生のデビュー作!
感想 「森田さんは無口」とはまた違う雰囲気の作品で、それでいながら女性らしい優しい視点で描かれた点は共通しています。
やはりこういう作風の作品、好きです。
読むと優しい気持ちになれるんですよね。
「笑本」というサイト名で、サイトポリシーも笑い中心ですが、癒される作品も好きです。
勿論、この作品、笑いもしっかり詰まっていますからその事は声を大にして言いたいです。
笑いもあり、それ以上に癒しもあり、っていうことです。

個人的に、作品が面白いかどうかは「笑い」もありますが、どれだけ「共感できるか」も重要だと思っています。
同じネタでも、キャラクターにいかに感情移入できるかで受ける印象が全く違いますからね。
その点で言えば、本作は非常に「共感できる」、つまりはキャラクターに感情移入しやすい作品です。
比較的身近なネタが多いことや、作風が穏やかな事が要因では・・・と思っています。

にしても、果歩ちゃん、最初は彼氏(飯田君)と初々しかったのに、いつの間にやらいいおもちゃにしちゃってますね(2巻P10左のネタ等・・・というか、彼のお腹・・・どれだけイジられたでしょうか)。
その辺りも女の子らしいです。
そういえば最近の4コマといえばいわゆる「萌え4コマ」が多く、キャラクターがアイドルもどきの扱い(恋や憧れはいいけど彼氏を作るのは御法度、みたいな風潮)になってしまうことが多いですが、本作では果歩ちゃんに飯田君という彼氏がいるんですよね。
高校生なので、それが普通な筈なのに、なぜか新鮮に感じてしまう昨今の4コマ界。
むぅ・・・どうなんでしょ。
それと、長坂さん。この人も「萌え4コマ」であればヒロインを巡っての男性陣のライバル的存在(しかも何をやっても勝てないような)になるようなキャラ。
登場当初は私もそういう立ち位置になるのだと思っていました。
んが、以外と可愛いところがあったり、まじめで人当たりもいい全く毒の無い人。
というか・・・めっさいい人です。男性としても上司としても。
普通に上司に欲しい・・・
いい意味で期待を裏切って頂きました。
この作品もそうですが、先生の作品は、ホント“愛すべきキャラクター達”の宝庫です。
「漫画を描くということは、人を描くということ」なんて言いますが、どのキャラクターも「見ていて楽しい・気持ちのいい」人達。

中津君の鉄道ネタはやはり作者の佐野先生が鉄道好き、というのが出ているんでしょうね。
中津君、頑張って欲しいなぁ(色々な意味で)。

ちょうど佐野先生の出産・育児があったっため、連載がそこで強制終了・・・となった感があります。
話が大きく展開しそうな伏線が貼られたところでの終了ですし、そうでなくてももっとこの姉妹の日常を見たい・・・そんな作品ですので、再開しないかなぁ・・・と思っていたりします。
あ〜・・・でも、タイムもタイムファミリーも別の作品を連載中ですしね。難しいか。
そうでなくてもこの連載中作品の数は・・・多忙すぎる筈。
というわけで、タイムの「わかば先輩未満」・タイムファミリーの「小悪魔さん」・タウンの「しましま日誌」、そして、くらぶとライフMOMOの「森田さんは無口」もよろしくお願いします。
・・・や、別に先生のマネージャーさんでも何でもないです、はい。
にしても、芳文社様・双葉社様・竹書房様・・・
幅広い活躍だ。

はい、毎度お馴染となりましたWikipediaの記事を勝手に書いちゃうコーナーです。
「最近Wikipediaに4コマ作品の記事が増えたな」と感じたら、私の責任です。ごめんなさい。本作も、こちらに単行本の情報と登場人物の紹介を書きました。
雑記 知っている方は知っているのですが、飯田君と長坂さんにはモデルがいます。
長坂さんは芸能人さんとの事です。
そして、飯田君は先生のダンナ様なのです♪
だからこその愛のあるイジリ。
いいなぁ、楽しそうな家庭だなぁ。
単行本 発売日 ・1巻:2008年11月7日
・2巻:2009年7月7日
・3巻:2010年1月7日
試し読み まんがタイムWeb:オススメ4コマ紹介
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