『映画の朝ごはん』の鑑賞記録です。#鑑賞記録 続きを読むトークショーつきの上映を見ました。映画やテレビの撮影現場で食べるロケ弁の存在は知っていましたが、大手のお弁当屋さんや惣菜屋さんで作っているんだろうなと思いこんでいたため、すごく人の手がかかっているのを見て『聖者の食卓』を見たときと同じ感動(人の善性や、たくさんの人で成り立つ社会というシステムの儚さと美しさ、当たり前を維持する労働の多さへの気づき、労働の尊さなど)を感じました。単なる生活の一部にもたくさんの人々の生活があって、人生とか歴史とかがあって、というごく当たり前のことを改めて思い知りました。撮影現場、過酷すぎる……と鑑賞中に思いました。寒空の下で撮影準備、道具の準備、撮影のセット、温かい食事の用意、後片付け、……自分だったらできるか?と思いました。スタッフさんのタフさがすごいと同時に、労働環境がこれからよくなってほしいですね……私にお金があれば……と考えたりしました。映画の撮影にかかる費用が平均1500万円など具体的なお金の額が出てきて、映画って人類が生み出した作品という娯楽の中でも相当豪華だし、日常的な娯楽の一つとして鑑賞(消費)できるのは本当に贅沢なことだなと感じました。(贅沢というか、人類が構築したシステム、物流、技術、ライフライン、社会秩序、平和があって成り立つものであって、改めて社会と芸術のすごさを改めて感じました。)(私が金持ち道楽のボンボンだったら映画のスポンサーになって労働環境の改善にまで口を出したい!!と思いました。これからもすごい映画を作っていってほしいので。)私は夜が開ける前の朝の雰囲気がとても好きなのですが、この映画で夜中から早朝にかけておにぎりやおかずを作るポパイの工場、おにぎりを配達する人たちの運転する車内の雰囲気がとても素敵でした。どうして自分は夜が開ける前の朝の雰囲気が好きなのかなと思うのですが、みんなが寝ていて静まった街中が日中と違いすぎて非日常を感じるとか、多くの人が平和に眠れる穏やかな生活感とか、これから人が起きてきて街が起きる感覚とか、でもそういう中でも働いている人がいる事実を改めて実感するとか、そういう普段自分が日常と認識している感覚との差を感じることで、日常が成り立っているすごさみたいなのが好きなのかなと考えました。映画の制作部が本当に大変そうで……寝てください!休んで……本当に……どうかお元気で(誰目線の感想?)と思いました。仕事への熱量とか愛はいいことだと思いますが、それがあるとはいえ低賃金長時間労働とか、やる気ややり甲斐搾取みたいなのではなくて、健康的に自分の夢を追い続けられる映画界になってほしいです、と少し考えてしまいました。(私のこうした考えは机上の空論みたいにむちゃくちゃな理想とか夢なのかもしれませんが、体力がある人しか残らないのでは様々な才能が淘汰されて、結局映画界が先細りしてしまいそうなので……)(あと私は労働は嫌いですが、そこそこお金はほしい!それでのんびりしたい!みたいなむちゃくちゃ矛盾した考えで今まで生きてきているため、寿命や健康まで削ってまでいい映画を作ってほしいわけではないと考えています。派手に死ぬよりそこそこで生きていきたいし、映画は映画として作られただけでとてもすごいので……世間での映画のハードルとか品質が上がりすぎでは?クリエイター業って過酷すぎないか?クリエイター業が過酷なのは消費者側が消費するスピードが早すぎないか?……いろいろ考えました。)ポパイの事務所の人が、家に帰っても電話を受け付けていると聞いて「大丈夫ですか〜?!?休んでください!」と叫びそうになりました。映画界(あとテレビでしょうか?)ってなんだか……とても大変かも……(発注忘れとか防ぐために作業の分担したほうがいいですよ……制作部の方の仕事量が半端なくて驚きます。)でも、ポパイの関係者の方々は皆様本当にいい表情をされていて、感動というのは陳腐ですがすごく自分の中で元気が出ました。脚本家を目指している制作部の方が『最強殺し屋伝説国岡 完全版』のBlu-rayを持っているうえ、面白いと仰っていて「マジで分かる〜!!!最高ですよね(お前は誰だよ)」という感想が出ました。ジョン・カーペンター監督作品は面白いよね~!!とか本当に勝手に共感までしていました。(ジョン・カーペンター監督の作品はリバイバル上映で見たくらいですが……)時のパートで、いろんな人のいろんな変化があったんだよな……でも、いろんなことがあっても続いているんだよな……不思議だよな……たくさんの人が生きてて、もちろん一人一人に生活とか、日常があって、でもなんで続けているのかとかははっきり分からないし、分からなくても生きていれば日常は続いていくし……といろいろ考えました。最後にドキュメンタリーから急に物語っぽくなったぞ!と思って見ていたら、カチンコでカットにつながって現実とドキュメンタリーが「映画の撮影」という形でフィクションを介してつながった気分になってすごかったです。(ドキュメンタリーっぽくはないですが、映画撮影現場のドキュメンタリーが、ドキュメンタリーではない感じの映像の撮影をしているのをカチンコでくぎって撮影陣がいるとつながっていくのが、これはドキュメンタリーなんだとつながっていく感覚でした。書いていてこの感覚を言語化できない!と己の語彙力のなさに地団駄を踏みそうです。)・上映後トークショー自分は早めに映画の予約をしていたのですが、トークショーつきの回を見るつもりはいつもあまりなく(※)「ま、監督さんが来られるのかな?だいたいトークショーってそのパターンだからな~」と何も調べずに行ったらスズキナオさんが監督の対談相手で……?!今年初めて喜びでびっくりしました。なぜなら私はデイリーポータルZでスズキナオさんとパリッコさんの記事を読んで、この二人の記事も、それぞれの方が書かれた記事も面白いし、読みやすいし、美味しそうだしで最高!と思うくらい好きだったからです。お二人の生活にまつわるお話に、なるほどと思いつつ聞いていましたが楽しかったです!映画やライターのお仕事の裏話がたくさん聞けて、ここでしか聞けないのがもったいなさすぎる!!と思いました。トークショーの後にスズキナオさんが劇場にいらしたので直接感想を伝えられたのもありがたかったです。本当に……めちゃくちゃ最高です!!!本当に生活とか人生をテーマにした映画だったし、トークショーの内容とか雰囲気もすごくあっていて本当に素晴らしい上映でした!(※:いろいろ理由はあるのですが、単純に人混みや人が多い雰囲気が苦手だったり、変な質問を登壇者にする鑑賞客がときどきいたり、そういったあれな鑑賞客に適切な対応をできない劇場や運営が少なくなかったり、事前にしっかり注意してなかったり……という事情です。あと登壇した方が令和にはあんまり合わないトークを始めたりといった事情もあり……トークショーつきの上映はよほど真面目な映画でない限り、結構な確率でもやもやするイベントまたは人に遭遇するため私はリスキーだと感じています。私は静かに映画を見たいだけなので。)畳む 鑑賞記録 2024/01/14(Sun) 02:54:42
#鑑賞記録
トークショーつきの上映を見ました。
映画やテレビの撮影現場で食べるロケ弁の存在は知っていましたが、大手のお弁当屋さんや惣菜屋さんで作っているんだろうなと思いこんでいたため、すごく人の手がかかっているのを見て『聖者の食卓』を見たときと同じ感動(人の善性や、たくさんの人で成り立つ社会というシステムの儚さと美しさ、当たり前を維持する労働の多さへの気づき、労働の尊さなど)を感じました。
単なる生活の一部にもたくさんの人々の生活があって、人生とか歴史とかがあって、というごく当たり前のことを改めて思い知りました。
撮影現場、過酷すぎる……と鑑賞中に思いました。
寒空の下で撮影準備、道具の準備、撮影のセット、温かい食事の用意、後片付け、……自分だったらできるか?と思いました。
スタッフさんのタフさがすごいと同時に、労働環境がこれからよくなってほしいですね……私にお金があれば……と考えたりしました。
映画の撮影にかかる費用が平均1500万円など具体的なお金の額が出てきて、映画って人類が生み出した作品という娯楽の中でも相当豪華だし、日常的な娯楽の一つとして鑑賞(消費)できるのは本当に贅沢なことだなと感じました。
(贅沢というか、人類が構築したシステム、物流、技術、ライフライン、社会秩序、平和があって成り立つものであって、改めて社会と芸術のすごさを改めて感じました。)
(私が金持ち道楽のボンボンだったら映画のスポンサーになって労働環境の改善にまで口を出したい!!と思いました。これからもすごい映画を作っていってほしいので。)
私は夜が開ける前の朝の雰囲気がとても好きなのですが、この映画で夜中から早朝にかけておにぎりやおかずを作るポパイの工場、おにぎりを配達する人たちの運転する車内の雰囲気がとても素敵でした。
どうして自分は夜が開ける前の朝の雰囲気が好きなのかなと思うのですが、みんなが寝ていて静まった街中が日中と違いすぎて非日常を感じるとか、多くの人が平和に眠れる穏やかな生活感とか、これから人が起きてきて街が起きる感覚とか、でもそういう中でも働いている人がいる事実を改めて実感するとか、そういう普段自分が日常と認識している感覚との差を感じることで、日常が成り立っているすごさみたいなのが好きなのかなと考えました。
映画の制作部が本当に大変そうで……寝てください!休んで……本当に……どうかお元気で(誰目線の感想?)と思いました。
仕事への熱量とか愛はいいことだと思いますが、それがあるとはいえ低賃金長時間労働とか、やる気ややり甲斐搾取みたいなのではなくて、健康的に自分の夢を追い続けられる映画界になってほしいです、と少し考えてしまいました。
(私のこうした考えは机上の空論みたいにむちゃくちゃな理想とか夢なのかもしれませんが、体力がある人しか残らないのでは様々な才能が淘汰されて、結局映画界が先細りしてしまいそうなので……)
(あと私は労働は嫌いですが、そこそこお金はほしい!それでのんびりしたい!みたいなむちゃくちゃ矛盾した考えで今まで生きてきているため、寿命や健康まで削ってまでいい映画を作ってほしいわけではないと考えています。派手に死ぬよりそこそこで生きていきたいし、映画は映画として作られただけでとてもすごいので……世間での映画のハードルとか品質が上がりすぎでは?クリエイター業って過酷すぎないか?クリエイター業が過酷なのは消費者側が消費するスピードが早すぎないか?……いろいろ考えました。)
ポパイの事務所の人が、家に帰っても電話を受け付けていると聞いて「大丈夫ですか〜?!?休んでください!」と叫びそうになりました。
映画界(あとテレビでしょうか?)ってなんだか……とても大変かも……
(発注忘れとか防ぐために作業の分担したほうがいいですよ……制作部の方の仕事量が半端なくて驚きます。)
でも、ポパイの関係者の方々は皆様本当にいい表情をされていて、感動というのは陳腐ですがすごく自分の中で元気が出ました。
脚本家を目指している制作部の方が『最強殺し屋伝説国岡 完全版』のBlu-rayを持っているうえ、面白いと仰っていて「マジで分かる〜!!!最高ですよね(お前は誰だよ)」という感想が出ました。
ジョン・カーペンター監督作品は面白いよね~!!とか本当に勝手に共感までしていました。(ジョン・カーペンター監督の作品はリバイバル上映で見たくらいですが……)
時のパートで、いろんな人のいろんな変化があったんだよな……でも、いろんなことがあっても続いているんだよな……不思議だよな……たくさんの人が生きてて、もちろん一人一人に生活とか、日常があって、でもなんで続けているのかとかははっきり分からないし、分からなくても生きていれば日常は続いていくし……といろいろ考えました。
最後にドキュメンタリーから急に物語っぽくなったぞ!と思って見ていたら、カチンコでカットにつながって現実とドキュメンタリーが「映画の撮影」という形でフィクションを介してつながった気分になってすごかったです。
(ドキュメンタリーっぽくはないですが、映画撮影現場のドキュメンタリーが、ドキュメンタリーではない感じの映像の撮影をしているのをカチンコでくぎって撮影陣がいるとつながっていくのが、これはドキュメンタリーなんだとつながっていく感覚でした。書いていてこの感覚を言語化できない!と己の語彙力のなさに地団駄を踏みそうです。)
・上映後トークショー
自分は早めに映画の予約をしていたのですが、トークショーつきの回を見るつもりはいつもあまりなく(※)「ま、監督さんが来られるのかな?だいたいトークショーってそのパターンだからな~」と何も調べずに行ったらスズキナオさんが監督の対談相手で……?!今年初めて喜びでびっくりしました。
なぜなら私はデイリーポータルZでスズキナオさんとパリッコさんの記事を読んで、この二人の記事も、それぞれの方が書かれた記事も面白いし、読みやすいし、美味しそうだしで最高!と思うくらい好きだったからです。
お二人の生活にまつわるお話に、なるほどと思いつつ聞いていましたが楽しかったです!
映画やライターのお仕事の裏話がたくさん聞けて、ここでしか聞けないのがもったいなさすぎる!!と思いました。
トークショーの後にスズキナオさんが劇場にいらしたので直接感想を伝えられたのもありがたかったです。
本当に……めちゃくちゃ最高です!!!
本当に生活とか人生をテーマにした映画だったし、トークショーの内容とか雰囲気もすごくあっていて本当に素晴らしい上映でした!
(※:いろいろ理由はあるのですが、単純に人混みや人が多い雰囲気が苦手だったり、変な質問を登壇者にする鑑賞客がときどきいたり、そういったあれな鑑賞客に適切な対応をできない劇場や運営が少なくなかったり、事前にしっかり注意してなかったり……という事情です。あと登壇した方が令和にはあんまり合わないトークを始めたりといった事情もあり……トークショーつきの上映はよほど真面目な映画でない限り、結構な確率でもやもやするイベントまたは人に遭遇するため私はリスキーだと感じています。私は静かに映画を見たいだけなので。)
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