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ゲストについて


きらら姉妹誌の大きな特徴の1つはゲストが多い事。
萌え4コマ誌は4コマ作家さんの登竜門的存在でもあり、ゲスト率が意外と高いのです。
ちなみに、ゲストには大きく分けて2種類あります。
連載してOKかどうかを占うためのお試し掲載。これが上手くいけばそのままその作品が連載化される。新人さんの場合は大抵こういう連載の始め方です。
場合によっては連載化の際にゲスト時とは別の作品で・・・という方もいらっしゃいます。
もう1種類が、兄弟誌からのゲスト。
これはさらに2種類に分かれます。
1つは「人気作をゲストに招いて雑誌の売り上げを上げる」というもの。アニメ化の際にその告知も兼ねてという場合もあります。
もう1つは「人気雑誌にプッシュしている作品を掲載させてもらって作品や本連載先の知名度を上げる」というもの。
このレポートではそんなゲストについて考察してみます。

まずは新人さんのゲストについて。

ゲスト率

この新人さんのゲストというのは、連載されてらっしゃる先生方がお休みをされた場合の「代原」の場合もあります。
そうやって連載化された作品もあります。MAXの看板作品「落花流水」もその1つ。
つまり、休載率が高い場合はゲスト率も高くなりがち。
長期休載や「休載のまま連載が自然消滅」等もあり、カウントの定義が難しいため休載率の正確な数字は出せませんが、きらら無印の休載率とゲスト率はシンクロしている所があります。
無印は波はあるものの休載率が高く、ゲスト率も安定して高いです。
休載率の高い長期連載作が多く、長期休載作品もちょくちょくありますしね。
一方で実はMAXは休載率が極めて低いです。一般4コマ誌並み。
そのためなのか、2009年中頃までゲスト数0ということも珍しくありませんでした。
近年(2013年末)は増加傾向にありますが、休載に関してはほぼ0を続けるという優秀さを見せています。素晴らしい!
コンスタントな休載率なのはキャラット。2013年中頃からは「ひだまりスケッチ」と「GA 芸術科アートデザインクラス」はどちらかしか掲載されないという事態があったり、「まじん☆プラナ」の休載率の高さもありました。
高い休載率というわけではありませんが、安定してどれかが休んでいる・・・という感じ。
そのためかゲスト率も同様に。
ただ、2012年〜2013年にかけて一時的に高いゲスト率をキープした時期もあります。この時期の休載は毎月2作品前後だったため、休載自体が多かったわけではありません。単に連載作品が少なかっただけの様です。
年表でも分かるように、連載作がバタバタと最終回を迎えた時期ですね。
面白い事に無印とキャラットのゲスト率がシンクロしていたりします。
また、新人発掘に精力的だったのか2010年後半からの約1年間は3誌とも高いゲスト率でした。
ちなみに、各誌掲載作品はおおよそ24〜28作品の間。
7作品がゲストの場合は1/4の作品がゲストということになります。
2012年〜2013年中頃までのキャラットはもはや別の雑誌と言っていい状態でしたね。

続いて、姉妹誌からのゲスト。

ゲスト率

MAXの低さが目立ちます。
休載も少なく新人ゲストも多くなく、姉妹誌からのゲストも。
実は連載作の入れ替わりがあるのみで、毎月の入れ替わりが激しいわけではない事が窺えます。
無印とキャラットについてはあったりなかったり。

姉妹誌への出張についてはあまり活発ではないですね。
やはりゲストといえば新人発掘という色が強いようです。

※なお、本レポートには「まんがタイムきららWeb」の各誌2007年2月号〜2013年12月号までのデータを使用しました。

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