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「サラリーマン、スケオくんのちょっと色っぽいミステリー」を読み始めました。
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サラリーマン、スケオくんのちょっと色っぽいミステリー
小説の属性:一般小説 / ミステリー / お気軽感想希望 / 初投稿・初心者 / R-18 / 完結
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(第4話)乗り物酔いしてミネ子ちゃんに膝枕してもらう。ウワ。触っちゃおうかなあ。ぐふふ。
前の話 | 目次 | 次の話 |
「…スケオくん。大丈夫?」
ミネ子ちゃんが心配そうに覗きこむ。
「う、うん…。なんとかね」
僕はさっきの絶叫マシーンでやはり酔ってしまった。
今場所を変えて、メリーゴーランドの全体が見える離れたところのベンチにいる。僕とミネ子ちゃんは一人分空けて座っていた。
「ごめんね。無理に乗せたからなんだよね」
ミネ子ちゃんは申し訳なさそうに言う。
「そんなことないさ。意地張って乗った僕が一番悪いんだ」
額に手をおいて首を横にふる。
ついムキになって乗ってしまった。
自分の愚かさを苦々しく噛みしめる。
「ううん。わたしが悪いの。ねぇ、なにか欲しいものある?飲み物とか」
「いや。大丈夫だよ。飲み物ぐらい自分で買えるよ」
「なに言ってるのよ。そんな体で買いにいかせられないわ。スケオくんの好きな飲み物、コーラだったかな。わたしに任せて。ね?」
ミネ子ちゃんがニコリと笑い、背中をさすってくれた。
高校のときから彼女は優しい性格をしている。
僕が風邪をひいたときでも、お見舞いに来てくれて手作りのクッキーもくれた。ほろ苦いチョコチップ入りでバターの味がしてサクサクしてとても美味しかった。
今でもその甘い味は覚えている。
「タハ。じゃあ、ミネ子ちゃんのお言葉に甘えて、コーラを買ってきてもらおうかな」
照れ笑いをする。
わかったわ、とミネ子ちゃんがベンチから腰を浮かした。
その時、急に目の前が暗くなり頭がクラクラしてきた。
目眩がきつい。一人で回っているようだ。
ベンチから転げ落ちかけたとき、ミネ子ちゃんが僕を受け止めてくれた。
なんと、自然とミネ子ちゃんに膝枕をしてもらう恰好になってしまった。
「み、ミネ子ちゃん――ッ!?」
胸が高鳴った。
スカートから甘い苺の香りがふんわりとしてくる。
なんて柔らかくてあたたかいんだ…。
思わず、カァ、と耳が熱くなってくる。
ミネ子ちゃんも足をもじもじさせてた。
ウヒヒ。可愛い。撫でたい。
太腿ナデナデしてもいいヨナ。ウエヘヘ。
スケベ心が出たが指をひっこめた。
この状況だったらこのままでいた方がよさそうだ。
「スケオくん…」
ミネ子ちゃんは頬をピンク色に染め、濡れた瞳で言った。
「みみみみミネ子ちゃん…」
ゴクリ。生唾を呑む。
うぶな中学生のように顔を真っ赤にさせてしまった。
思わず目も泳いでしまう。
僕を抱いて膝枕しているミネ子ちゃんはナイチンゲールのようだ。
メリーゴーランドの音楽が華やかに響き渡る。
幸いここは、人通りがない上に木陰の下になってるから少々イチャイチャしても気づかれない。
ハァ。ハァ。女の子の匂い。グヒヒ。
イケナイ妄想がどんどん膨らみ、理性というストッパーがぶっ飛んでしまいそうだ。も、もう、ミネ子ちゃんに僕は、窒息してしまいそう。
ミネ子ちゃんの太腿が小刻みに震えていた。
彼女も僕と同じ、胸をドキドキさせているようだ。
お互いに喘いでしまう。
「スケオくん」 「は、ハイ!?」
僕は声を上ずらせた。
心臓が早鐘を打つ。
「スケオくん。仕事のほうは、どう。順調」
ミネ子ちゃんもどことなくぎこちない。
「う。うんうん。順調」
コクコクと頷いたが後の言葉が思いつかない。
「そっかあ」
「うん。ウエヘヘ」
僕は照れくさくなり尻をかいた。
なんだかギクシャクとした会話だ。続けて言った。
「み、ミネ子ちゃんって美術の先生…だよね」
「うん…中学生の子たちに今デッサンとか油絵を教えてるのよ。
最初は緊張したけど…えへへ。今は結構たのしいわ」
ミネ子ちゃんは頬を火照らせニコリと笑う。
「へぇ。いいじゃん。同僚とか仲良くしてる先生とかいるの。苦手な同僚とか校長は?」
「うふふ。まあね」
冗談のつもりで言ってみたがミネ子ちゃんの笑いが消えた。
それから僕たちの会話がつづかなった。
僕たちは黙り込んで回ってるメリーゴーランドばかりを見てるしかない。
「ねぇ」
ミネ子ちゃんが口火を切った。
「スケオくんって、彼女とかいるの」
「エ」
だしぬけに聞いてきた。
脈がとぎれて明らかに心拍数があがった。
僕は一瞬悩んだけど
「い、いないよ」
と期待しながら言った。
一体どういう返事がくるのだろう。
僕は胸をトキめかせて待ってた。
すると、ミネ子ちゃんは僕の背中を軽くたたきベンチから腰をあげた。
「うふふ。そうなの」
クシャと笑い大袈裟に手でスカートを撫でる。
なんだ。それだけか。
僕は少し残念な気持ちになって上半身を起こす。
するとベルがけたたましく鳴り響いた。
メリーゴーランドは終わったらしい。
馬に乗ってた乗客たちが次から次へとでてくる。
ミネ子ちゃんは僕に顔を向けてこう言った。
「ネ!ソフトクリーム食べない!」
ガクぅ…思わずベンチから転げ落ちそうになった。
(つづく)
ミネ子ちゃんが心配そうに覗きこむ。
「う、うん…。なんとかね」
僕はさっきの絶叫マシーンでやはり酔ってしまった。
今場所を変えて、メリーゴーランドの全体が見える離れたところのベンチにいる。僕とミネ子ちゃんは一人分空けて座っていた。
「ごめんね。無理に乗せたからなんだよね」
ミネ子ちゃんは申し訳なさそうに言う。
「そんなことないさ。意地張って乗った僕が一番悪いんだ」
額に手をおいて首を横にふる。
ついムキになって乗ってしまった。
自分の愚かさを苦々しく噛みしめる。
「ううん。わたしが悪いの。ねぇ、なにか欲しいものある?飲み物とか」
「いや。大丈夫だよ。飲み物ぐらい自分で買えるよ」
「なに言ってるのよ。そんな体で買いにいかせられないわ。スケオくんの好きな飲み物、コーラだったかな。わたしに任せて。ね?」
ミネ子ちゃんがニコリと笑い、背中をさすってくれた。
高校のときから彼女は優しい性格をしている。
僕が風邪をひいたときでも、お見舞いに来てくれて手作りのクッキーもくれた。ほろ苦いチョコチップ入りでバターの味がしてサクサクしてとても美味しかった。
今でもその甘い味は覚えている。
「タハ。じゃあ、ミネ子ちゃんのお言葉に甘えて、コーラを買ってきてもらおうかな」
照れ笑いをする。
わかったわ、とミネ子ちゃんがベンチから腰を浮かした。
その時、急に目の前が暗くなり頭がクラクラしてきた。
目眩がきつい。一人で回っているようだ。
ベンチから転げ落ちかけたとき、ミネ子ちゃんが僕を受け止めてくれた。
なんと、自然とミネ子ちゃんに膝枕をしてもらう恰好になってしまった。
「み、ミネ子ちゃん――ッ!?」
胸が高鳴った。
スカートから甘い苺の香りがふんわりとしてくる。
なんて柔らかくてあたたかいんだ…。
思わず、カァ、と耳が熱くなってくる。
ミネ子ちゃんも足をもじもじさせてた。
ウヒヒ。可愛い。撫でたい。
太腿ナデナデしてもいいヨナ。ウエヘヘ。
スケベ心が出たが指をひっこめた。
この状況だったらこのままでいた方がよさそうだ。
「スケオくん…」
ミネ子ちゃんは頬をピンク色に染め、濡れた瞳で言った。
「みみみみミネ子ちゃん…」
ゴクリ。生唾を呑む。
うぶな中学生のように顔を真っ赤にさせてしまった。
思わず目も泳いでしまう。
僕を抱いて膝枕しているミネ子ちゃんはナイチンゲールのようだ。
メリーゴーランドの音楽が華やかに響き渡る。
幸いここは、人通りがない上に木陰の下になってるから少々イチャイチャしても気づかれない。
ハァ。ハァ。女の子の匂い。グヒヒ。
イケナイ妄想がどんどん膨らみ、理性というストッパーがぶっ飛んでしまいそうだ。も、もう、ミネ子ちゃんに僕は、窒息してしまいそう。
ミネ子ちゃんの太腿が小刻みに震えていた。
彼女も僕と同じ、胸をドキドキさせているようだ。
お互いに喘いでしまう。
「スケオくん」 「は、ハイ!?」
僕は声を上ずらせた。
心臓が早鐘を打つ。
「スケオくん。仕事のほうは、どう。順調」
ミネ子ちゃんもどことなくぎこちない。
「う。うんうん。順調」
コクコクと頷いたが後の言葉が思いつかない。
「そっかあ」
「うん。ウエヘヘ」
僕は照れくさくなり尻をかいた。
なんだかギクシャクとした会話だ。続けて言った。
「み、ミネ子ちゃんって美術の先生…だよね」
「うん…中学生の子たちに今デッサンとか油絵を教えてるのよ。
最初は緊張したけど…えへへ。今は結構たのしいわ」
ミネ子ちゃんは頬を火照らせニコリと笑う。
「へぇ。いいじゃん。同僚とか仲良くしてる先生とかいるの。苦手な同僚とか校長は?」
「うふふ。まあね」
冗談のつもりで言ってみたがミネ子ちゃんの笑いが消えた。
それから僕たちの会話がつづかなった。
僕たちは黙り込んで回ってるメリーゴーランドばかりを見てるしかない。
「ねぇ」
ミネ子ちゃんが口火を切った。
「スケオくんって、彼女とかいるの」
「エ」
だしぬけに聞いてきた。
脈がとぎれて明らかに心拍数があがった。
僕は一瞬悩んだけど
「い、いないよ」
と期待しながら言った。
一体どういう返事がくるのだろう。
僕は胸をトキめかせて待ってた。
すると、ミネ子ちゃんは僕の背中を軽くたたきベンチから腰をあげた。
「うふふ。そうなの」
クシャと笑い大袈裟に手でスカートを撫でる。
なんだ。それだけか。
僕は少し残念な気持ちになって上半身を起こす。
するとベルがけたたましく鳴り響いた。
メリーゴーランドは終わったらしい。
馬に乗ってた乗客たちが次から次へとでてくる。
ミネ子ちゃんは僕に顔を向けてこう言った。
「ネ!ソフトクリーム食べない!」
ガクぅ…思わずベンチから転げ落ちそうになった。
(つづく)
後書き
未設定
作者:白河甚平 |
投稿日:2019/12/23 16:02 更新日:2019/12/31 16:38 『サラリーマン、スケオくんのちょっと色っぽいミステリー』の著作権は、すべて作者 白河甚平様に属します。 |
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