この巻には2009年1月号までが収録されていますが、実はキャラットの創刊からその2009年1月号までずっとひだまりスケッチがキャラットの表紙を飾っていたんです!
連続での表紙回数はきらら作品の中でも断トツの最多!
加えて、この時点でまだ休載が1度もありません。
初の休載は2011年12月号。
面白い作品を書くというのは素晴らしい事です。
が、それと同じくらい「看板を任され続ける」「連載に穴を開けない」というのも大いに評価されるべき点じゃないかな、と思います。
ちなみに、表紙はの交代は同誌のもう一つの看板作品である「GA 芸術科アートデザインクラス」のアニメ化によるもの。
これ以降しばらくはこの2作品が交代で表紙を務めるようになり、さらには「キルミーベイベー」が加わるようになります。
キャラット、ホント作品層が厚いです。
さて、この巻ではまず頭から有沢さんが登場!
登場回数は多くないですが、ゆのたちにとっては2年先輩で、「卒業」という別れを初めて経験した相手。
岸さんとはまた違った「在学中に知り合い、卒業後も繋がりがある先輩」。
これって社会に出ると実はすっごく特別な繋がりなんだな、って分かります。
学校というまだ若くて社会の事を何も知らない閉じた世界を共有できて、そのうえで外の世界を知っている。
大人になってからでは決して作ることの出来ない不思議で特別な関係なんです。
そして、キャラクターで言えば・・・何と言ってもゆのたちが進級して入って来た新1年生組の2人!
ついにひだまり荘の全ての部屋が埋まりました!乃莉ちゃんとなずな氏が増員です!
当初から6部屋あることから2人どこかのタイミングで増えるんだろうな。たぶん、進級での新入生だろうな・・・
ということは皆さんも予想されていたと思います。
が、そこに至るまでに「4人のひだまり荘」という世界がしっかりと根付いています。
この完成度が高かったため、どうしても新入生2人の「新人」という印象が抜けるのに時間がかかってしまった気がします。
最近は2人も「ひだまり荘の住人」(ラジオのコーナーじゃないですよ)がしっかり定着。
「6人のひだまり荘」という感じですが、他の一般的な作品のメインメンバー増員よりキャラの定着に時間がかかった感じがありました。
※個人の感想です。
元の完成度が高いとそれに変化を加える時に大変なんだなぁ。
それだけに、すっかりひだまり荘に定着した今この時期を読み返すとあの頃とは全く別の感覚で読めます。
2人の人となりをよく知っているからなんでしょうね。
もひとつこの増員に関してですが、それまでは「ひだまり荘の4人で」というお話が多かったです。
が、6人となると一度に全員集合すると4コマのコマというのは十二分な広さでないことが往々にしてあります。
そのためか、ゆのたち2年生組とどちらかの組と、というお話の構成に。
1話を通すと全員が出演していますが、シーン毎ではそれぞれのグループにピックアップして描かれたり。
とはいえ、この巻ではまだ「1年生組と先輩達(特に2年生組)のからみ」が中心。
そしてキャラで言えば・・・なんでしょう、他のキャラたちは「ファンタジー」というか、「いやいや、リアルガチにはおらんがな」という感じなんですが、
乃莉スケさんは感覚が普通に近かったり時折KY発言したり物事をズバッと言ったり・・・
「普通にいてそうな子」という印象を受けるんです。
「ああ、そういえばこういうはっきりものを言う子っているなぁ」という感じで。
そういうの、好きです。
別に漫画作品にリアリティを求めるタイプではないんですが、親近感が湧くといいますか。
この巻で一番はまったネタはP94の「キャッチボール」。
やっぱり私はこういうシンプルなひとことでズバッとオトすタイプのネタが大好物です。
全然内容には関係ないんですが、ひだまり荘の家賃は1階が45,000円。2階が46,000円。で、2階の宮ちゃんの部屋のみ訳有りで40,000円。
1階2階共に3部屋ずつなので、
45,000 × 3部屋 + 46,000円 × 2部屋 + 40,000円 × 1部屋 = 267,000円
大家さん、アニメでは色々とバイトしていますが(裏設定でバイトの理由がちゃんとあるそうです)、そりゃテンション上がりますね(P47)。