作者 | きゆづきさとこ | ![]() |
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作者HP | ||||
掲載誌 | COMICぎゅっと! → まんがタイムきららキャラット(芳文社) とらだよ。(とらのあなにて配布しているフリーペーパー)(「GA材置き場」というタイトルで連載していた) |
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単行本数 | 7巻(連載終了) | |||
Wikipedia | GA 芸術科アートデザインクラス | |||
アニメ | avex | |||
チャート | ![]() |
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内容 |
彩井高校の芸術科Aクラス(美術クラス)に通う高校生たちが遊んだり、学んだりしながら学園生活を過ごす作品。 個性豊かなキャラクターは勿論だが、非常に踏み込んだ美術や色彩についての知識や雑学の内容も多い。 このため、単行本では多くのカラーページを含み、非常に色彩豊かな作品に仕上がっている。 1本毎にしっかりとオチをつける正統派4コマだが、最後に余韻を残すような“いい話”で締めることが多い。 女性らしい優しいタッチの画風と話の運びで、タイトルやセリフ回しにも遊び心が見える(比喩的表現やちょっとひねったネタも多い)。 そのためセリフの量が多く、一般の作品よりも読むの時間がかかる。 「ひだまりスケッチ」や「スケッチブック」といった他の美術系4コマと比べても話の中の美術関係のネタが非常に多いのが特徴。 かつては「COMICぎゅっと!」で連載していたが、ぎゅっとの休刊(事実上の廃刊)によりきららキャラットに移籍。 キャラットの独立創刊号より連載開始であり、これは同誌で連載継続中の作品としては「ひだまりスケッチ」に次ぐ2番目の古参作品である。 (キャラット自体はVol.15まで「まんがホーム」や「まんがタイムきらら」の増刊号として刊行。その後、独立創刊し現在に至る。独立創刊以前からの作品で継続中は「ひだまりスケッチ」のみ。) 現在ではアニメ化したり、他のアニメ化作品と交代でキャラットの表紙を飾ったりと同誌の看板作品の一つ。 「とらだよ。」にて連載していた分は一部が単行本に収録されてはいるが、そのほとんどが収録されていない。 学園生活を中心としている本編と違い、「とらだよ。」連載分は楽屋裏のような雰囲気で美術に関するテーマについてネタを交えて解説する内容であった。 アニメ化に際しては「とらだよ。」掲載分のエピソードを含め映像化された。 非常に色彩感覚に優れた作品であり、単行本化に関してもカラーページを再現するなど、“色彩”に関する作品としては4コマのみならず漫画界全体の代表作品といえる。 最終巻の発売から3か月後の2016年5月27日には初の画集となる「GA 芸術科アートデザインワークス コア・カリキュラム」も発売され、これまで掲載誌の表紙を飾ったイラストや特典イラスト、これまで纏められなかった「GA材置き場」などが収録される豪華な内容となった。 |
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感想 |
キャラットを代表する作品の一つだけあってレベルが高いです。 何を隠そう、私はこの作品に出合ってから美術や色彩に興味を持って、色彩検定(1巻イントロで話題に出てきた“色彩能力検定”の事です)3級を取っちゃいました。 その後、カラーコーディネータの3級を取得。2011年の秋には色彩検定2級を取得しました。 それくらい色彩や美術というものに興味を持たせてくれる影響力がありました。 実際、勉強している中で「あ、これGAでキョージュが解説してた」なんて思うこともちらほら。 “内容”でも書いておりますが、美術に関するキーワードや技法を素人にも非常に分かりやすく解説し、ネタに絡めています。 勿論4コマとしてもすごく面白いです。 特に登場人物全員が美術学生。そのため他の作品には出来ないアーティスティックなネタが使い放題(3巻P7は面白いというより「上手い!」と唸ったネタです。)。 創作活動や制作物を活用したノダちゃんの悪戯や遊びはこの作品ならではですね。 個人的に好きなのはあーさん(GA3年の美術部部長さん)が出てくる話全般ですね。この人ええキャラしとるわぁ〜。 基本的に、無意味にハイスペックで周りを巻き込む明るいキャラが好きです。 メインのキャラクターは、いつも一生懸命でちょっと天然さんな「山口如月(キサラギ)」・ハイテンションなノリコント姫「野田ミキ(ノダミキ)」・暴走する力技ボーイッシュ「友兼(トモカネ)」・皆のお母さんでナイスツッコミ「野崎奈三子(ナミコさん)」・寡黙で不思議な優等生「大道雅(キョージュ・マサ)」。 5人揃って「劇団ノダミキ」です。 基本的には彼女達にスポットを当てた学園生活ですが、それとは別に美術部にスポットを当てたお話もあります。 先ほど出てきた「芦原ちかこ(あーさん)」を部長とし、如月ちゃんの幼馴染の「水渕(ぶちさん)」や友兼兄、副部長の「魚住」・自動車整備課の「保村」・素描人形の「早苗ちゃん」が美術部のメンバーです。早苗ちゃんを忘れてはいけません!あと、顧問の「笹本先生(通常:殿)」もね。 基本的に両者の話は独立していて、直接絡む事はあまりありませんが、時々ニアミスしたり、直接会わないものの共演したりもします。 最近は如月ちゃんを通じて両陣営の交流するお話もちらほらと出てきました。 絵は序盤はちょっと違う感じです。早い段階(キャラット移籍後)から安定し、それ以降はブレていません。私達の知っているGAです。 ネタや作品の雰囲気は序盤からほとんど変わらず、ノダちゃんやトモカネが引き起こすドタバタや授業の一コマなどをテーマに美術な話題を織り交ぜた楽しい雰囲気満載です。 カラーページがそのままに再現されているので、非常に楽しい作品です。 これは“色”そのものがネタになっているエピソードが多いというのもあるんでしょうね。 この作品に関しては、見た目の美しさもあり、色彩好きにはたまらない作品です。 そして、私のように、色彩好きになるきっかけにもなりうる作品です(色彩だけでなく、描写が凄く繊細で、それも見どころの一つ。特に美術に関する小物に関しては他の作品の追随を許しません。また、作中にも生徒達の作品が無数に登場。作画・・・大変やろうなぁ・・・)。 作中で「美術知識に関しては、そこそこ信用しちゃならないみたいです。この漫画。」とありますが、リアルに参考になります、特に色の持つイメージやキーワード。 色彩関連の参考書よりも、直感的に色の持つイメージが頭に入ってきやすいです。 「黄色地に黒 = ノダちゃん = 注意や危険」の方程式は、もう忘れようと思って忘れられません(あと、“一斤染色”という単語も忘れられない)。 序盤は特にそういった「このまま美術の参考書にも使えそう」なエピソードが満載でしたね。 作品全体として楽しい学園生活と友人関係、そしてマニアックな美術知識が混ざりあう不思議な空気がなんとも言えません。 美術に興味のある人は勿論、そうでない人にもお薦めの出来る作品です。 もしかすると、私のように急に美術に興味がわくかもしれませんヨ。 |
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雑記 |
知っている人は知っている、もう一つのGA、それが「GA材置き場」です。 キャラットでの連載とはまた違う雰囲気で、美術用語を中心に楽屋裏トーク的に解説をしてくれる内容でした。 そんな「GA材置き場」の内容を纏めてみました。 題して、『GA材置き場』。 まあ、内容を纏めているだけですので、タイトルもそのまんまということで。 多分、このサイトで役に立つレベルではそこそこいい感じです、個人的には。 「ソーマトロープを解説していたのはどの回やったっけ・・・」という私個人の便利さのための備忘録として作りました。 いやぁ、この連載の解説、分かりやすくてホント重宝してるんですよね。 |
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さらに雑記 |
1巻P45左4コマ目のキョージュの夢。 「火星ロボ大決戦!」という作品の火星ロボです(アニメ化の際もこのシーンがそのままアニメ化しました)。 実は本作同様に「COMICぎゅっと!」からキャラットに移籍した作品なのです。 GA材置き場の番外編、単行本の販促で作られたものではこの「火星ロボ大決戦!」と「とらぶるクリック!!」の名前が登場していました。 そして、2006年のコミケの企画本では火星ロボの作者のなかま亜咲先生がGAを題材にしてはりました。 やっぱ、作家さん同士の横の繋がりってやつですか。 いいなぁ・・・戦友って関係。 |
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さらにさらに雑記 |
登場人物の名前の多くは作者の美術専門校時代の友人や恩師の名前に由来するそうです。 情報提供:Mevyさん(2012年3月18日更新) |
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単行本 | 発売日 |
・1巻:2006年9月27日 ・2巻:2008年1月28日 ・3巻:2009年8月27日 ・4巻:2011年10月27日 ・5巻:2012年8月27日 ・6巻:2014年1月27日 ・7巻:2016年2月27日 |
試し読み |
まんがタイムきららWeb:1巻 まんがタイムきららWeb:2巻 まんがタイムきららWeb:3巻 まんがタイムきららWeb:4巻 まんがタイムきららWeb:5巻 まんがタイムきららWeb:6巻 まんがタイムきららWeb:7巻 |
関連項目 | ●ジャンル |
・アニメ化 ・ロングセラー ・大人数 ・美術モノ |
●チャート |
・感動 ・万人ウケ(高い) |
●データ |
・単行本未収録 ・学校 ・資格(一般資格) ・資格(普通自動車運転免許) ・ハイスペックキャラクター ・小冊子(単行本) ・感心したこと |
●作品研究 | ・GA材置き場 | |
●作者別 | ・棺担ぎのクロ。〜懐中旅話〜 | ●各巻感想 |
・1巻 ・2巻 ・3巻 ・4巻 ・5巻 ・6巻 ・7巻 ・GA材置き場 |