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スケッチブック

作者 小箱とたん 作者HP
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掲載誌 月刊コミックブレイド(マッグガーデン)
月刊コミックガーデン(マッグガーデン)(先行掲載)
単行本数 14巻 + 出張版(連載終了)
Wikipedia スケッチブック (漫画)
アニメ スケッチブック 〜full color's〜
チャート
内容 高校の美術部を舞台に個性的な部員や動物たちの日常を優しいタッチで描く。
基本的には話が1本毎に独立しているが、1話を通して流れがある場合もある。
日常的なクスリとする笑い、個性的な部員の変わった行動、動植物の雑学やそれにちなんだネタが多くみられる。
作者の実体験を基にしたネタも多いとのことで、身近な笑いも特徴である。
九州を舞台としているため、博多弁をはじめ九州の方言で話すキャラクターが複数登場する。
また虫や動植物、特に猫が多く登場し、かなりマニアックなマメ知識が登場することもある。
猫は作者が特に好きなのか、登場回数も多い上に猫をメインとしたショートストーリーもある(その際は4コマではなくコマ割り)。
出張版では美術部メンバーでのコマ割り回もある。
アニメ化もされ、その際に誕生したアニメオリジナルキャラクターの「根岸みなも」が放送終了2年以上が経過した第7巻で原作にも登場した。
ちなみに、しっかりと4コマ目でオチをつける原作に対し、アニメはオチをつけずに普通の話で終わることが多いため、作品に対する印象がかなり違う。

なお、4巻以降は「端書きスケッチブック」として、キャラクターや動物達やネタについての解説コーナーが挟まるようになった。

2002年から続く長期連載作品。
掲載誌が紙媒体からWebに移行したことに伴い最新話がWebで無料で読めるようになった。
感想 独特の優しい雰囲気。多くの登場人物。個性的なネタの数々。
まさにオンリーワンといえる作品です。
緩やかな雰囲気がツボに入る方には非常に強い作品ですね。
日常的な一コマをネタにしたものも多く、生活感溢れる話が多いです(作者さんの体験談も混じっているのかな?)。
いわゆる日常でのあるあるネタや、一人暮らしネタなんかが多くて、私も思わず共感。
また、シュールなネタも多いです(2巻P90左のネタは特にお気に入りです)。
麻生さんをはじめ、九州弁のキャラクターが多く登場し、ネタにも動植物絡みの雑学を扱ったものも多いです。
非常に個性的で、「美術4コマ」というよりも「生活密着型動植物雑学4コマ in 九州」という感じです。
あと、猫が頻出します。猫メインの話もあります。
漫画家さんて、猫好きの方多いですね。あたしも大好きです。アレルギーがありますが(なので、好きなのに長時間一緒にいられないジレンマが・・・)。

麻生さんとケイトの掛け合い会話が大好きです♪
ケイトの勢いのある訳の分からないべしゃり、ちかっぱ好きやわ〜。
6巻P59のネタが特に好きです。
本当に、何を言ってルンダ!?コノ人ハ。

主人公が寡黙という変わった作品ですが、どちらかというと群像劇に近いタイプの作品です。
そのため主人公の梶原さんも主人公というよりは、「寡黙な美術部員」という感じに見えます。
キャラクター達も、特に紹介もなくしれっと登場します。さも「前からいましたよ」という感じに(ケイトや朝倉先生を除く)。
その辺りが作風と合っていて、なんだか日常を切り取ったような感じです。
ネタ風もかなり独特な作品。
舞台は高校ですが、いわゆる学園モノでよくあるようなネタは全く出てきません(3巻で文化祭ネタがありましたが、たった3ページで、次のページからはまた日常でした)。
シュールなネタも多いです。日常ネタなので、共感できるネタも多いです。雑学ネタも多いです。一人暮らしあるあるもあります。
何より、「虫ネタ」「植物ネタ」「ネコネタ」「美術ネタ」が多いです。
・・・独特です。
多分、先生の実体験を基にしたネタも多いと思います。や、予想ですが(ゆたんぽ以外のネコ達にはモデルがいますし)。
爆発するような笑いではないですが、この独自のワールドはクセになります。
静かなタイプの笑い。
クスリとしたり共感したり感心したり。
ハマれば最強の作品です。
ちなみに、サクッと読めちゃうので、1冊辺りにかかる時間が短いのも特徴です。

近年では珍しく、ネタが1本ずつ独立したタイプの作品。
これは作品の作り方が
・毎月ネタを出せるだけネームを送る
・担当さんがどれを使うかと構成を決める
・ネタを並べたものをFAXで先生が受け取る
・描く
という形だからなんです(5巻P124より )。
そのため、使わなかったネタはストックされ、第1話の時に出したネームが5巻で使用されるということも起こるのです。

アニメ化もされ、実はそちらを先に知りました。
ん〜・・・実はその時は全くツボに入りませんでした。いわゆる「空気アニメ」だったんですね。
笑いやオチを求める私としては物足りない至極でございました。
で、原作を読む機会があって、読んでみたら・・・印象がガラリと変わりました。
4コマ目で見事に落としています。きちんと4コマ漫画しています。そう、アニメでは「オチをカットする」「オチをスルーする」をしていたわけで。
いい話風に穏やかな日常を描く作品に纏めたアニメにしちゃっていたんですね。
アニメに「雰囲気」のみを求める方にはそちらの方がいいんでしょうが、「笑い」を求める私には合わなかったみたいで。
それに、梶原さんの性格が原作とアニメで大きく違うのにも違和感が・・・
というわけで、あたすは原作派です。この笑い、クセになります。
そういうわけでアニメと原作はまったくの別物と認識させられた作品です。
原作は単行本を予約注文するくらい好きですよ。

ちなみに私は元々“方言”ってかわいいから好きやったのですが、この作品を読んでから日常会話に九州弁が混ざるようになりました。小学生か、私は・・・
でも、九州弁って、可愛いですよね!
最近は博多花丸・大吉のお二人のお陰でかなりポピュラーになりましたし! (ちなみに今は大阪弁をベースに北海道・愛知・広島・九州が微妙に混ざったようなべしゃり方です。しかも、一過性ではなくここ数年ずっとそんな感じです。)
雑記 本作の単行本には登場人物紹介と「端書きスケッチブック」という作品に関する補足があります。
そして、ウチのサイトは「4コマ漫画研究所」。
というわけで、その内容を纏めてみました。
題して『メモ書きスケッチブック』
正直に言います。私の備忘録として作りました。
さらに雑記 3巻P32に“夕刊”が“タモリ”に見えるというネタがありますが、
「夕刊タモリ」という番組があったことは意外と知られていません(後に“タモリ倶楽部”に改名)。
や、だからなんだ、って話なんですが。
ついでなんで語っておきます。
“旧中山道”が“1日中山道”・“姿焼き”が“次女焼き”(縦書きに限る)に見えるのは私だけではない筈(タモリさんの番組「ジャポニカロゴス」でも昔使われたネタ)。
単行本 発売日 ・1巻:2003年5月10日
・2巻:2005年1月11日
・3巻:2006年1月10日
・出張版:2006年1月10日
・4巻:2007年9月10日
・5巻:2008年3月28日
・6巻:2009年6月10日
・7巻:2010年10月9日
・8巻:2012年1月10日
・9巻:2013年5月10日
・10巻:2014年6月3日
・11巻:2015年5月9日
・12巻:2016年10月8日
・13巻:2018年7月10日
・14巻:2019年9月10日
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関連項目 ●ジャンル アニメ化
ロングセラー
大人数
美術モノ
学べる作品
●チャート
-
●データ 作品の舞台
4コマ作品に登場する楽器
誕生日
血液型
身長
資格(普通自動車運転免許)
小冊子(単行本)
●作品研究 メモ書きスケッチブック
●作者別
-
●各巻感想 1/2巻
3/4巻 + 出張版
5/6巻
7/8巻
9巻
10巻
11巻
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いきものずかん
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特に虫に絡むネタが多いです。

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