作者 | 門瀬粗 | 作者HP | ![]() |
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掲載誌 | まんがタイムきららキャラット(芳文社) | 単行本数 | 4巻(連載終了) | |
Wikipedia | とらぶるクリック!! | |||
チャート | ![]() |
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内容 |
PCクラッシャーの異名を持つ「琴吹杏珠」はなぜか触れた電化製品をこくごとく破壊(破壊だけでなく異常な動作をさせることも)してしまう体質。 高校の入学と同時にPC部に呼び出され、友人でツッコミの「長谷部茉莉」と共にそのままPC部に入部するが、当然彼女の周りではトラブルが尽きず・・・ ノートPCな部長と自由人で副部長の「皇桃乃」、内気なハイスペックPCマスター「内藤柚」、2巻からは新たにツンデレな眼鏡のなつメロこと「榎本棗」も参戦。 杏珠たちPC部の面々を描く友情と、トラブルと、破壊のコメディ4コマ漫画。 ネタとしては杏珠の特異体質ネタが多いが、それ以外にも普通の学園モノのネタもある(1巻は杏珠の破壊ネタが多く、それ以降は学園ネタやキャラを掘り下げたネタが多い。元々そう想定して話を組み立てていたことが4巻あとがきで語られている)。 作中で、杏珠の触れるPCが出現(1巻P76)。それ以後どっぷりネットにはまっているのか、2ちゃんねる用語が頻出するように。 きららのサイトで「Webクリ!!」も連載され、全25回が連載された。 これは現在もきららのサイトで閲覧可能(カラー)で、単行本にもその全てが収録されている(モノクロ)。 なお、本作品は作者の初の連載・初の単行本でもある。 初の単行本かつ4年半と4コマ作品としては長期連載にも拘らず、初期から画風が安定して高いレベルである珍しい作品。 |
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感想 |
何と言っても杏珠の特異体質が大きく目を惹きます。 1巻でのメインテーマでもありますし、読者の興味をまずそこで引きつけたのは大きいでしょう。 よくアニメや漫画で出てくるパソコンに触ると壊しちゃうキャラクター。 それを大袈裟にしてメインに持ってきた、という感じですね。 単に爆破だけでなく異常な動作をさせることでネタの幅も広がっていますし。 「内容」でも語っていますが、大筋としてはPC部の活動ということで一致していますが、各巻でテーマとなっているモノが違います。 1巻では話のベースになる杏珠の特異体質とPC部メンバーの基本設定を基にしたお話。 2巻からはなつメロが加わり学園モノとしての色が濃くなり、各キャラの新たな一面や魅力を掘り下げたネタ。 杏珠は特異体質ではなく、無自覚トリックスターとしての立ち位置になっています(4巻P84左で「久々のクラッシャー過ぎて油断してましたよ!!」という発言が出るほど)。 ちなみに、サザエさん時空で杏珠達が1年生のまま季節が何度も巡って来るため、文化祭等のイベントも複数回行われます。 その結果、1年生設定にも拘らず「去年の文化祭」という言葉が飛び出すことも。 まあ、その辺は漫画ってことで。 そして、4巻では出会いと別れが多く描かれました。 ラストの方だけではなく、この巻全体がそんな雰囲気でしたね。 柚が交友関係を広げてみたり、杏珠と茉莉の出会いの話だったり、杏珠とPCの別れ等々。 そして、PC部存続の危機が・・・ という内容でした。 元々意識してそのような流れで作られたとのことで、それが見事に形になっているなぁ、というのが一番の感想です。 テーマがしっかりしているからこそ、自然な流れでいい余韻を残したままの最終回への着地になっています。 次回作の「Felice」でもそうですが、キャラクターの表情がコロコロしていて、それを見るだけで楽しいです。 杏珠は特に顕著ですが、喜怒哀楽がはっきりしており、感情一直線という感じです。 連載初期からであり、なおかつこれが最初の連載作品。元々の作者さんのスキルがいかに高かったのか・・・ 時々2chやネットの世界での用語がネタの中に入っています。 主に杏珠が「覚えたての言葉を使いたがる子供」のように放つことが多いです。 ネタとしても杏珠の言動に対して茉莉がツッコむ形のモノも多いですしね。 個人的に好きなネタは1巻P55左のネタとか同P81左とか2巻P20左とか同P62左とか・・・ ちょっとシュール系が好きかもです。 私の同期に、なぜか食堂の精算機に嫌われる人がいまして、「リアル杏珠」とこっそり名付けています。 |
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雑記 | 2巻P107(「Webクリ!!」第7回)の「この動画を見て笑ったら死亡」の動画に出ているキャラ、 なかま亜咲先生の「火星ロボ大決戦!」という作品のキガシラというキャラですね。 GA 芸術科アートデザインクラスでも同作の絵がチラリ(アニメでも)と出てきています。 仲がいいんですねぇ。 ちなみにこの「火星ロボ大決戦!」、笑いのレベルが非常に高いのですが、色々とあって、レビューしていいものかどうか・・・賞味な話迷っています。 「スーパーメイドちるみさん」の9巻のカバー裏で、初の“ネームの段階でボツを食らったゲストさん”ですからねぇ。 いや、ホント笑いのレベルは凄く高いんですよ? P.S. 後日、レビューしました。 |
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さらに雑記 | 3巻の最初のお話で出てくる大貧民のルール、全部実在します。 詳しくは、研究レポートをご覧下さい。 こういうことを研究している人もいはるんですね・・・。 というか、これ電通の学生さんのレポートですよね? ・・・情報通信工学科で大貧民の研究? ちなみに、私も“ニョッキ”は初めて知りました。 |
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単行本 | 発売日 |
・1巻:2006年9月27日 ・2巻:2007年10月27日 ・3巻:2008年11月27日 ・4巻:2009年10月27日 |
試し読み |
まんがタイムきららWeb:1巻 まんがタイムきららWeb:2巻 まんがタイムきららWeb:3巻 まんがタイムきららWeb:4巻 |
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