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イチロー!

作者 未影 イチロー!
作者HP
掲載誌 まんがタイムきららMAX(芳文社)
まんがタイムきららキャラット(芳文社)(一時期並行連載で隔月掲載)
単行本数 5巻(連載終了)
Wikipedia イチロー!
チャート
内容 大学受験に失敗した「小西ななこ」と「中沢茜」は揃って浪人生に。
予備校に通い、寮生活となった二人とその周囲の人々を描くコメディ4コマ作品。
「浪人生」をテーマに据えた異色の作品であり、百合要素を豊富に含む特異な作品でありながら、きらら姉妹誌による並行連載に加え長期連載を果たした猛者。
「浪人生」「百合」に加え、寮が神社のため「巫女」と複雑な設定であり、その事がネタとして描かれたこともる(2巻冒頭の話は設定の説明の回になっており、それだけで1本の話が出来てしまうほど)。
それに加え、主要キャラに「年二回のお祭りに参加する方」がいたりとオタ要素も含まれている上に、バイト先で「メイド」まで登場する。
浪人中を描いているため、全5巻で時間は1年しか経過しない。
そのため、時間経過がゆっくりで、2巻の中頃でまだ1カ月ちょい、3巻・4巻で夏頃までしか経過していない(3巻P43で「季節感メチャクチャ」とつぶやいている。4巻はほぼ沖縄編。)。

連載が続く中で、本筋がずれていく作品が多い中、終始「浪人生」という軸がブレなかった作品。
また、表紙を何度も飾るなど、掲載誌での人気も高かった。

きらら作品としては珍しく「まんがタイムオリジナル」にゲスト掲載された経験を持つ。
感想 予備校・専門学校の生徒は大きく二種類に分かれます。
受験や就職に命を賭ける者・就職したくないからそうなった(そうした)だけなので遊び呆ける者(管理人の知人情報なので実際と異なる場合があります)。
本作は前者、1年後の受験に勝負をかける乙女と愉快な仲間たちのお話ですね(対極に位置するのが「ゆるめいつ」)。

「内容」でも語っていますように、「浪人生」という主軸がブレずに賑やかな毎日が描かれます。
ヒロインである「小西ななこ」を中心とした人間関係で、同室で同じく浪人生で幼馴染の自由人「中澤茜」・ななこLOVEのお嬢様「紫詩乃」・予備校のクラスメイトで腐女子の「進藤まい」らの1年間を描きます。
ドタバタがメインですので、賑やかなこと賑やかなこと。
特に多いのが、ななこをめぐっての周囲のテンションの高いお話が多いですね。
途中でバイト(なぜかメイド喫茶)したりもするんですが、そこでもしっかりと浪人生という要素を活かしたお話になっています。
登場人物が浪人生・仮面浪人生・志望校の先輩・受験生・寮や予備校関係者と、テーマ内容に沿ったメンバーで固まっているので、話がブレないんですよネ♪

ななこちゃん、異様なまでに周囲に好かれすぎですな♪
茜に詩乃に兄に父に・・・
んで、百合成分が多いので、やはりちょっと特殊な作品の印象が強いですね。
そういう意味で、きらららしい作品と言えます。
なんにしろ、何度でも言いますが徹頭徹尾主軸がズレずに一つの物語を完結させたのは凄いです。
しかも長期連載。かつ、品質は落ちること無くマンネリもせず。
キャラクターが安定してからのお話は特にいい感じでしたね♪(若葉ちゃん、ななこ達に懐くまで別人のようでしたしね)

1巻P99で「一生で1年くらい勉強してもいいかなと思ってさ!」と言った茜に
「大学に何しに行く気だあんた」と返すななこ。
うん、「大学に行く」が目的になっちゃっている人が多い中、ご立派だ。

この作品を読んでいると、自分の大学受験の時のことを思い出しますな。
・・・やべぇ、いい思い出が一つもない。
雑記 2巻P54右のメガネ屋の看板に描かれているキャラクター、もしかして「ねこきっさ」の作者、ととねみぎ先生の自画像では?
御友人さんなんでしょうかねぇ。
ちなみに、2万円の眼鏡ということは、「弐萬圓堂」さんがモデルですか?
ということは、少なくとも関西の方ではないというわけですね(唯一関西のみ店舗がありませんので)。
4巻P93左にも同様にととねみぎ先生貯金箱が並んでいましたね。
さらに雑記 初っ端、1巻P9で詩乃とは「小中高と一緒」と発言。
ところが、2巻の巻頭描き下ろしP8では「高校から」と。
逆に、茜とは幼稚園の頃からの縁ということに。
いつの間にやら、幼馴染ポジションが詩乃から茜に入れ替わっています。
まあ、話やネタの関係で設定が変わったということでしょう。
さらにさらに雑記 本編とまったく関係の無い話をします。
2巻P17で睡眠時間が3時間で「ナポレオンじゃないんだから」というネタがありますが、実際にナポレオンは夜、3時間しか寝なかったと言われています。
ただ、その分昼寝をたっぷり取っていたそうで、乗馬中にも寝ていたというエピソードもあるのだとか(それで落馬したとも)。
反対にアインシュタインは毎日10時間寝ていたとも。
この方は、寝ている間に頭の中を整理し、様々なアイデアをそこから紡ぎ出したともされていますね。
人によって「短い睡眠を何度かとる」のと「長い睡眠をドバっととる」のどちらが合っているかは違うのだとか。
・・・はい、全く関係の無いお話でした!
さらにさらにさらに雑記 舞台や出身地については明言されていませんが、3巻P9にて「北国の人間」と発言している事からななこ達3人はそちら出身。
で、地元を離れて大学に通ったり、通う予定だったり・・・という事は、やはり舞台は関東なんでしょうね。
地元を離れて大学に通うとなると、やっぱその辺りでしょうし。
「雑記」の話を併せて考えると、「弐萬圓堂」さんの本社がある宮城県出身なのかな?
さらにさらにさらにさらに雑記 4巻P35にて沖縄を訪れ、建物の屋根についた謎の物体について触れていますが、あれはタンクです。
実は沖縄にはダムがありませんでした。
当然、今はダムがありますが、昔はああやって溜めておかないといけなかったんですね。
その名残として、現在も屋根の上にあのタンクがあるんです。
単行本 発売日 ・1巻:2007年4月26日
・2巻:2007年11月27日
・3巻:2008年8月27日
・4巻:2009年7月27日
・5巻:2010年6月26日
●試し読み まんがタイムきららWeb:1巻
まんがタイムきららWeb:2巻
まんがタイムきららWeb:3巻
まんがタイムきららWeb:4巻
まんがタイムきららWeb:5巻
関連項目 ●ジャンル 百合モノ
浪人生
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