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ねこきっさ

作者 ととねみぎ ねこきっさ
作者HP
掲載誌 まんがタイムきらら(芳文社)
単行本数 6巻(連載終了)
Wikipedia ねこきっさ
チャート
内容 魔界に上京した「青葉クゥ」は喫茶店「ねこきっさ」で住み込みでバイトを始めることに。
可愛い制服に憧れてバイトを始めたクゥだったが、なぜか給食着で働くことに・・・
個性豊かな従業員たちと共に、クゥは今日も一生懸命働くのだった。
魔界を舞台に可愛らしいキャラクターたちが繰り広げる喫茶店コメディ。
キャラクターのほとんどが人外がかつ舞台が魔界と設定が設定だけに基本的にフリーダムにネタが広がる。
基本的に喫茶店内の話だが、時々別支店や喫茶店の外の話もある。
2011年6月号にて最終回を迎えるまで、きららの最古参の作品(Vol.3より)にして最長寿作品(8年8カ月)だった。

ちなみに作者の名前は「とと ねみぎ」と区切るのが正しい。
感想 上述のように、長期に渡ってきららの最長寿作品として同誌を支え続けた良作です。それだけの高いレベルを誇る人気作です。
可愛らしい絵柄(キャラクター達もそうですが、猫達がまた可愛いんだ、これが)とパンチの利いたネタで非常に高い存在感を放っていましたね。
登場人物たちは、最近ではメジャーになっている「獣っ娘」の類や、ファンタジー世界の住人の皆さま(骨を含む)。
メインとなるのは猫娘の「青葉クゥ」、猫そのものの「ミルク=シルフィード」、ドラゴンの「鬼瓦マヤ」、鬼の「鬼瓦源十朗」、ヴァンパイアの「ルーシア=ミレクリス」、ワーウルフの「クリム=フォウル」と個性豊かな面々が誌面狭しと活躍します。

ネタでは当然彼女達の種族固有のネタが頻出します。
それに加え、それぞれの性格や個性・舞台設定を活かしたネタも多く、作品全体がかなりコメディテイストの濃い世界となっています。
中でも捕食者・クリムとアヴォロンミート・ミルクの食物連鎖はかなりハードな展開の時もあります。
6巻あとがきにてクリムの野生ネタにはしばしばNGが出たとのこと。
個人的には、「可愛らしい絵でハードなコメディ」というギャップのあるネタは大好物で、NGが出たというネタに非常に興味があったり。
特にミルクさんが雑な扱いを受けるネタが好きです。
1巻P20のネタとか。同P64のネタとか。同P91のネタとか。2巻P52のネタとか。同P106、3巻P104、4巻P37、同P72・・・etc...
数え出すとキリが無いですね。ドタバタでありながら、シュールなネタもあって、そちらも絶品です。
ハードなネタがあっても、読んでいると癒されるのはやはり可愛らしい画風と作品の雰囲気のなせる技なんでしょうか。
それ以外のネタも世界感やキャラクターの魅力を存分に引き出した上に、テンポよく見事な直球と変化球がおり混ぜられた質の高い笑い。
ちょっとした豆知識や言葉遊びを巧みに取り入れたネタもあります。
正味な話、絵・ネタ・テンポの全てが秀でた作品というわけですね。
特に、読みやすさとインパクトのあるネタが個人的にも大好物です。

また、基本設定が分かりやすい上に大きく変化しないため、「どこから読んでも面白い」作品であることもポイントが高いです。
作中の大きな変化といえば「制服が変わった」「南魔界支店のメンバーが登場」「兄登場」「終盤の展開」。
「喫茶店コメディ」の主軸がブレず、設定や関係性が分かりやすいため「その話から」読んでもすっと読めちゃうんです。
でも実は、最終巻が出た時に先生にご挨拶させて頂いたのですが、その時の内容の一部が
『1巻から読み直すと、変わらず温かく賑やかな世界の中、ちょっとずつ成長するクゥ達がまた違う視点で見ることが出来ました。家出してバイトを始めて、後輩が出来て、兄と和解(?)して、ついにはねこきっさを救って・・・
「0から」同様、激しいコメディ作品でありながら、その中で登場人物がしっかりと成長し、ラストにその集大成があるのは流石です。ミルミルは最後まで相変わらずでしたが(そして、そこがまたいい♪ホントに最後まで給食着でしたねぇ・・・)。』
でしたが、それに対する先生のご回答が
『何気に変わらないノリでお届けしていたねこきっさでしたが、段階的にクゥが成長してストーリーがちょっとずつ進んでいたのです。ミルクはその対比として変わらないキャラとして最後まであのスタイルを貫いてもらいました』
とあり、実は大きな流れの中で成長と対比が描かれていたんですね。
明るく軽いノリの作品でありながら、実は大きな流れがある。流石です!

※基本的に1話完結の作品ですが、「終盤の展開」だけは4回ほど話が連続しています。また、迷子猫探しやクリムのデートなど、2話にまたがる話も例外的にちょこっとありますが、基本的に1話完結です。2話にまたがる場合も、後編の1ページ目であらすじが分かるようになっています。

そんなこんなで、様々な面から考えて、間違いなくきららが誇る良作の一つです。
いわゆる「萌え4コマ」のジャンル自体にアレルギーの無い人なら、確実に楽しんで頂ける事を4コマファンサイトの管理人として保証します。

にしても、きららの初期からの連載で、8年半以上の長期連載かぁ・・・。
まさに萌え4コマの歴史そのものですね。
雑記 6巻のカバー裏で、幾つか裏設定が語られていましたね。
そして、南支店の店長さんがスズメなのは四聖獣つながりとのこと。
四聖獣は東の青龍・南の朱雀・西の白虎・北の玄武。
メインとなる舞台が東支店なので「龍」のマヤさん。んで、南支店が朱雀なのでポタミヤさんなんですね。
ということは、他にも亀や虎も出てきたかもしれないわけで。
興味あるなぁ・・・

そういえば、5巻P27〜のボウリングのお話でもマヤさん、青龍の力を宿したボール使ってたっスね。
ちなみに、青龍っちが司っているのは「木」でス(一応、私も東洋占術使いのはしくれなもんでその辺は詳しいっス)。
「水」は玄武か黒龍、「土」は黄龍か麒麟っス(玄武以外は四聖獣ではないっスけど。ちなみに“土”のお二方は方位としては“中央”を司りまス。ん?「お二人」?瑞獣は何で数えるんスかね?“体”でいいスか?神なら“柱”でスが・・・)。
一般的に「青龍=水」のイメージが出来たのは、黒龍が水神で、龍と水のイメージが結び付き、
その上「水の色=青」のイメージがいっしょくたになって「青い龍=水の神様」という風なイメージが定着しちゃったんじゃないっスかね。
五行では、「水=黒」「木=青」っス。
蛇足っスけど、他の3つは、「火=赤」「金=白」「土=黄」でス。

特に意味もなくクゥの語尾を採用してみました。
や、高校生時代にリアルでもネット世界でもこのべしゃり方だった時期があり、ちょっと懐かしかったもので(所属していたクラブで「敬語禁止」だったための苦肉の策でした・・・)。
さらに雑記 5巻P28左1コマ目、左に映っている方はもしや「まじん☆プラナ」のプラナ?
実は逆にそちらでもねこきっさのキャラクターが描かれているシーンがあります。
おお、なんという友情のツープラトン!
さらにさらに雑記 きららで長きに渡って愛されてきた本作。
そんなクゥ達が実はゲームに出演していたってご存知ですか?
それが、「まわるめいどさんをねみぎ」という同人ゲームなのです!
いわゆるミニゲーム集と言うやつでかなり完成度が高く、そのゲームの中でクゥ達ねこきつメンバーも登場!
本作のファンであれば「ニヤリ」とすること間違いなしです。
動画共有サイトでもプレイ動画がアップされていますよ。
本作のあんなシーンやこんなシーンもミニゲーム化♪
ちなみに、「ねこきつメンバー“も”出演」です。「ねこきつのゲーム」ではありませんのでご注意を。
このゲームのメインはねこきつメンバーではなく・・・むしろ先生ご自身?(ラストバトルを見て頂ければ言っている意味が分かるかと・・・)
単行本 発売日 ・1巻:2004年1月27日
・2巻:2005年1月27日
・3巻:2006年6月27日
・4巻:2007年10月27日
・5巻:2009年6月27日
・6巻:2011年6月27日
●試し読み まんがタイムきららWeb:3巻
まんがタイムきららWeb:4巻
まんがタイムきららWeb:5巻
まんがタイムきららWeb:6巻
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