先生の作品はホントテーマになっている業界の勉強になります。
丁寧に取材や調査をされているのでしょう。
特に今回の『薬』というテーマは最も身近でありながら知識という意味では最も縁遠いもの。
知っていて損する内容ではありません。
薬そのもや薬剤師という職業、について健康そのものに到るまでがネタや話題になっており、序盤からそれがちりばめられています。
それと同時に、セクハラ発言もちりばめられています。
先生の作品に必ず登場する「危ない発言をする大人の女性」、今回は薬剤師の浜路霧さん。
・・・小中学生が頻繁に登場する作品でセクハラ発言って、色々大丈夫なのかな?とも思いますが。
それについては前作も同じ(というか、主人公は小学生女子で、セクハラ発言はその実の母・・・)ですしね。
とはいえ、P63をはじめとする「ダメ大人発言」はホントにナチュラルにトップギアなお方です。
それに対して錠君の紳士な事。
P78とか、病人でありながらそれを押して気を使う姿勢は立派です!
一応、ジャンル枠としてラブコメは付けていません。
それっぽい描写あるものの、「ラブ」というよりは上記の様に「セクハラ発言」が多いですし。
作品全体として「魔法の薬で悩みごとを解決」がメインですし。
普通の作品だと逆にパニックや混乱が起きます。
でも、この作品では肝心の魔女が一番の常識人。
話がすっちゃかめっちゃかにならないのはそれが一番大きな理由。
周囲の人は大半がダメな人なのにねぇ・・・
登場人物が意外と多いのもこの作品の特徴かな?
とはいえ、メインとなるのはこの1巻で出てきた人物がほとんど。
あとは2巻で中学生2人が加わるくらい。
内容もそうですが、登場人物についても実は安定感のある作品。
特に長期連載作に慣れてらっしゃる先生ですし、そういう組み立てはお手の物といったところでしょうか。