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看板娘はさしおさえ

作者 鈴城芹 作者HP
掲載誌 まんがタイムきららMAX(芳文社) 単行本数 4巻(連載終了)
Wikipedia 看板娘はさしおさえ
チャート
内容 質屋「早潮質店」に持ち込まれた行李(昔の衣装ケースのような物)に取りついていたのは幽霊の「十世」。
一人娘の「小絵」と共にお店の看板娘としてちょっぴり不思議な家族になりました。
質屋にフィーチャーした作品であり、家族を中心に描いたほのぼの質屋コメディ4コマ。
設定のため、質屋という普段あまり馴染の無い世界の知識に触れることも出来るちょっと変わった作品であることも特徴。
爆笑や大げさなリアクションが無く、(質屋 + 幽霊という特殊な環境ではあるが)ごくごく普通の家庭の一コマを作品にしたような雰囲気。
桜子を中心に、ちょっぴり(かなり?)セクハラな発言やネタが飛び出すこともある(直接描写は少ない)。
また、サブカルチャー系のパロディネタが所々に登場する。

カバー裏はその巻で出てきた衣装をヒロインたちが着る企画になっており、2巻以降はそれをテーマにした4コマも併せて掲載されている。
感想 質屋というせちがらいお店の筈なのに、ほんわかあったかい家族モノの作品です。
この方の作品はどれも、ホントにあったかい家族が見事に描かれています(私、やっぱり家族モノに弱い気がします)。
そして、お父さんがいつも苦労引受人・・・
いや、多少責任はあるんでしょうが(よその子にまで言われたい放題ですからね)。
陰で努力して、それを外には出さないようにして、しっかりと父親であり夫であり・・・でも、欠点を晒しすぎ?
でもまあ、家族仲もそうですが、夫婦仲もいいようで(祖父母もなんだかんだで仲いいですし)。
(お父さんの)苦労の分、幸せそうなご家庭です(でも、お父さんもかなりい思いしていると思いますヨ)。
あと、全く関係ないんですが、お父さん、「ちとせげっちゅ!」の先生の自画像に似てますね(ホント、関係無かったですね)。

お母さん、いいキャラしてらっしゃいます。
この方はもう、発言も行動も独特ですからね(この方の過去の経歴を知りたいです)。
もしかすると、この作品を象徴している存在なのかもしれません(先生の作品には必ず一人はこの手のセクハラ発言キャラがいますよね)。
相手が子供でもお構いなしに突っ走っちゃうって、この方でなきゃ許されないんでしょうねぇ。
1巻P68の大オチはもう、「流石、桜子さん」としか言いようがないです。
他にもちょっと濃い目のネタとして十世ちゃんの着せ替えネタ。
時には霊が取り憑いてコスプレどころか「リアル獣耳」になったりすることも。
その辺りはやっぱり萌え4コマ誌掲載作品、ってことで。

十世ちゃんが店から出られないため、自然と舞台はお店に固定されます。
つまり、お話自体も当然お店、つまりは質屋さんにしっかりと軸足を乗せています。
きらら作品らしく可愛らしい女の子が出てはいますが、お仕事モノかつテーマから軸足がブレず特定のテーマの色が強いところはタイム作品のようでもあります。
そして、そこがこの作品の大きな魅力でもあるわけで。
十世ちゃんを中心にファンタジーな設定、萌え要素、セクハラ発言、そしてお仕事モノとしての色。
それだけ見ると盛り込んだような気がしますが、読んでみると「質屋」というドミナント効果で綺麗に纏っています。

この方もタイトルの付け方が秀逸です。
普段は内容を見事に表したものですが、時々サブカル方面を連想させるタイトルの付け方だったりします。
物凄く巧みに内容にかかって、かつ上手くパロディにしているモノが多く、元になっているジャンルも広いです。
2巻P101左のタイトル、分かるかなぁ?
「明石屋マンション物語」というさんま師匠の番組のワンコーナーのネタです。
このタイトルを見かけた時はホント嬉しかったです。
想い出は、いつの日も、ダメ〜。(ご存知の方だけ共感して下さい)

実はこっそりセリフが多い作品でもあります。
これは家族のコミュニケーションや会話がメインであることや、解説が挟まるためですね。
そのため、読むのにほんのり時間がかかる方ではあります。
雑記 この作品の後日談、「看板娘はさしおさえAfterDays」が同人誌として出ています。
それが2010年の8月16日に先生のサイトで無料公開されました。
「看板娘はさしおさえAfterDays」でググると読むことが出来ます(先生のサイトのトップにもリンクがあります)。
連載の時の雰囲気そのままでしたので、「連載が今も続いていればこんな感じかなぁ」という気分に浸れます。
もっとこの作品を味わいたい方、作品の雰囲気を見てみたい方は是非一度ご覧になってみて下さい。

ちなみに、2011年8月にはさらに新作も掲載されています。
まだまだ続く早潮家の物語!こういう展開・・・ホント嬉しいです!
さらに雑記 1巻P5左の子供たち、後ろ姿ですが間違いなく先生の「家族ゲーム」の3人ですね。
「看板娘はさしおさえAfterDays」のイメージ映像にも同じく「家族ゲーム」のあのお方が(生活苦でしょうが、借金はしないでしょうけどね)。
さらにさらに雑記 「看板娘はさしおさえAfterDays」で制作秘話が語られており、
実は「座敷童子」のお話になる予定だったのだとか。
ところが、MAXでは既に成人男性の座敷童子がいて・・・。「ワンダフルデイズ」の壱さんですね。
んで、もう一つのプロットにその座敷童子の女の子をプラスして誕生したのがこの作品なんだそうです。
なるほど・・・だから商売繁盛なのか。
さらにさらにさらに雑記 いや、色々とサブカルチャーのパロディネタがこの作品にも出てくるんですが、これは言っておきたいというのがありまして。
3巻P103のタイトル、内容からしても間違いないですね、「ドラえもん のび太と鉄人兵団」という劇場アニメに出てくるロボットが元ネタです。
幾つものロボットのパーツがのび太の元に突如現れ、それを組み立てると巨大ロボットが完成した。
のび太たちはそれに「ザンダクロス」と名を付けて楽しんでいたが、そのロボットにはビーム砲が搭載されており、兵器だということが判明した。
そして、のび太たちはロボットたちの起こそうとしている戦いに巻き込まれていき・・・
という作品です。
ちなみにザンダクロスの正式名称は「ジュド」です。
はい、どうでもいい知識でした。
単行本 発売日 ・1巻:2006年3月27日
・2巻:2007年2月27日
・3巻:2008年3月27日
・4巻:2009年4月27日
●試し読み まんがタイムきららWeb:1巻
まんがタイムきららWeb:2巻
まんがタイムきららWeb:3巻
まんがタイムきららWeb:4巻
関連項目 ●ジャンル 家族モノ
お仕事モノ
小学生
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●データ 誕生日
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同人誌
●作品研究
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●作者別 くすりのマジョラム ●各巻感想
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