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あねちっくセンセーション - 1巻

速攻で構築された上下関係。絶対的な存在、それが姉(春人本人もP37で「下克上」と自分が下にいることを自覚)。
「弟 = 下僕の代名詞(P39)」「実の姉が神なんだよ!!(P40)」というセリフはこの作品以外ではお目にかかれないでしょう。
バイオレンスな表現が多い先生の作品ですが、本作はその代表作と言えるでしょう。
出会った瞬間から繰り広げられる姉弟バトルが本作の見どころでありメインテーマ。
あとがきでの初期設定で戦闘力が当初は互角の筈が・・・とありますし、この戦闘力の差が無数のネタを生み出していく最大の要因に。
絶対に勝てないラスボス的姉。
そういう激しい関係がメインに描かれる作品だけにこの巻のラストエピソードの様な穏やかさ漂う回はより印象的です。

三組三様の姉弟模様。
1巻ではやはりメインの桃ノ木姉弟中心。
この2人だけで十二分に話が回るためか準レギュラーはもとより他の2組も出番はそれほど多くないです。
個人的には堂々と暗躍(どんな言葉だ)する耕介の存在が好きだったりします。
物事を「常に面白い方向に」という思考、いいねぇ♪
そして、この手のタイプとしては珍しく自ら積極的に手を下す。
加えて普通ならジョーカーキャラになりがちな存在にもかかわらず本作には最強の鬼神がいるわけで。
まだこの巻では直接の衝突はありませんが、最強 V.S 最強という構図も珍しいです。
何より、両者共に「最凶」でも誤りでないというのが・・・
そしてこの2人、多くのキャラがボケとツッコミの両方をこなすこの作品においてもっぱらボケを担当という点も共通。
ツッコミを全くしないわけではありませんが、割合が完全に偏っています。

個人的に至言だと思ったのはあとがきの「『あねセン』を作る上で苦労していることは何ですか?」という質問に対する回答「首がもげると死んじゃうことかな」。
こんなセリフ他の先生から語られることはまあ無いでしょう。
どんだけバイオレンスやねん!(前作のメインキャラに魔法のステッキがおり、並行して連載されていた作品にはロボメイドが登場し、ちょっとの事じゃ死なない)。
コマの大きさを始めとし、制限の多い4コマではアクションは難しい筈。
よくこれだけ動くなぁ。

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