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聖ジョルジュ女学園暗黒料理研究会 タベルナ - 3巻

いよいよ最終巻。
これまでほんのり描かれていた百合なラブコメがやや強調して描かれることも多くなってきました。
レンゲの言葉を借りるなら「盛り上がってまいりました」です(P55より)。
もはや定番となっているヒカルのスー先輩に対する正統派ツンデレはさらに加速。相変わらずこの子の空回りは鉄板です。
定番っていうのは常に需要があるものなのです。
そこに加え、これまでそれほど強く描かれなかった(ほんのりはあったけれど)アイとサクヤの関係もさらに踏み込んでいく内容が増えました。
幼馴染でお互いの最大の理解者。食欲魔人とその保護者。純然たるボケと苦労人ツッコミ。
そこに「お互いのことを意識している」という演出が加わります。
アイの方は割とナチュラルに(過剰ともいえる)スキンシップを取っていますが、常識人でもあるサクヤは多分にテレが入るという黄金のコンビ。
この2人でそちら方面が特に強く意識されだしたのはやはりP62(バレンタイン回)でしょうか。
ただの保護者でなく最も近くて信頼する人、という感じです。
上記のようにアイからサクヤへの愛情表現(?)はちょくちょく出ますが、一方でP77ではアイに可愛がられる犬に嫉妬するという独占欲のようなものを見せるサクヤの姿も。
そういったものが描かれるのは初だったため、この辺りで2人の中をある程度加速させる狙いがあったのかもしれません。
ラスト近くではスー先輩とレンゲの関係も。
人間関係総決算、でしょうか。

深まる関係向上中
深まっていく関係(P88左4コマ目)料理の腕も向上中(P35左1コマ目)

徹頭徹尾サブカルネタの応酬でした。
んで、もう1つの要素である「とんでも料理」に関してはこの3巻ではそれほど登場しません。
料理自体はしますが、各々のスキルが向上していることもあるのでしょうか、完成品はきちんとしたものが出来上がることがほとんどです。
その行程中に色々やらかしたり、料理とは離れたところでのネタが多い印象。
ただ、3巻にわたって「食」というテーマからズレないのは流石。
食とサブカル。不思議な組み合わせが見せるオンリーワンのコメディでした。

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