酸素計画

日記など雑多な文章

日記未満のことを書きます。

『新・三茶のポルターガイスト』の感想です。
作品の内容に触れています。
#鑑賞記録 #オカルト




・ロンドン塔やウィンチェスターハウスに並ぶ心霊スポットに三茶を入れるのは無理では……?観光地としての華がないので……
やっぱり日本の心霊スポットで世界レベルなのは青木ヶ原樹海か犬鳴トンネルでは!?(オカルトオタクのキモ語り)(冷静に考えたら犬鳴トンネルも華がありませんが……)

・てっちゃんが手を出して褒められるのを見て、「私も死後に幽霊とかになれたら、こうやって手とか出して褒められたいな〜!!」と思いました。
徳を積めば幽霊とかになれますか?(死後にポルターガイストをするために現世で徳を積むな)

・三茶で起こった怪奇現象の説明動画に「むっ……!これは『デニスの怖いYouTube』では?!」と思ったらエンドクレジットで書かれていて、自分はオカルトオタクですね……と自覚しました。

・きれいでかわいい女性に名前を呼ばれて、超常現象を起こしたら褒められるてっちゃんの性癖が狂わないか心配になりました。
私なら狂います。

・今回はオカルト懐疑派を呼んで検証しますという側面が前作と同様に意外としっかりしていましたが、大学教授とカチモードの児玉さんの三人ですげ〜!!と感動しました。
特に心霊団地の検証したとか、あのカチモードの!!となるので最高です。(オカルトオタクしか歓喜しない気もしますが。)
カチモードさんの出る動画はYouTubeで見ていたのでなおさらよかったです。

・オカルト懐疑派も呼ぶなら、オカルト肯定派の霊能力者とかも呼ぼうよ!!!!と思いました。
(私はオカルト懐疑派ですが、オカルト肯定派の霊能力者がいたらいたでそういう肯定派の意見や、霊能力者としてはどういう場所なのかを聞いてみたいし、それが史実や不動産の情報と合っていたらすごく面白いと思うので)

・しかし、こっくりさんから得た情報を一次ソースとしてあたかも信頼できる情報みたいに扱うのは、どうかと思います。
(私もこっくりさんは何回かやりましたが動いたことがないのと、既にどういう原理で動くのか解明されているため、私はこっくりさんに対してかなり懐疑派です。)
(こっくりさんで得た情報を信頼しているとすれば、検証が客観的にできるわけもないよな〜と冷めた目で見てしまいます。オカルト検証風モキュメンタリーとして見る分には面白いですが)

・手の動きが素人っぽくないというか、「こういう風に動かす方がウケる、またはアーティストみたいでかっこいい」動きで、本当の超常現象だとしても、演出だとしてもちょっと不思議です。
(田中泯さんのドキュメンタリーを思い出しました。)

・前作でも思ったけど、何で視界を遮る物を大量に置いたまま検証しているんですか?と純粋に疑問です。
本当に検証したいなら物をすべてそのままにした場合と、すべて撤去した場合で検証を実施して再現性があるか確認するのが科学的な検証ではありませんか?
(義務教育で学ぶ小学校の理科でも、仮定と対照実験の重要さは習うと思いますが……もしかして、理科の授業を忘れているのか……?!)
(現在も使用されている事務所だから物を動かせないなら、その事情を説明してできない旨を説明するか、三茶のポルターガイスト撮影陣と協力してやるかのどちらかではないと、「は?結局、ガバガバ検証かよ……」と萎えるので、本当に三茶のポルターガイストを信じてほしいのなら誠実なコミュニーケーションをしてほしいですね……(『This コミュニーケーション』のデルウハの気持ち)になりました。)

・事実、超心理学の先生からガチ詰めされており、「わあ!ガバガバな思想とガバガバな下調べで書かれた卒論の草稿でゼミの教授からめちゃくちゃ詰められている学生みたい!」と思いました。
まあこの映画のスタッフたちは何で詰められたのかも分かってなさそうで、日本の教育の敗北……と思いました。
(ヤラセがバレた場合の事務所側のデメリットがヤバすぎる、そもそも肉体的に再現が困難そう、検証者の教授やカチモードさん、その他専門業者などの悪評が計り知れない、を考慮すると状況証拠的にはガチの超常現象っぽいのですが、これで本当と判断すると……飯塚事件(『正義の行方』を見ると状況証拠のみで断定することへの危うさが分かります。)とかあるので……という気持ちになりますと。あとコナン・ドイルみたいな……)

・この映画は面白いけれど、ガチ検証するならちゃんとしてくれ〜……と思います。
ガチ検証できないなら、せめてできない事情を説明してくれ。予算が足りなくてできない、でいいので……

・降霊術のスクエアだ!!!!とテンション上がりました。

・照明ガタガタは勢いがヤバすぎて「地震?!」と驚きました。
(部品?も飛び散っているし、ヤラセでやるのは危なすぎるので、ガチっぽいのが好きです。そもそも備品が壊れそうなことを事務所側がやるかも疑問です。)

・スクエアで黒い手が映ったのが分かって「あっ!そこだあ!!!」とめちゃくちゃ嬉しかったです。
子どもの頃はあんなに心霊動画が怖かったのに、今では喜々として見てしまいます……

・親方のファンサ(?)がすごくて笑いました。
こんなに撮れ高を出してくれるてっちゃんと親方は一体何者……?

・魔法陣が浮くのもかなり謎で好きです。

・オカルトセブン7と聞いて、松原タニシさんがゴミ捨て場でマネキンの首を見つけて拾ったのをそういう名前をつけていたなと思い出して面白かったです。

・いや、なんでダンスさせたんですか?
(この発想自体が普通に怖いし、怪談だと幽霊に取り憑かれている状態みたいでテンションが上がりました。)
(ダンスと曲はかっこよくて素敵でした!あのメンバーは怖がっていて大変そうでしたが……)

・ダンス中に謎のもう一人が出てきて「これは……!『新耳袋』の表紙を飾った腕が一本多い写真みたい!すげ〜怖い!!!」と最高でした。
もう怖いのは怖いほど最高と感じる脳になってしまったので。

・ダンス中に増えるもう一人がめちゃくちゃ不気味で最高なのですが、「……クラスの学園祭の出し物練習中に馴染めない陰キャのキモオタみたい……」と悲しくなりました。

・それにしてもダンスしてくれたメンバーの怖がり方がリアルでめちゃくちゃ最高です。

・臭い草の塊、マジで何?!?!!??解析とかしてくれ!!!植物系に強い博物館の学芸員さんに聞けば分かるかもしれないだろ!!!!
(『裏バイト』のクッサ!を思い出しました。)

・体温があるから人間(または恒温動物、動作時に発熱する機械)の可能性が排除しきれないため、この映画の状況下では超常現象とは言いきれないというのが面白かったです。
超心理学やカチモードさんの目線が心霊や超常に真剣に科学的な視点で向き合っていて、こういう人がいるとオカルトを疑っていってそれでも残った謎がオカルトですよね……としみじみ感動しました。

・ただ、現象発生時に温度が発生する何かしらの現象が起こって、それが今は解明や観測ができない技術で、オカルトと仮定しておくしかないのかも……と私は思いました。
超常現象ではないって言いきるのもオカルト好きにとってはあまり言いたくないので、この映画で発生した現象は「検証に粗がないとは言い難いため、状況証拠はある程度揃っているがオカルトと言いきるのは難しい。そのため、現代の科学と技術では説明しきれないオカルトかもね……、くらいに留めておきたい」と私は考えています。

・床から現れた黒い手とか、ダンス中に現れたもう一人については、角さんの言い方が少しよくないのでは……
(状況証拠のみで早く結論付けてオカルト懐疑派の反論を聞こうとしていない気がします。状況証拠がたくさんあるからと断定されても、「いや、それをやりすぎると大量虐殺とか、冤罪につながってきた歴史があるので、確実な証拠か論理をくれ〜!!」と思います。オカルト好きゆえにオカルトを否定せずにある!!!と言いきりたい気持ちは分かりますが、その気持ちと資本主義でヤラセが横行していたオカルト・怪談などなど様々界隈を忘れてはならないので。)
(本当にこれが行き過ぎると新興宗教が信者から資本搾り取りまくるとか、陰謀論者が行き過ぎて非合法なことをし始めるとかもあるので……もう少しオカルトの危険性に配慮してほしいです。マジならマジのオカルトでいいのですが、マジのオカルトと断定できていないものをオカルト!!!と言いきるのは怖いです。)
(検証を本当にオカルト関係ではない第三者によって調査を依頼して、数ヶ月単位で何パターンも実施したうえで、ある程度の再現性を認められた場合に、ようやくヤラセ疑惑が払拭できると私は考えています。ただ事務所の都合、仕事への影響、利益に損を出す、等のできない理由を考慮して、できないだろうとは思いますが、作中でそれを言わないで「検証は超常現象と言いきれるくらい完璧にやった」みたいな言い方をするのはリスクヘッジができてないな……突っ込みどころがそこそこあるぞ……と思います。ガチガチの検証ができないなら、気持ちの面で感情に揺さぶりをかけ、あいまいな結論で終わらせろ!!!それがコミュニーケーションだ!!!)

・事務所と撮影陣が裏で手を組んでいるかもしれないのですが、撮影陣がどう動くか事務所側は知らないというのを角さん一人の証言で信じるのはちょっと危ういな……と思いました。

・いろいろ突っ込みどころはありますが、前作より超常現象の見せ方がぐっと怖くなっていて最高です。

・最後の映像は「あ〜昔よくテレビに出ていたパーティーの写真に天井から何かがぶら下がっている心霊写真みたい」と思いました。
怖いのにめちゃくちゃ動きがきれいで、前衛芸術みたいで楽しかったです。……本当にアピールの仕方を間違っている幽霊なのかもしれません(?)

・別アングルがかなり怖くて、最後は笑顔になりました。
怖いのはやはり最高なので!

・全体的にアンビリーバボーが心霊特集をやっていた時期の特番を見る感じで、懐かしく楽しかったです。
ただし検証については、本気で詰めると粗が散見されること、その粗をスタッフが理解していないことを踏まえて、半信半疑で見るのがいいかもしれません。
(分からないことを分からないな〜で放っておくことが、陰謀論者や新興宗教、スピリチュアルに傾かずに日常を継続させつつオカルトを楽しむコツだと私は考えています。)

・もし超常現象ではないとしても怖いので、解明されなくてもいい気がしてきました。
ダンスに一人の部外者が紛れ込んで得体の知れない消え方をしているのが超常現象ではなく、本当に不審者でも怖いのでもう超常現象と確定できなくてもいいかなと個人的には思います。


《個人的な考察みたいなもの》
これはほぼオカルトキモオタクの妄言です。
信じないでください。
この映画が本当かどうかは、この文章を鵜呑みにせずにご自身でお考えください。

【状況証拠的には、今の技術での再現は難しいのでは?】
・事務所側がオカルトで売り出すことにメリットがあまりなさそう。
オカルトセブン7もですが、オカルトで売ったところで俳優や舞台の仕事につながるかは疑問です。
そもそも心霊、怖いものが苦手な人は一定数いるため、オカルトで売り出して有名になっても俳優や舞台への影響を考えるとメリットが薄そうです。
(ヤラセのあるオカルトで売り出していかないとヤバイくらい追い込まれた状況なのかもしれない、昨今のオカルトブームで若い人材は怖いのが平気な人もある程度はいる、YouTubeなどで配信して宣伝も狙う、という可能性は捨てきれませんが)

・検証中に見つかった隙間はあるものの、人間が再現するのは難しそう。
子役を使うという労働基準法が真っ黒そうな方法なら……とも思いますが、閉所や暗所を怖がる人も少なくないので難しそうです。

・映画撮影陣と事務所側が結託していても、ゲスト(不動産や建物内装の専門業者、その道に詳しい教授など)まで結託するメリットがない。
映画撮影陣と事務所はもしもヤラセがあったとして、ヤラセと判明しても「怖いものを撮りたかった」「怖いものを売りにした事務所にしたかった」みたいな言い訳で信頼が落ちても仕事がなくなるとまでは思いません。
ただゲストは顔出しで検証に協力してくれているため、ヤラセとバレると「ヤラセに協力するんだ、仕事頼みたくないな……その道の専門なのに嘘つくのは嫌だな……」とイメージダウンにつながって仕事に直結しそうなのでメリットがほぼなさそうです。
教授とかはへたすればその立場も職も失うわけなので……
つまり、映画撮影陣た事務所が裏で手を組んだとしても、ゲスト側までも結託してヤラセに協力するのはかなりリスクがあるため、少なくともゲストはヤラセに協力してないのでは?と状況から考えています。
(オカルト懐疑派のキャラクターのために無茶苦茶な否定や、オカルト肯定派キャラクターのために無茶苦茶な肯定をしたり、「合理的に考えればそんな仕事は受けない」と思ったものを受ける場合も様々な状況や人によってはあったりするため、内部事情を知らない立場からはヤラセに協力している可能性を0にはできませんが。)

・なんでダンスを踊らせたの?
事務所としてもせっかく映画を撮るなら事務所の人材の宣伝がしたかったのでは?
せっかくオカルト風のいい曲もあるので……
(傍から見れば唐突な提案ですが、当人や関係者からすると「まあ……そうしたいときもあるよね……」みたいな非合理な行動を人間はしばしば取るため。)
飛行機事故で子どもに操縦させたことによる墜落事故 などは、本当に冷静に考えれば「そんな合理的でない、リスクのあることやるわけない」と思いますが、現実で起きてしまっています。)

・カメラに映った手に影響された影があり、物理的に存在している?
幽霊がいたとして、光などに影響できる物質として存在しているのか?など考えましたが、合成で作った映像の場合はもっと人間らしくない映像に仕立てるよな……とかなりメタ的に考えています。

・発生する超常現象がかなり危ない。
ヤラセにしては時計がガタガタしたり、ホワイトボードが揺れたり、照明が部品?が落ちるくらい揺れたり、角さんの足元に手が出たり、天井から手をゆらゆらさせる人影が出たりしており、「これを人力やトリックでやったとしたら(映像を合成したなど以外で)、危ないな」と思いました。
時計やホワイトボードが落ちれば事務所の備品が壊れて怪我や損失につながります。特に照明や足元の手は出演者への怪我につながりかねないので、相当危ないです。
そのため、こんなリスクのある現象をわざわざヤラセで仕込むか?とかなり疑問です。やるならもっと危なくない鏡の水とか、照明を点滅させる程度で十分なので。
それこそラジオにノイズが混じるとかを仕込んでやればいいのに、あえてこんなに危ないのを仕込むか?と疑問です。

・かなり以前から事務所で超常現象があると噂されているようで、もしヤラセだとするならばすぐに告発されてばれそう。
過去に事務所に所属していたけど、今は引退している立場の人に「そんな噂はない」と言われたら終わりだよな、と冷静に思いました。
ヤラセだと仮定すると相当コストをかけてやらないと成立しない、すぐにヤラセとバレるな……と私は考えています。

ヤラセとばれるリスクをなくすために十年単位で超常現象の噂を流して、共有させて、定期的に超常現象に見える何かを人為的に起こすか?と考えると……
大作ミステリのトリックみたいですね……(やろうと思えばできなくもないが、そのコストに見合うメリットや動機が想像もつかない。事務所が売れなくなった場合に宣伝するか、お金を得るための手段としても、オカルト方面へ売り出したところでヤラセとかで叩かれそうかつ利益が出るかも相当怪しい選択肢を採用するのはあり得ない気もします。)


【私の結論】
・前提
この映画と前作の映画に映っていること、出演者の発言のすべてがフィクション、虚偽ではないこと。
(すべてがフィクション、虚偽の場合、ゲストも当然撮影に協力するうえ、超常現象も映像の合成で説明がついてしまうため。)

状況証拠からはヤラセでやることに対して、得られるメリットの割にデメリットやリスクが大きすぎる。
そのため、超常現象(現代の科学や技術で説明できない現象)、あるいは常識の認知から外れた何か(※1)によって引き起こされていると考えると、オカルト的には興味深い。
しかし、映画内で行われた検証には疑問や、対照実験(※2)がなされていないといった粗があり、異論や疑問を差し込む余地がないとはとても言い難い。
以上の理由により、私はヤラセではない確率が高いと考えたいが、映画で行われた検証が十分とは断言できないため、今までと同様にオカルト懐疑派の立場で考えている。
(疑いようのない検証が行われない限り、続編も作れるし、オカルトオタクはホラー映画が新しく作られてウィン・ウィンの関係でいいのでは?とメタ的には思います。)

※1
常識の認知から外れた何かというのは、本当に事務所も撮影陣も知らない不審者がいた、オカルトに狂気的に傾倒している人物(あるいは集団)が何年もかけて仕込んでいた、という理由です。
超常現象が起こると、手品みたいなトリックがあるのか、幽霊か、という選択肢のみ着目しがちですが、不審者が実は絡んでいたのでは?と選択肢から外れがちではあるが現実でなくはない可能性の考慮も必要だということで書いています。

※2
部屋に何があると謎の現象が発生するのか、部屋に人がいると謎の現象が発生するのか、動物や電子機器を入れたらどうなるのか、そういったいろいろな検証をしてほしいです。
また、人やトリックが仕込めそうな場所から物をすべて移動させた状態で、塞いでしまったという壁なども一度すべて元の状態にするか監視カメラ等を置いて観測してほしいです。


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