酸素計画

日記など雑多な文章

日記未満のことを書きます。

『九龍城寨之圍城』の感想です。

香港版を見ていて、理解ができていない・誤解しているところが絶対にある感想です。
#九龍城寨之圍城 #鑑賞記録




【感想】
・各登場人物の印象が見ると序盤と終盤でかなり変わったのが面白かったです。
陳洛軍
 序盤:何か大変そう……
 終盤:最後まで大変だし、追い出されそうだし、命を狙われるし、最後は平和に終わってよかった……それにしても序盤が過酷すぎて、服が変わった瞬間に「やった!!! 新装備!!!(ゲーム感覚)」と思いました。
これからは平和に生きてほしいですね……(誰の目線の感情?)
あと一人で戦いに行くな!!! 死ぬつもりか?!!? 死んだら悲しむ人がいるんだぞ!!!!

信一
 序盤:何か陽キャでちょっと怖いんですけど!? 周りの人と仲がよさそうで陽キャすぎる……
 終盤:大変だった……これからは元気で幸せに生きてほしいですね……(誰の目線の感情?)
影がありつつもかっこいい最後の戦いは本当に最高でした!!!
それにしても、監督ってこういうかっこいい(美しい)人を魅力的に表現するのがうますぎる……

十二少
 序盤:陽キャだ!!! ソイ・チェン監督作の『ドラゴン×マッハ!』『狂獣』ではほぼ見たことのない元気そうなキャラクターで、怖いんですけど!!!(陽キャを見ると陰キャゆえに浄化されていく感覚があり怖い。)
 終盤:大変だった……めちゃくちゃかわいいというか、人懐こそうで登場人物の中でいいバランスを取っていてめちゃくちゃ最高だな……
今回のプリキュア枠(信一と一緒に戦うところで、プリキュアだ!!! になったので。二人はプリキュアの概念です。)だと勝手に認識してしまったので最高になっています。

四仔
 序盤:見た目も怖いし、怒ってて怖いんですけど!!!
 終盤:クールな雰囲気なのに仲間が困ってると助けてくれるし、賭け麻雀もするし、めちゃくちゃフィジカルが強いし、ビジュアルが好きで……あ……これは……『ドラゴン×マッハ!』見たときと同じ萌え方をしている?!?!!
た、助けて……!!!!!!



・初めから流血デスマッチみたいなガラスの破片デスマッチが行われており、怖すぎでした。
『一勝千金』方式でお金を儲ける基盤を作りませんか? これだと、選手(?)の方々が傷ついて再戦できないので……
(私はアクションが好きすぎて、戦える人にはできるだけ長く戦ってほしいと思っているためです。)

・偽物の身分証明書はもっと……こう……がんばれよ!!! 雑すぎるだろ!!! ある程度労力をかけてきれいに作る方法をシステム化して、黒社会の商売として一攫千金しなよ!!! と思いました。
(『ハイパーインフレーション』の影響か、めちゃくちゃ金になりそうなのにもったいない! と思いました。)
中盤でそのくしゃくしゃ偽身分証で人を探したんですか?! と思ってしまうし……絶対住人たちに「何あれ……」って引かれてそうです。

・ここで中途半端に煽るから大変なことになるんですよ!!! 徹底的に痛みと恐怖で逆らえないようにするか、適当に優遇させていい気にさせて都合のいい金づるにしましょうよ!!! と思いました。(悪役側の思考をするな。)

・王九さんがバスまで追いかけてくるときめちゃくちゃ楽しそうで、怖いけど楽しそうで何より!!! やれー!!! でも、怖い!!! と思いました。
『ヒッチャー』を見ているときの気持ちに少し似ていて、ホラー映画くらい怖くて笑いました。
王九さんだけホラー映画の登場人物みたいな怖さがあって好きです。何なんだこの人……

・バスの運転手さんが本当に大変で……かわいそうで……次の日から運転したくなくなるだろ!!! トラウマになってそうです。

・ナイフの持ち替えがアクションに組み込まれていて、めちゃくちゃ……最高……!!! になりました。
武器の持ち替えや細かな体の動きがアクションに組み込まれていると「いいな……!! アクション監督がうまい!!!」と思います。『狂獣』『SPL』を思い出して最高です。

・龍哥さんが陳洛軍さんに人質に取られたときの周りの(あ、あいつ終わったわ)みたいな雰囲気が好きです。

・陳洛軍さんの足元を蹴るところで「そんな見下した蹴りするんだ……格ゲーなら煽ってますよ……」、倒れている陳洛軍に追い打ちをかけていくところで「もう倒れている相手をボコボコに殴るやつでは……格ゲーなら煽ってますよ……」となぜか格ゲーで考えていました。舐めているのがすごすぎて……

・出ていけが、窓からって……RTAではないんですけど?!?! 確かに出ていけるうえ、出入り口が人で埋まっているので仕方がないのですが……えっ……さすがにひどいのでは……絵面がかわいそうすぎて笑ってしまった。
これはさすがにかわいそうだろ……! と思うと、私は感覚が壊れて笑ってしまうのかもしれないです。

・そこからピタゴラスイッチみたいに続けてひどいめに遭う陳洛軍さんに、どうして……と言っていました。ひどいめに遭うのが結構長い!!! 香港映画って展開が早い割に人がひどいめに遭う場面はしっかりあるからですか?(偏見)

・四仔さんがゲームの序盤で助けてくれるお助けキャラで、このビジュアルと優しさのギャップが最高〜!!! と思いました。

・龍哥の眼鏡を取る信一さんに「『ドラゴン×マッハ!』のネクタイでオタクを沼に引き込んだあれ?!!???! 助けて……」と頭を抱えました。
うっ……『ベイビーわるきゅーれ』を見たときみたいに萌えが供給される……(勝手に萌えを頭で発生させて苦しむオタク。)

・落下して龍哥のいる店に移動する展開に、これはRTAではないんですけど?!?!! と思いました。
展開を早くするために結構無茶苦茶なことをやっているのに、面白さで人を引き込んで魅せるのがこの作品(とソイ・チェン監督)のすごいところだと思います。
落下した先で物語が進められるキャラクターと再度出会うとか、普通の脚本でこんなことやらないので……

・四仔ってどういう意味なんだろ〜とウィキペディアを見たら、ポルノ映画と出てきて「英訳のAVって名前が直球すぎる(原作の漫画の名称のため正しいのですが)と思っていたが、広東語の方からして直球だったのか……」と衝撃を受けました。

・四仔さんが怒って物をばん! と叩くのに普通に驚きました。お医者さんは優しいイメージがあったので……(でも、冷静に思い出してみると初めて読んだ医療もの漫画であるブラック・ジャックでは普通にブラック・ジャックが怒るし、戦うので、私のお医者さんが優しいイメージはいったいどこから……? となりました。たぶん現実のお医者さんですが。)

・主人公(と観客)への説明にしても四仔さんの個人情報をめちゃくちゃ話す信一さんは、今だとコンプライアンスに引っかかりそうです。
それはともかく、キャラクター説明と場面を進めるのがうまいし、合わせてキャラクターの魅力や個性を描くのでヘイトとか溜まらずに「えー! こんな人なんだ、もっとみたい!」「この人たちの日常とか気になる!」「かっこいいけど……怖い人だ……」と惹きつけるのがすごいです。

・田原俊彦さんってどなたですか? になりました。全然知らないし、香港でどういう人気があったのか分からないので、難しい……と思いました。
『藍宇 〜情熱の嵐〜』でも「日本人みたいな服」といったセリフがあるのですが、「その地域における日本人みたいな服装が全然分からない……」と未だに感覚が分かっていません。翻訳できないこういう感覚は本当に理解するのが(頭で理解しても、感覚的な雰囲気や当時の時代背景を自分で噛み砕いて「あ、そういう感覚!」となるのが)難しいです。

・陳洛軍さんが働き始めたら、お店の人の教え方が早すぎて「え、えっ?!」となっているところで、『ベイビーわるきゅーれ』のちさとさんが序盤でバイトしている場面を思い出し、『九龍城寨之圍城』と『ベイビーわるきゅーれ』の萌えって被っている……?!と笑っていました。
しかし、両作品の監督ともにデカ感情とエモ、友情を描くのがめちゃくちゃ最高だし、かっこいい人やかわいい人を映すのがめちゃくちゃ最高で最高!!!です!と思いました。

・深夜に他人が寝ている枕元に立つ龍哥さんがホラー映画くらい怖くて笑っていました。
性別とか関係なく、起きたら他人(一緒に暮らしていない人)がいるのは怖いし、こう……だめだろ!!!
 絵面が!!! こんなことをするのは悪役だろ!!! あとパーソナルスペースもめちゃくちゃ無視している……(時代背景や価値観でパーソナルスペースは大きく変わりますが、安心して眠れる場所で相手を驚かせることをするのはだめだろ!!!  さすがに!!! という気持ちです。)

・陳洛軍さんが床(床ですらない?)場所で寝ていて、温かいご飯と寝床を用意してあげたい……と思いました。これを主人公にやらせていいんですか?(『フェノミナ』はきれいな少女を蛆虫のプールに突き落としたので、まあ、いいのか……? でも、あれはホラー映画なのですが……ホラー映画は登場人物がひどいことをされるか、するか、のどちらかなので大丈夫(?)です。)

・住民が亡くなっても無法地帯なゆえに辛いが、社会から改善(移民、不法滞在、貧困、言葉の壁、反社会的勢力等)しないと何一つ改善できないので、個人で解決できるものではなく辛いな……どうすればいいんだ……と考えてしまいました。

・作中名場面ですが私刑はいいのか……?! と思ってしまい、香港映画を見始めた頃より倫理観が変わっていると実感しました。
しかし、この場面の魅力と構成がうますぎて物語の作りとしてはものすごく勉強になります。(へたをするとヘイトが溜まりそうな暴力シーンに、新キャラクター登場、キャラクターの別の一面を描くことでガス抜きのギャグシーンとしながらヘイトコントロールをして、合わせてみんなが仲良くなるきっかけと新キャラクターの紹介までしているところの、情報量がものすごいのにめちゃくちゃ面白くさっぱり見れるのがすごすぎて『千と千尋の神隠し』を見ている気持ちになりました。)

・野外お手洗いをしていたら、ボコボコにされるのがさすがにかわいそうですね……でも、しでかしたことを思うと複雑です。(死者と生者の人権など考えてしまいました。そういうことを考える場面ではないが……?)

・お面を被せてあげる場面で、「優しい〜!!!」とめちゃくちゃ好きになってしまう……ここの場面の作り方がすごすぎて……ありがとうございます……!!!
初対面でこんなことがあったら、もう仲良くなっちゃうよ……(誰目線の感想?)

・四仔さんの行動に、信一さんと十二少さんが(そういうキャラだったのか……?)みたいになっているのが最高すぎて、本当にありがとうございます……

・ボコボコ終了後に新キャラクターを紹介する展開につなげるのがうますぎるし、(日本語字幕がない状態なので間違った認識かもしれませんが)十二少さんの「あ、お前知ってる! 陳洛軍だろ?」のノリで(隣のクラスに転校してきて、そのクラスにいる自分の友達と仲良くなって人伝いに聞いているシチュエーションと同じだ〜!!!)(違うのですが。)と思いました。
あと会話で「十二」「少」ってするのが、めちゃくちゃ……好きで……本当にありがとうございます……

・あと四仔さんをからかった信一さんと十二少さんがやり返されているのもめちゃくちゃ……最高……こんなに最高を見てもいいんですか……? 合法で……?

・みんなで麻雀やるのが仲がよくて嬉しい〜!!! と同時に「賭けはだめだろ!!!!」と理性が出ました。(私はギャンブル・賭け事をすると破滅する人間のため、絶対にやるなと戒めているし、一度もやったことがないです。なぜなら一度でもやった瞬間に終わりが始まる可能性が発生するため。あと身近な人に雀荘は賭け事をしているので行くなと言われて怖くなりました。)

・陳洛軍さんはせっかく頑張って手に入れたお金をむしり取られているし、みんながお金を取っていく勢いに遠慮なくて笑ってしまいました。最高……!!! やっぱり私は友情がめちゃくちゃ好きなんだよな……と思いました。(その割にCPの二次創作小説を書いていて意味が分からない。)

・十二少さんは現代だったらプリクラを撮るし、自撮りをするし、めちゃくちゃ陽キャでわちゃわちゃしてそうな雰囲気が最高すぎです。
現代なら絶対にインスタとtik tokをしていそうです。

・学パロ、見たすぎる。(唐突な純度100%の欲望)
とか考えていたら、学校(?)を舞台にした夢で俳優さんが出てくるのを見たので、自分の欲望が反映されすぎていて衝撃でした。
こんな不敬な夢を見るな!!!(自分の意思で二次創作するのはともかく、無意識でやるな……という感覚です。)

・それはともかく、麻雀のルールを知っていたらよかったなとは思います。(麻雀は漫画と映画でしか見たことがないし、すべて雰囲気で見ています。)

・陳洛軍さんのご飯の食べっぷりに、食べ放題とか奢りたいよ……と気持ち悪いことを考えました。

・中盤でようやく寝る場所と衣服を手に入れている陳洛軍さんに、衣食住をもっと早く用意してあげて……と思いました。中盤まで衣食住の食しかない主人公って……?

・カラオケの用意をする場面は本当にすごすぎて、何度見ても最高……!!! と言っています。
『ザ・ミッション 非情の掟』もそうですが、何回見てもめちゃくちゃ最高なの、本当に最高です。
本当に……ここの場面を国宝か……世界の宝にしてほしいです。何かしらのノーベル賞を出してほしいです。

・説明書を無視してもいいのに読んであげるうえに、正しくコードを差し直してくれる四仔さんは本当に優しい……
しかし、説明書は十二少さんに投げつけ返すところもまた人間関係がよく出ていて最高です。

・カラオケに喜んでいる信一さんが陽キャで内心怯えながら見ています。陰キャには絶対ない朗らかさが明るすぎて陰キャの魂が浄化されてしまうので。(陽キャの明るさを見ると眩しい……! となってしまうので。)

・序盤に行った場所(お、ここ終盤で重要イベント発生しそう〜ゲームだとよくあるよねと思っていた場所。)で重要な過去が分かって楽しかったです。

・抗争なんかやめて……なんか……もう全部から逃げてしまえばいいのに……
『逃げ上手の若君』とは正反対の価値観がある作品なので、死ぬのはもう古い!!! 今は元気、健康に生きる時代だよ〜(舞台は違うのですが。)と思ってしまいます。生きてください!!! みんな長生きしてください……

・上の立場にいる人たちの飲み会は圧がすごくて、怖……陰キャすぎて見ているだけなのに(か、帰りたい……)と思いました。

・Tiger哥と十二少さんのわちゃわちゃしたやり取りに呻くくらい萌えを感じてしまい、助けてくれ……と言っていました。
なんで若者たちは若者たちでやっていなさいと別の部屋に行くまで肩を揉んでいるんですか? 仲が良さそうで嬉しいですが、見た瞬間に(あっ、脳の危ないところが刺激されて『ドラゴン×マッハ!』を見たときと似た状態になっている!!?!? ヤバい!!!)と思いました。

・Tiger哥の頭が車にぶつからないようにしてくれる十二少さんが優しくて本当に最高です。細かな部分でもキャラクターの描写をしてくれて本当に好きです。

・Tiger哥がぽろっと話してしまうのに、「やっぱりお酒ってよくないのかも……」と思いました。
こんなに口が硬そうな人に話させてしまうし、なんだか少しさっきとのギャップにドキドキしてしまうし……(全部自分が悪いだけです。)

・それにしても漏れたら危ない情報を突然聞いたときの十二少さんの気持ちを考えると、本当に大変そうです。
私がこれくらいの情報を聞いたら普通に体調が悪くなりそうです。

・三回目くらい見ていたあたりで「なんか……聞いたことがある音楽なんだよな……」と思っていたのですが、『葉問』シリーズか!!! と気がついてあたりました。
ゲームをめちゃくちゃしていたときでもどの方が担当した音楽かすら分からなかったのに……謎の成長を感じます。

・電話をするときの信一さんの色気みたいなのがすごくてもう……監督の趣味というか、「かっこいい人がかっこいい役を演じるので徹底的にかっこよく映すぞ!!!(キャラクターに合った俳優の雰囲気を思う存分表現するぞ!!!)」みたいなのがすごくて驚きました。
ウォン・カーウァイ監督作品かジョニー・トゥー監督作品みたいな凄まじい魅力があります。
深作欣二監督が好きそう……(書いていて、自分でも何の話かもう分からないです。)

・この時代の通信(情報のやり取り)の感覚が分からなすぎて、もっと勉強しておけばよかったと思いました。

・陳洛軍さんはよく知らない人ばかりの飲み会に連れて行かれても大丈夫だったのか?! と思いました。私は帰ってから「お家大好き……」と呻いているタイプなので。

・四仔さんに自身の病気を口止めする龍哥さんに、口止めされた側の苦悩と、何も伝えられなかった側の辛さを考えているのか? と真面目に思いました。
残された側は無理にでも外の病院に連れていくべきだったのか、どうして気づけなかったのか、とあとで悩んでしまうと思ってしまいます。
(現在でも病気と延命などは議論が続いているため、そのときの最善は常にその時代の価値観によって変化すると分かってはいますが……)

・殺人王が直球すぎて笑いました。(低予算B級ホラー映画か低予算B級アクション映画でよく見る雰囲気を勝手に感じたため。)
殺人王は単純にめちゃくちゃ強いのか、殺人を躊躇なくできるからなのかでイメージがかなり変わりそうだなと思います。
個人的な印象としては王九さんが戦闘狂(自分が楽しければあとは誰が傷ついてもどうでもいい)かつ戦闘能力も高く、殺人王は戦闘能力は高いけれど他は一般的な感性に近そうと考えています。

・自分は保守的な考えがかなりあるため、陳洛軍さんの生い立ちがばれて出ていけと言われたときに「なんで出ていかないんですか?! 命を守らないと元も子もないですよ!」と思いました。
逃げるという選択は臆病ではなく、判断力と勇気ある行動だと思うので……
まあ……その……ほとぼりが冷めてからこっそり戻れば……いいのでは……? だめですか……?(クズの思考)

・陳洛軍さんを逃がそうとするのも早いし、殺そうとしに来るのも早いし、ボスが直々に手を下そうとしてくる決断も早くて好きです。
避けようもない事態で仕方がなかったという説得力と、最高のテンポで進むのでめちゃくちゃ楽しいです。
(韓国映画かインド映画、ハリウッドだと3時間半〜4時間くらいかけてこの作品2時間の内容をやりそうな印象です。私は香港映画のテンポと密度が大好きなので、もう駄目です。)

・ボスが強いとボスのアクションも見られるし、ボスが現場に来る責任感(というか、現場を下に投げっぱなしにしない覚悟?)が分かって好きです。

・お腹を刺された陳洛軍さんを助ける四仔さんが蹴りで距離を取らせるのもですが、この作品は基本的に暴力をとめるのが別の暴力で笑いました。
暴力の上書きで対象の暴力を打ち消す手段をここまで取っているのはなかなか見ないので楽しかったです!!!
(しかし、大勢が混乱している場合や感情による動機で意思決定がくだされている場合、または暴力で支配されている場合は、より大きな感情、暴力、恐怖を利用することで主導権を握ったり、同じ強さを振りかざして対話できる状況に持ち込んだりするのは有効打なんだよな……と考えてしまいます。ここで考えることではないですが。)

・やっぱり人を始末するときは、地元最高方式で憎む余地のないよう「助けてくれてありがとう」と思うくらい苦しめるか死の恐怖を刻みつけて恐怖と暴力で支配するのが最善(人の道としては最悪)なのか……と考えていました。
中途半端な恐怖と暴力が一番復讐に近づくなら、徹底的にやった方がいい……!(そもそもやらない方がいい。)
なぜこういうことを考えるのかというと、私は復讐されるのが怖いので、復讐されないためなら何でもするからです。

・四仔さんが素手で手術をしていて、(血液感染……!)と思いました。
(食人要素が好きでホラー映画などを見ていたり、家畜が食肉になるまでの過程を勉強したりすると、食人のリスクや屠畜の方法に詳しくなりますが、体液による感染症のリスクにも詳しくなれるので。要らなすぎる知識です。)

・みんなが一人を思ってこんなに守ってくれるのが本当に最高で……

・信一さんのナイフ捌きが人を殺すために急所をついていて笑顔になりました。
やっぱり殺しのアクションも最高!!!
(香港映画はアクロバティックなアクションが多めな印象で、殺すために目潰しや急所を狙うことに重きを置いたアクションは控えめな印象があったためです。今作は園村監督のような急所を狙った殺すためのアクションもところどころにあり、個人的にはめちゃくちゃ嬉しかったです。その場その場で、どんなアクションが映えて、かつどんな意味があるかを説明できるアクションで、アクション映画としてめちゃくちゃ見やすいというか、もうアクション映画の最高峰というか……)
(個人的には脚を使った絞め技等も多くてめちゃくちゃ嬉しかったです。細かい筋肉や関節の動きまで使ったアクションは最高なので……園村監督のアクション映画と『一勝千金』を嗜んでおいてアクションへの解像度を上げておいてよかったです!)

・信一さんの指が切られるところで助けてくれる一般市民(市民より住人がニュアンスとしては正しそうです。)の方が王九さんに立ち向かううえに、切断された指にも臆せず助けてくれて……判断力が早すぎてものすごく好きな場面です。
普通は逃げ出してしまうので……王九さんは危険すぎるのでみんなに逃げてほしいですが……

・十二少さんが加勢しにきてくれたときの過去の説明と動機づけをセットにして説明しているのが、時間の使い方と展開をとめずにやっていてうますぎて驚きました。
ついでに、Tiger哥と十二少さんの信頼関係みたいなところにも焦点があたっていてすごい……

・Tiger哥には上着だけではなく服を着てほしいです。
監督が「めちゃくちゃかっこいいので、上着だけ羽織ってください」みたいにしたんですか? 私の性癖がさらに曲がってしまうのですが……俳優さんたちも肌の露出を控えたいとかありませんか?……大丈夫なのか……本当に見ても大丈夫ですか? 本当に合法ですか?
(『エグザイル/絆』でも怪我した人が上着だけ羽織る場面があったので、香港映画ではサングラスと上着だけ羽織るのがかっこいい文脈があるのかもしれない……と思いました。)

・王九さんが強すぎて「絶対に強化系だろ!!!一人だけ念能力が使えるから無双しているみたいだな……天空闘技場の上層階に入りたての洗礼……?(HUNTER×HUNTERネタが好きなので)」と言いながら見ていました。(途中からウボォーさんみたい〜と思いながら見ていました。)
それにしても、フィリップ・ンさんがこういう何も考えなしに感情的に楽しい! 暴れたい(遊びたい)! それ以外はどうでもいい! みたいなクレイジーでハッピー(周りからしたらアンハッピーな場合が多い)なキャラクターを演じてくれて、今までの真面目なキャラクターが多いイメージががらりと変わって驚きました。
(フィリップ・ンさんは真面目なキャラクターを演じることが多い印象が勝手にありますが、どこから来たものなのかあまり覚えていません。警察の役とかから……? 『ゾンビ・ファイト・クラブ』はそもそもキャラクターの描写自体が少なかったし……)

・信一さんに龍哥が握手をするとき、(あ、『エグザイル/絆』にあった握手か……だめだろ!!! 黒社会に引き込んでは……本人たちは同意のうえなのだろうが……)と悩みました。
私は親にあたる人物が子にあたる人物に黒社会を継がせるのはいいのだろうか……やはり継がせるべきではないのでは……と考えてしまいます。

・四仔さんは何で戦ってくれるんですか?! 黒社会に強く関わりがないうえ、むしろ嫌っているのに……たとえ一人で逃げても誰にも咎められない立場なのに進んで助けてくれていて……本当に……こういう優しさや人情みたいなものが私はめちゃくちゃ好きなので最高です。

・四仔さんは過去が重たいだけではなく、医者で、黒社会を嫌っていて、でも友人は助けてくれる優しさがあって、日本語が分かって、フィジカルも強いの……何でですか?! こんな要素がたくさんあって、こんなの……好きです!!!!
ソイ・チェン監督の要素がたくさんあるキャラクターの描き方が最高すぎて本当に好きだと気がつきました。

・王九さんが指で刺突できるのが、武器携行に左右されないうえに近接格闘においてはどこに武器があるのか分かりにくい武器で便利だなと感心していました。

・龍哥が身を挺して逃がそうとしてくれるところで、(『ドラゴン×マッハ!』のボスの業を背負っている火の鳥の猿田彦システムなんですか? なぜ人はここまで苦しまないといけないのか……)と考えてしまいました。

・龍哥に信一さんと十二少さんが呼びかけるのに、四仔さんだけ離れて見ているのが、それぞれの人間関係や四仔さんまで呼びかけたらもう逃げられないから耐えているんだろうか、など考えてしまいます。

・王九さんがのこぎりを持ってくるところで、「まあ……、私もそうします。(『THISコミュニケーション』のデルウハさんの思考)」と思いつつ、やっぱりこの人だけホラー映画の登場人物並みに怖いな……と思いました。

・ぼろぼろになっても敵に立ち向かう三人が生きていて本当に……よかった……
あとこのあたりの特典映像が最高すぎて、収録していただきありがとうございます!!!!

・陳洛軍さんが入院中に逮捕されるのも、今まで使っていた番号が使えなくなるのも、両親が香港の方だということが判明して身分証の発行と釈放されるのもすべてが複雑で悲しくなります。
出会わなければよかったのか、それとも……みたいにたくさん考えてしまいます。
(『魔人探偵脳噛ネウロ』の終盤のように、やっぱり出会っていてよかった! とは思いますが、本人はやはり複雑な心境のはず……と考えてしまいます。) 

・Tiger哥が三人は亡くなったというのがどれだけ覚悟して言ったのだろうとつい考えてしまいます。
我が子同然にしていた十二少も含めて三人を守るためでも、亡くなったことにして貫こうとする覚悟と、亡くなったことまでもして助けたかったのだと感動してしまいます。

・三人と陳洛軍さんが再開したときに、お互いに生きていてよかった! と笑顔で会っていて……本当によかった……仲が良くて……
四仔さんが辛そうですが……もう何があったんだ……

・香港の男性は同性同士でハグとかするんだ……と驚きました。
ジョニー・トゥー監督作品や『狂獣』など(若者より、親にあたる世代が主人公が多いためな気もしますが)ではあまり見ないのですが、若い世代で友人同士だとする感覚なのかもしれない? と推測しています。
(自分は人との身体的接触がかなり苦手なため、同性同士でも肩を組んだりしているのを見ると「えっ……めちゃくちゃ仲がいい?! 分からない……」と思っています。)

・麻雀をまたしていて嬉しいです。友情の演出がうますぎる。最高です!

・王九さんに人望がなさすぎるし、子どもに手出ししようとしているのが……本当に最悪すぎる……子どもはたくさんおいしいものを食べさせて、温かい服と寝床を用意するものだろうがよ!!!(こっちもこっちで最悪な趣味であるが……)

・なんで主人公たちより王九さんが歌う時間の方があるんですか? わざとへたそうに歌っていて王九さんはジャイアンみたいだな……と思いました。
声の出し方を訓練すれば声量はありそうなので歌唱力はすごそうですが。

・主人公が一人で突撃することに「死ぬ気か?! お前には友人がいるだろうが!!! 頼ってくれよ……」と謎の目線からの感想が出ました。
一人でやり合うには分が悪すぎる相手なので……

・二丁拳銃をぶっ放してくれる王九さんに、これがみんな見たいやつだ!!! とテンションが上がりました。

・それでも、三人が助けに来てくれて……見せ場がみんなそれぞれかっこよくて……最高!!!!!!!

・バイクを破壊する王九さんに、さすが悪役のボスをつとめるだけあるな……と感動しました。
ボスとしての貫禄はないですが、強さと前に出て戦うことでカリスマ性はありそうです。

・四仔さんにボコボコにされる人が暗闇に引っ張られて消えるのが完全にホラー映画で大好きです。
医者の戦い方ではないだろ!!!(『ケンガンアシュラ』の英さんが医者の戦い方かと言われると、それは極端すぎるなとも思うので、医者の戦い方とは? と思います。世界樹の迷宮のメディックみたいな戦い方?)

・信一さんと十二さんが敵に挟まれて戦うところで、腕を組んで支点にして場所を入れ替わる、武器を投げあって助けるところが二人で大人数と戦うアクションシーンの最高峰な気がしました。『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』のアクション並みに二人対大人数のアクションがすごくて最高です!!!

・四仔さんは一人で戦っているのも好きです。敵が紅葉おろしにされていてかわいそうでした。狭い通路(狭い空間)でのアクションが見られて最高です!!!
あと最後に顔を出すのが、覚悟や過去に向き合う決心がついたように見えてとても好きです。
胸が開きすぎな気もしますが……あの……本当に合法でいいんですか? 露出を減らしてほしいです……心臓が持たないので……

・王九さんが強すぎて本当に勝てるのか……?! までの追い詰め方がすごすぎる。『ドラゴン×マッハ!』の最終決戦並みに本当に勝てるか分からなかったです。

・落下するシーンは『ドラゴン×マッハ!』を思い出しました。何だろう……この運や天みたいな概念みたいなものがさらりと入っていてすごく好きな場面です。
(いろいろと作品を見ていると、まったく別の作品でも影響を受けたのかなみたいなものを感じるときがあり、そういう経験や文化の蓄積みたいなものを感じる気がして好きです。)

・陳洛軍さんが信一さんに手を離せと言うところで「それで離せる人がいるわけないだろ!!! 友人の手を離したくて離すやつがどこにいるんだよ……酷なことを言わないでくれ……」と思いました。

・王九さんが服を脱いでいて、(あんなに派手派手で最高なのに?! 香港アクション映画ではときどきありますけど……かっこいいけど、唐突な露出で脳がびっくりしている……)と思いました。

・めちゃくちゃ身体を強化してきて手下もめちゃくちゃいる厄介すぎるボス戦で、まず手下を倒して内部から傷つけないといけないという攻略ハードルの高さに今まで見てきたアクション映画でもトップクラスの厄介さに「本当に勝てるのか……」と絶望します。
(『ベイビーわるきゅーれ』の雪村かえでさんや『ドラゴン×マッハ!』の獄長、味方ですが『先生!口裂け女です!』の口裂け女さんを思い出す強さです。)

・信一さんが王九さんにとどめをさすところで、物語が終わったことにほっとしながらも、信一さんは龍哥の跡を継ぐのだろうな、復讐をしてよかったのだろうか、と真剣に考えてしまいました。
(最近は黒社会の友情ものに疑問を感じる倫理観に変化してきたため、最高!!! と言いつつ暴対法! とも言っていて自分でも何がなんだか分からないうえ、落とし所を考え中です。)

・最後にぼろぼろになりながらも人を助けていて、この四人はずっと仲良く、カオスでダークな考えにならないでほしいと思いました。
(それにしても、香港映画はよく人を木箱に詰めるな〜! と思います。『エレクション』『エレクション 死の報復』の印象が強いだけかもしれません。)

・最後に四人で屋根の上にいる場面に、よかった……とほっとします。
みんなの格好が少しずつ変わっていて本当にありがとうございます!!!!

・それでも、四仔さんは黒社会から離れられるのに一緒にいてくれて……そんないいのか……優しすぎる……と思うと同時に、仲良く一緒にいてほしい!!! と矛盾した気持ちになりました。陳洛軍さんも親を知らなかったため離れられそうですが、本人に離れる選択自体がなさそうです。)

・エンドクレジットもめちゃくちゃ本当に最高!!!! こういうのが見たい!!! というオタクの心を分かりすぎでは……?


【ディスク特典の感想】
・アクションメイキングはどんなアクション映画でもありがたいですが、インタビューも練習中の映像もたくさんあって最高!!! です。『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』みたいにドキュメンタリーを作ってほしいですね……お金なら払います!!!!
(金で何でも解決しようとする悪役か?)

・アクション俳優さんがアクションの割合に比べて少ない印象ですが、本当に……あの……大変そうで……アクション俳優さんでも大変なのに……アクション俳優ではない方がめちゃくちゃアクションをしてくれていて……アクション映画を撮るときはアクション俳優さんももっと入れてほしい!!!! と思いました。
(個人的には『ベイビーわるきゅーれ』シリーズのようにアクション俳優さんのアクションと、アクション俳優さんではないアクションを分けてやるとかが好きです。しかし、『ベイビーわるきゅーれ』ナイスデイズでアクション俳優さんではない方もめちゃくちゃにアクションをしてくれていて……ありがたいのですが、大変そう……と思ってしまい……)

・アクションがしたことがないみたいなことを言っている俳優さんをメインに据えてよくあんなにアクションさせましたね……『ベイビーわるきゅーれ』の髙石あかりさんみたい……大変そう……

・怪我をしたシーンが本当に大変そうで……アクション映画って規制されてもおかしくないな……とつくづく思います。『ハーモニー』なら絶対にホラー映画と並んで規制対象になってそうです。

・怪我をメイクで隠して撮ったみたいなことを話していませんか……? そんな過酷な撮影だったんだ……と思いました。

・陳洛軍さんを逃がすところの最後のアクションシーンのわちゃわちゃ感が最高です!
それにしても『ドラゴン×マッハ!』の監獄で暴動が発生したときのアクションがいかにすごかったかが改めて分かります。あれほどの規模で質の高いアクションは本当になかなか見られないのでありがとうございます!!!!

・撮影がうまくいって拳をぶつけ合うみたいなのってフィクションではなくて、現実であるんだ……と思いました。

・信一さんが顔を出してバイクに乗るのでスタントではなく本人がやる必要がありますが、そのシーンの多さが異常だな……と思います。普通なら本人の顔が出ないようにしたシーンを多くして、危険ではないシーンのみ顔を出して本人にしてもらうはずなのに……

・信一さんが特典映像で九龍城を案内してくれるときに、副委員長とあって(なんか……日本語のイメージで考えるとドキドキするな……)と思いました。
(副委員長という言葉にドキドキする自分の異常性に気がついただけ、と言うのかもしれないが……)

・インタビューはいろんな格好でされていて、その……ありがたいです!!!
作中の衣装でインタビューを受けているのも好きですが、また違う服装を見られるのも最高……!!!

・撮影終わり!! のオフシーンが本当に……無事に終わってよかったです……よかった……

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