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いきものずかん

作者 もりちか 作者HP まるたぁ小屋
掲載サイト 週刊アスキーPLUS - ASCII.jp 単行本数 2巻(連載終了)
Wikipedia
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チャート
内容 高校の生物部を舞台にした作品であり、タイトルの通り様々ないきものをテーマに扱っている。
特筆すべきはネタ以上にその膨大な情報量。
あらゆる4コマ作品と比較しても比類なき生き物に関する知識が詰まっており、特に「食」に関しては並々ならぬこだわりで描かれている。
生き物の種類や生態、特徴や雑学。そして食べ方まで。
「生物部」と言っても当初はどんないきもので食べようとする顧問の「クマ先生」、ちょっとお金に執着気味でいきもの大好きな生徒の「野々村まこ」の2人だけ。
途中から無邪気に残酷なお嬢様「大杉恋」が新入部員として加わる。
また、2巻からはサブとして科学部の顧問と生徒が加わる。

連載先がWebということもあり、やや特殊な話の展開の仕方。
1つのテーマに対してやや長めの話が展開される。
また、それらテーマが季節毎に章立てした構成になっている。
季節がめぐる毎にゆっくりと時間が経過しており、テーマもその季節ならではのものが多い。

連載自体はフルカラーではあるが単行本にはモノクロで収録されている。
また、連載自体は終了したが、その後は先生ご自身の意向で「原色いきものずかん」として個人的に連載を継続されている。
pixivへの投稿という形であり、詳しくは先生のブログ参照。
また、単行本未収録分については先生ご本人が同人誌として刊行されている。
感想 当サイトで紹介する作品の中では決して笑いのポテンシャルが高い方ではありません。
本作品の注目すべき点はそこではなく、上記の様に圧倒的ないきものに関する知識量。
そして、それらを上手くネタにひっかけている点です。
いきもの、そしてそれらを食べることに関しては他の追随を許しません。そして、これから先も現れることはないでしょう。
それくらいに個性最強な作品。
4コマという枠を外して考えても、これほどまでにいきものに関する情報が詰め込まれた作品を私は他に知りません。
ちなみに「いきもの」には植物も含まれています。
そのためネタも多岐に渡ります。
帯にも「すべての生き物好きに贈るノスタルジック学習マンガ」とあり、『学べる』という事が最大の特徴です。

主にまこが疑問を抱いたり中途半端な知識を出し、恋ちゃんが残虐性を発揮し、くま先生が解説をしつつ食べます。
基本的な流れはそんな感じです。
植物関係のネタでは恋ちゃんが解説に回る事も多いです。
話は主に生徒2人とくま先生のみで進むため、非常に少数精鋭な作品。
加えて1本ずつの独立性も高いため、どこからでも読む事ができるWeb連載ならではの特徴も持っています。
多角的に見ても非常に特異な作品である事が分かりますね。

身近ないきものから珍しいいきものまで登場します。
すぐ近くにいるいきものや普段口にするものに関するネタは特に皆さん興味がわく所では?
特に2巻の終盤、お肉に関する話題や、一時期有名になった「ミラクルフルーツ」や「人面魚」、「ユッケの規制」といった馴染みのある話題はやはり気になるところ。
特に常識と思われている事が実は・・・というのも多く、個人的に大好物♪
2巻P117の「鯨肉は魚扱い」はホントびっくりしました。

笑いがメインではないとはいえ、この作品ならではの強力なネタもあります。
子供のように無邪気な恋ちゃんの残酷なネタの数々は決して他では見る事が出来ないもの達。
特に1巻P87や2巻P21の「あー」はホントツボ♪
単行本 発売日 ・1巻:2011年9月27日
・2巻:2012年9月27日
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関連項目 ●ジャンル 少人数
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スケッチブック
まとちゃん
同様にいきものを扱ったネタが多い事が特徴の作品。
両者ともに虫系が多い気がしますが。というか、後者は完全に虫ネタですね、はい。
そういった繋がりからか、「まとちゃん」の作者である結城心一先生は「いきものずかん」2巻の帯を描かれてます。
3作品を全部読むと実生活ではあまり使わない圧倒的ないきもの知識が身に付くこと間違いなしです。

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