1. トップ
  2. レビュー
  3. ぱれっと
  4. ざっちゃん

ざっちゃん

作者 くろがねぎん ざっちゃん
作者HP
-
掲載誌 まんが4コマぱれっと(一迅社)
単行本数 3巻(連載終了)
Wikipedia ざっちゃん
チャート
内容 さっちゃんが偶然出会ったざっちゃんという名の座敷童子。ところがさっちゃんの家には既に疫病神が住み着いていた。
互いに妖怪学校の主席(+ さっちゃんの命)を賭けての勝負が、ここに開幕する。
二人の妖怪と、それに乗じて盛り上がるダメ大人な妖怪たちと、キャラの濃い人間たちが織りなすコメディ4コマ。
当初はざっちゃんと疫病神による「狂星七番勝負」がメインだったが、1巻終了時点で既に4勝負が終了してしまい、2巻以降はそれ以外の話が多くなった。
「ぱれっと」という萌え雑誌に掲載されながら、“萌え”よりも“笑い”を追求した異色の作品。
様々なサブカルチャー作品のパロディが織り込まれていることも特徴。

ぱれっとのVol.2から隔月で連載開始。その後、月刊掲載化された。
感想 連載当時、“笑い”という私が最も重視する観点から評価した時、ぱれっとでNo.1だった作品です。
ぱれっとでも異彩を放つ笑いをとことん追求したその姿勢には、全力の拍手を送りたいです(特に2巻P68には感動しました!)。
それだけに連載終了の時はがくりとしました。
まあ、2巻のあとがきで3巻で終わり、とあったのでそれなりに心の準備はできていたのですが・・・
というわけで、好きな作品でありながらレビューが今まで先送りになっていたのは最終巻が出るまで待っていたからなのです(最初にレビューを書いたのは3巻発売直後でした。)。
ええ、Amazonから到着してそのまま読んで、間髪いれずにこれとWikipediaの記事を書いていましたよ。

実は結構長い間ざっちゃんを男の子だと勘違いしてました。
いや、ワンダフルデイズでも壱さん(座敷おやじ)が男性でしたし(零さん[女の子]もいますが)、何となく座敷童子って男の子という先入観が・・・
ざっちゃん、正味な話ゴメンナサイ。

雑誌のコンセプトは「めっちゃキュートな4コマ誌」。
作品中でもセルフツッコミが入りましたが、完全にコンセプト度外視の全力コメディ。
サービスシーンやらありがちなコビ売りやらといった余計なものを一切排除!
全力でボケる、セオリーを破る、予想の斜め上をいく、などなどこの作品は私の大好物が詰まった作品ですね。
笑いを求める人にはまずお薦めしたいです。
作中もボケてボケてボケ倒しています。
ホントに・・・ボケにボケを重ねたり、あえてボケを予測させてミスリードへ導いてからどんでん返しのボケを繰り出したり。
セオリー無視の変化球ボケの連続です。・・・よくネタがこれだけ出てくるものだ。
そこにハイレベルな知略戦も織り込まれます。
単純に笑える作品として楽しめますが、それでいて非常に考えられた展開も同時に楽しむ事が出来ます。

「内容」でも書きましたが、初期(1巻)は主に「狂星七番勝負」に関してで、特訓と勝負が1〜2話に纏まっていることが多かったですが、1巻終了時点で4番勝負までが完了。
2巻以降はそれ以外のお話や次の勝負に向けての特訓をテーマにしたお話が多くなりました。
さっちゃんの級友や担任。
神野悪五郎をはじめとする西の妖怪の皆様(初めて聞く妖怪の名前でした、狸の人たちも)。
ざっちゃんのお姉さんら七福神。
そして、特訓だけでなく修学旅行にクリスマスに・・・
話は広がりましたが、やはりメインテーマはざっちゃんと疫病神のバトル。
真剣勝負だからこそ盛り上がるボケの数々を是非ともご賞味あれ。

ラストは「なるほど」と、感心しました。
座敷童子が去った家は没落する、という座敷童子界(どんなニッチな世界だ)の常識を、どう扱うのか・・・と思っていました。
その設定は無かったことにするのか、さっちゃんの家に居続けるのか・・・
見事にいい意味で予想を裏切ってくれました。真相が知りたい方は単行本でどうぞ♪

4コマ限定Wikipedia職人乃凪いるかです。本作についても書いておりますので、そちらをご覧下さい。単行本の情報と登場人物の紹介を書いておきました。
雑記 簡単に本作に登場する妖怪たちを纏めました。
「妖怪大辞典 -ざっちゃん-」
出るわ出るわ・・・相当な数の妖怪たちです。
有名な妖怪からマニアックな妖怪まで。盛りだくさんです。
単行本 発売日 ・1巻:2009年5月22日
・2巻:2010年3月20日
・3巻:2010年12月22日
試し読み
-
関連項目 ●ジャンル ハイテンション
妖怪モノ
座敷童子
●チャート 笑い
●データ
-
●作品研究 妖怪大辞典 -ざっちゃん-
●作者別
-
●各巻感想 1巻
2巻
3巻

戻る