「落花流水」や「インプロ!」だけではありません、真田先生の作品は。
・・・んが、当サイトの基本方針は「単行本化されている4コマ作品」が対象。
そういうわけで「落花流水」と「インプロ!」だけしか紹介出来ていませんでした。
今回特別コーナーを作るということで、今まで触れてこなかったそういう作品にスポットを当てたいと思います。
つまり、当サイトで唯一「非4コマ」や「未単行本化」作品を扱うコーナーです。
タイトル | 内容 |
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未単行本化4コマ作品 | |
えどぱに! | 「落花流水」のスタートが2005年1月号。 そのすぐ後、2005年5月号にて「落花流水」との2本立てで読み切りとして掲載された作品です。 先生曰く『当時の担当さんから急に 「枠空いたから来月なんか新作描けね?」 とお話をいただいて急遽描いた覚えがあります。』 とのこと(先生のサイトのBBSより)。 サブタイトルも「大江戸下町捕物帳」とあり、後の「さつきばれっ!」の設定に非常に近いです。 奉行所とは別の組織が舞台で、ドタバタメインの非百合漫画。 MAXもまだ誕生して間もなく、コマ割り等も掲載。 連載を持っている先生の連載作と読み切りの2本立てなどもあったようです。 ちなみに、「さつきばれっ!」は約2年後の2007年11月号からフォワードでスタートします。 |
the Airs | 「インプロ!」よりもさらに昔。キャラットに先生の作品が掲載されていた事があります。 短命に終わってしまったため単行本化されていませんが、2006年8月号〜2007年3月号に合計8話掲載された作品、それが「the Airs」です。 ちょうど「きら☆すた」とかをやっていた時代ですね。まだ今より女性向けの色が若干濃い時代でした。 実は、先生の他の作品からは想像も出来ない全く違う色の作品です。 なぜなら・・・メインキャラが女の子ばかりというわけでもなく、百合でもなく、SFチックな要素もあって・・・ と言いますか、きららでは珍しい「男の子が主人公かつメインとなる作品」なんです。 空軍のエースパイロットを目指していたもののわずか10日で空軍士官学校を退学になった問題児「エッジ・ベトルッツィ」。 彼が働くことになったよろず航空会社「エアーズ」を舞台に彼の熱血暴走ぶりと成長を描くちょっと熱めの作品です。 多分、きらら向けの作品ではなかった様な気がします。少年誌向けの作品の様なテイスト。 また、特徴として毎話見開きでの大ゴマで見せ場となるシーンがある等、やや実験的要素が見られるところもあります。 シリアスな展開で、「合間にネタが挟まる」くらいの感覚でしょうか。 同じ会社で働く社長の「ヴァン」(おじ様)・事務と経理の「ココット」(いつも笑顔な百合の人)・飛行士兼整備士「リア」(元気なポニーテール娘)らとの触れ合いの中で、猪突猛進な熱血少年が少しずつ成長していく・・・という感じです。 やりたい事や夢、自分に出来ること、そこにいる意味。 作品として深いテーマがあり、彼らと共に「仕事」の意味を知っていく。 どうしてもコメディとしての色は凄く薄く、シリアスな展開が続きます。 総じて、「きらら作品っぽくない」「先生らしさが出ていない作品」という印象でした。 それをどう捉えるかはそれぞれの感じ方次第ですが、個人的にはちょっと固かったかな?という印象。 ただ、きららで一昔前のアニメの主人公のような熱血少年がメインの作品が読めたのはちょっと新鮮でした(きららで女の子メインでない作品が掲載されること自体がホントに稀な事です)。 実は第1話の扉に、「落花流水」のあのウルフさんがちらりと描かれているのは気付かれましたかな? さらに、この作品の連載終了直後の2007年4月号には「落花流水」がゲスト掲載されました。 掲載情報と併せて「単行本未収録」に纏めています。 |
Dangerous☆Check | 月刊少年ガンガン2006年9月号に掲載。 ガンガンでは「GGグランプリ」という素人投稿コーナーがありました。 それのプロ版。それが「特上!GGグランプリ」です。 この時は執筆した10人のプロの1人として『「落花流水」を連載中の作家』として真田一輝先生もいらっしゃいました。 2ページの読み切りで、部員がほとんどいないラクロス部を描いた内容。 先生らしさ(ブラックネタ)で攻めた内容(百合は無し)。 かなり昔の雑誌のため入手困難ですが、興味のある方はぜひ。 |
非4コマ作品 | |
さつきばれっ! | 江戸時代の江戸を舞台に、今日も南町奉行所の面々が江戸の平和を守るためにひと騒動を・・・ フォワードにて連載されたコマ割り作品で、単行本全1巻。 ヒロインの岡っ引きで銭形平次の孫娘「銭形皐月」・その上司で同心の唯一の常識人「笹野主計」・南町奉行所のお奉行サマで二人の上司「大岡求馬」・信州から奉公に来たドジっ子で皐月の下っ引き「五郎八(いろは)」等々、当然ですがメインキャラは全員女性。 真田先生のP.N.の名字は戦国武将から取られたものであり(「落花流水」1巻作者紹介より)、他の作品でも歴史物要素が頻出しますが、本作は時代劇漫画そのもの。 悪人を見ては懲らしめずにはおられず、困っている人を見捨ててはおけず、でも物凄くやりすぎてしまう(ええ、それはもう)皐月とそれに振り回される笹野。 求馬はそれを面白がって見ており、五郎八は小動物です。 そんな彼女達が事件に絡めば当然ドタバタが巻き起こるわけで。 スラップスティックとも言うべきハイテンション時代劇コメディ作品です。 先生の他の作品と違って、それぞれの人物の間に「恋愛感情」が一切無いため(求馬は常にカワヨイ者の味方です)、厳密に言えば「百合作品」ではありませんね。 美少女達によるドタバタ劇をお楽しみ下さい。 |
執事少女とお嬢様 | 所謂「お嬢様学校」の私立白樺学園。そこに通う「小向井ひなた」はひょんなことから「?山沙綺」専属の執事となる(だぁ・・・“ツゲ”の字は機種依存・・・)。 いつもドジばかりだが一生懸命なひなたと、我儘だけど少しずつ心を開いていく沙綺。 そんな二人を軸に、個性豊かなお嬢様・メイド・執事が登場する「ガチ百合」な作品。単行本全2巻。 ええ、がっつり百合作品・・・だと思います。や、私が他の百合作品を読んだことが全く無いので比較が出来ないんですが・・・多分そうなんやないかなぁ? ただ、「真田先生らしいコメディ要素が満載」であることは自信を持って言えます。 というわけで、「百合作品」としてのレビューは他のサイトにお任せします。ええ、私には知識も才能もないですので。 登場するのはホントに上で挙げたような方々。ひなたや沙綺以外では、 ・お嬢様:沙織(沙綺の姉)・東久世空子(自称・沙綺の許嫁) ・メイド:三宅梨里香・橘百合香 ・執事 :東海林陽菜(沙織の執事) ・その他:麻衣(ひなたの親友・・・って、“その他”ってなんや、“その他”って) 上の「さつきばれっ!」とは様々な百合模様が描かれる点は異なりますが、ドタバタが巻き起こるのはやはり同じ。 「落花流水」とは様々な豆知識がネタに使われることが無いという点が異なりますね。 それに、笑いもありますが、「キャラクターの魅力を描く」と「がっつり百合」に重点が置かれている印象です。 ええ、ひなたはお酒の匂いだけで酔いますが、酔った時のSっぷりといったら、一部で大好評でしたからね。 色々と伏線が用意されていたんですが、2巻で完結を迎えました。 その直後に「インプロ!」が始まったため、入れ替わりでの連載終了? 本作の1巻と、同月に発売された「落花流水」5巻を購入すると、応募者全員に書き下ろしブックレット「少女、少女に会う。」がプレゼントされる企画が行われました。 で、Wikipediaの記事も書いてみました。正直、4コマ以外の作品を書くのは初めてです。 Wikipedia - 「執事少女とお嬢様」 むぅ・・・4コマ以外の作品って、どう書いていいものかイマイチ分かんないです。 |